2020年3月28日 更新

300年以上続く京漬物老舗!青うり漬は夏の風物詩☆「赤尾屋」

川端七条から東へ。元禄12年(1699年)から続く京漬物の老舗。宮内庁御用達のお店でもあり有名店。ちょうど夏の暑いシーズンにふさわしい漬物を求めて行ってきました。

夏が美味しい旬の野菜を使った漬物を求めて

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ちょうど暑いシーズンになり、夏野菜のどぼ漬(ヌカ漬)や旬の野菜を使った浅漬けが美味しい時期。そんな夏にふさわしい発酵食品である漬物を求めてこちらへ。
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川端七条通りから東へ。国立博物館や三十三間堂にもほど近い場所にある京漬物のお店。
創業元禄12年(1699年)。最近和暦を西暦に変換する作業が増えました(笑)それだけ、京都には老舗が多いという証ですが。

もともとは酒造業を営んでおられたみたいですが、安政2年(1855年)から漬物商に。14代続くお店。
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店内冷蔵ケースが3つほどあり、こちらは奈良漬中心に。
古くは酒造業されていたこともあって、粕漬けでもある奈良漬がお得意ということもあったりするんでしょうかね。

他の冷蔵ケースには浅漬けやナスキュウリのどぼ漬け、刻みすぐきやしば漬けなども。
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よかったら試食してください、と奥から持ってこられた種類の多さに驚き。ここにあるので全22種。
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浅漬け中心に。若干佃煮風のものも混じってますが。
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ごぼうの醤油漬けとか、ちょっと食べたことないようなものもあり、興味津々。
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こちらは旬の野菜を使った夏のお漬物。地元民は「おつけもん」て呼びますよね(笑)

全体の印象として、素材本来の見た目や特性を大切に漬けられているような。お店によっては鮮やかな色目の漬物とかありますが。より日常食に近い雰囲気のおつけもんたち。
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かといって、昔からある古臭いものばかりではなく、果敢に新しいタイプのものも。こちら、けっこうご主人の才気あふれるオリジナル商品多いです。

最近はかぼちゃの浅漬けとか、もう一般的なんですかね。私の実家が京漬物店だったんですが、その頃かぼちゃ使いは一般的ではなかったような。他、刻んだ青うりと実山椒を合わせた浅漬けなど。ナスのワイン漬けも、昔からあるタイプの漬物ではないと思いますが、意外と美味しかったです(笑)ワインの酸味がちょうど乳酸発酵の酸味にもリンクして。ワインの風味が加わってさらに上品な味わい。
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この繭味大根という漬物。これ気に入りました。

麹漬けなんですが、単純な麹漬けとは違い、麹に白味噌、利尻昆布などをブレンドしたものに1か月以上漬けたもの。ご主人いわく「他のお客さんが真似しようと思ってできひん~て、よう言われる」と。

購入した漬物を実食

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結局、浅うり486円、繭味大根648円を購入。
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まずは青うりの浅漬け。このグリーンが夏らしいというか。
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洗わずにそのままカットして食べます。
わりとしっかり味。色目は薄いんですが、白醤油を使ってるそうです。旨味もしっかり。ポリポリとした食感が、キュウリや他野菜とはちがう、瓜らしい食感。この夏の時期にふさわしい味覚。
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麹漬けの繭味大根。
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こちらも洗わずにヌカを落としてカット。
これは醤油なしでそのままでちょうどいい。白味噌を加えることで、麹だけで漬けたものより、旨味が強く、コクもあり、お酒のアテとしても申し分ない漬物。この漬け方は、他にも転用したくなるような(笑)皆が真似しようと試みるのがわかります。そんな重層の美味しさがありました。

夏はとくに食欲も落ちてお茶漬けが食べたくなるシーズンでもあり。そんな時に欠かせない季節の京漬物。お試しください。

赤尾屋への口コミ

詳細情報

店名:京漬物の赤尾屋
住所:京都市東山区本町7-21
電話番号:075-561-3032
営業時間:9:00~18:00
定休日:木曜日(11月・12月は無休、但し12月30日・31日は休み)
公式HP:http://www.akaoya.jp/
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京都発酵食品部 京都発酵食品部