2024年4月12日 更新

【京都発酵】知る人ぞ知る日本の発酵文化を司る創業360年余の老舗種麹「菱六もやし」

発酵で健康!京都発酵食品部です☆今回は東山区六波羅蜜寺スグの場所に、創業300年余続く老舗種麹屋。全国の発酵食品に関わるさまざまな麹菌(もやし)を取扱うお店。

日本、いや海外の発酵食品をも司る“もやし”老舗

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東山区、東大路松原を西へ行った六波羅蜜寺スグの場所。ここに、見るからに古い佇まいの創業360年余の歴史を誇る老舗種麹『菱六』があります。
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看板からもそれを物語り、ちょっと字が読めませんが『麹種もやし』と書かれています。

「もやし屋」というのは麹(こうじ)菌を扱う種麹屋のことを指し、日本にある発酵食品、味噌、醤油、酒などに使われる麹菌を安定した品質で提供するお店。裏を返すと、室町時代から微生物による作用で発酵食品ができるという認識があり、麹菌管理をしていた、ということになります。
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かつてはもやし屋も全国各地にあったそうですが、現在では日本種麹組合に加入しているところで推定10軒ほど。その限られた種麹店が日本の発酵食品を支えていることになります。

ここ菱六の取引先も現在では2000軒に上り、さらに世界的な発酵食品ブームにより海外からの問い合わせや引き合いも増えているんだとか。

この奥に麹を造る作業所・麹室(こうじむろ)があるそうです。
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こちらでは種麹以外に米麹や甘酒、米麹パウダーなども販売されており、以前塩麹をつくる際にこちらの米麹を利用したことがありましたが、今回は味噌づくりに活用しようとやってきました。
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お店では米麹づくり体験など、ワークショップも開催されており、発酵食品についてより詳しく学びたい方にはうってつけ。

で、わからないことがあれば、麹菌エキスパートでもある社長にいろいろ教えていただくこともでき、心強いです(笑)この時は小麦麹についてうかがいました。
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そして、こちらが米麹500g800円。要冷蔵の乾燥タイプになります。もっと寒い時期にくれば生米麹もあったようですが、ちょっと時期が遅かったようで、今回は乾燥米麹を使うことに。
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乾燥米麹を味噌や麹漬けに使う際、このような水分調整の手順が必要ですが、うかつにも忘れました(汗)ただ、若干醸造スピード遅くなるとか、そういった影響はあるかと思いますが、恐らく大丈夫ではないかと。そのくせ、お店の方には乾燥してて発酵上手くいきますかね?と執拗に質問しておきながら(爆)

味噌づくりの手順は毎年決まった方法で麹だけいろいろ変えてみる、というやり方をとっていますが、まとめると以下になります。
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配合は大豆(乾燥)、麹、塩を500g、500g、200g、つまり1:1:0.4で調整。

①乾燥大豆を12時間水戻しし、圧力なべで指で押つぶれる硬さまで蒸します。水煮でもかまいません。
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②まだ大豆が熱いうちにポリ袋に入れ、さぬきうどん方式、足で踏んで潰します。フードプロセッサー、マッシャーなど大豆を潰す機器や方法はいろいろありますが、一番重要視するコンタミネーション防止のため、手順は基本的にすべてポリ袋内で行っています。
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③ポリ袋に米麹と塩を入れ、均一に混ぜ合わせます。
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④人肌程度になった②に③を加え、ポリ袋内で均一に混ぜ合わせます。
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⑤蓋付ポリ容器にポリ袋をかませ、そこに④を脱気しながら入れ、上表面に防カビ目的の酒粕を敷き詰め、ポリ袋の空気を抜き真空状態にし、重石を乗せて蓋をし、縁の下で3か月程静置し完成。よく途中『天地返し(撹拌して上下入れ替える)』を推奨するレシピもありますが、少量なので不要。完成までこの状態で放置して大丈夫です。逆に天地返しがコンタミリスクになります。

毎年、このやり方でほぼカビが生えることなく完成し、美味しくいただけます。

最初難しそうに思えますが、材料は種類も少なく配合も暗記できるほど簡単(笑)そして、手順も覚えてしまうと、そう難しくないです。そして味噌づくりの魅力は、一度つくるとその美味しさにハマり、毎年つくったほうがいいな、という結論に行きつきます(笑)冬場の寒い時期に仕込むのがベストですが、興味のある方はぜひ少量からチャレンジしてみてください!

詳細情報

名称:菱六
場所:京都市東山区轆轤町79
電話:075‐541‐4141
営業時間:9:00~17:00
定休日:土・日曜日
関連サイト:https://1469.stores.jp/
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