2020年1月10日 更新

【京都発酵めぐり】これぞまさしく大徳寺納豆!塔頭の僧侶による昔ながらの手づくり製法唐納豆☆「瑞峯院」

京都の発酵食品をご紹介する京都発酵食品部☆今回は寺納豆の本場・大徳寺。塔頭である瑞峯院で手づくりされている納豆があるということで行ってきました。

正真正銘大徳寺で作られた本場の『大徳寺納豆』

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紫野にある大徳寺。茶の湯ともゆかりが深く、22か所の塔頭、2か所の別院を構える臨済宗大徳寺派の大本山。

そして、大徳寺を発酵食品目線でいうと、なんといっても『大徳寺納豆』。大徳寺周辺には大徳寺納豆の名店が軒を連ねていますが、大徳寺塔頭でも作っているお寺があると聞き、今回こちらへ。
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室町時代の領主、キリシタン大名として知られる大友宗麟公が1535年(天文4)に菩提寺として創建。重要文化財に指定される方丈、唐門、表門は創建当時のもので禅寺らしい遺構。
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枯山水の庭園も見事で、『独坐庭』と名付けられた庭園は、一人心静かに庭を眺めて座る場所。
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表千家惺斎宗匠好みの茶室『安勝軒』。大徳寺山内唯一の逆勝手席。庭園あり茶室ありと見所満載のお寺ですが。
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そして、こちら受付で販売されていた「唐納豆」1000円。お寺で作られているという証でしょうか。朱印が押されています。
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「納豆」といっても、一般的な糸を引く納豆とは違い、奈良時代に中国から伝わり、「寺納豆」「唐納豆」と呼ばれる塩辛納豆の一種。
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なので、こちらは納豆菌ではなく麹菌と塩水で発酵・乾燥させたもの。中国料理の調味料である豆鼓に近いですね。
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茶色く発酵の進んだ粒感の残る大豆に、白いつぶつぶとしたものが見えます。これははったい粉ですかね。大豆だけではなかなか麹菌による発酵が進まないため、はったい粉がその媒介材に。

真夏の炎天下で撹拌し、熟成・乾燥に2か月。すべてお寺の僧侶による手づくり。かつては多くの塔頭で作られていたそうですが、今では数えるほど。試食してみると、程よい塩味と、まだ大豆感も残る風味。とてもマイルドでクセのあまりないタイプ。
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で、今まで取材を通して食べた納豆を比較してみました。

左から、大徳寺・瑞峯院、真ん中が一休寺納豆、右が一久のもの。一見、ただの真っ黒い豆粒に見えるんですが、比較して食べてみるとその違い歴然。料理に調味料として使うなら、その特徴を踏まえて使い分けしてもいいような(笑)

さらに一説によると、大徳寺納豆には腸内環境を整え、ダイエット効果も期待できる!というふれこみも。年末年始、何かと暴飲暴食になりがちなんで、身を以て検証したいと思います。効果が明らかであれば、また続報をお届けする予定です(笑)

瑞峯院・唐納豆 への口コミ

詳細情報

住所:京都市北区紫野大徳寺町81
電話番号:075-491-1454
拝観時間:9:00~17:00
休館日:無休
拝観料:大人400円 大学生400円 高校生400円 中学生300円 小人300円
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