2024年9月25日 更新

2024年秋、大徳寺 真珠庵の特別公開!紫式部ゆかりの地で「源氏物語図屏風」を初公開

2024年9月20日からスタートした「大徳寺 真珠庵」の特別公開。とんちで有名な一休さん(一休宗純和尚)を開祖とするお寺であり、今、話題の「紫式部」にもゆかりの深いお寺。現代アート作家の襖絵も見ものです!

3年ぶりの一般公開となる「大徳寺 真珠庵」

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3年ぶりの一般公開となる「大徳寺 真珠庵」。とんちで有名な一休さん(一休宗純和尚)を開祖とし、臨済宗大本山大徳寺において特別な位置を占める塔頭です。
特別公開の対象となるのは、

⚫︎本堂(重要文化財)に飾られる、現代作家6名が描く方丈襖絵
⚫︎書院「通僊院」(重要文化財)
⚫︎金森宗和好みの茶室 「庭玉軒(ていぎょくけん)」(重要文化財)
⚫︎村田珠光「七五三の庭」(方丈東庭)
⚫︎書院「通僊院」
⚫︎「源氏物語図屏風」初公開 

一休さんが創建し、紫式部が産湯を使ったという井戸が残る「大徳寺 真珠庵」

茶室 「庭玉軒」

茶室 「庭玉軒」

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特徴的なのは、その構造。
通常の「中露路」は茶室の外にありますが、「中潜り(なかくぐり)」を入った土間の中につくばいを据えて「中露路」としての機能をもたせてあります。二畳台目茶室は、入ることはできませんがしっかりと中まで見ることができます。形のちがう窓を軸をずらして配した色紙窓などその特徴をチェックしてみてください。
紫式部産湯の井戸

紫式部産湯の井戸

紫式部の産湯に使われたと伝わる井戸。今も枯れることなく地下水が湧き出します。真珠庵には他にもいくつかの井戸があり、台所の井戸は水質検査を受け、飲用にできるほどきれいな湧水だそうです。

初公開! 源氏物語図屏風

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大河ドラマ「光る君へ」で注目を集めている紫式部とゆかりの深い「大徳寺 真珠庵」で、大切に保存され、今回初公開となるのが「源氏物語図屏風」。作者不明ではありますが17世紀(江戸時代前期)の作とされています。右隻(―帖 桐壺、三帖 空蝉、二十四帖 胡蝶)、左隻(七帖 紅葉賀、十七帖 絵合、十四帖 澪標)の六曲一双の屏風が飾られます。
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400年もの時を超えてきたとは思えないほど良好な保存状態で、物語の一場面を細部まで鮮やかに見ることができます。

圧巻!6名の現代アーティストによる襖絵

漫画家 北見けんいち氏「楽園」

北見けんいち氏「楽園」

北見けんいち氏「楽園」

前回2021年の特別公開では、10年近くにわたる修復期間を経て戻ってきた長谷川等伯筆の方丈襖絵が見どころでしたが、今回の特別公開で重要文化財の本堂を彩るのは、「釣りバカ日誌」の作者として知られる漫画家 北見けんいち氏による色鮮やかな襖絵。写真は左側だけですが、左右4枚、正面8枚すべてに鹿児島県の最南端にある島「与論島(ヨロン島)」の美しい景色と笑顔に溢れる島民たち(実際に住んでいる人たち)の姿が描かれます。
 大徳寺 真珠庵 第27代目住職 山田宗正さま

大徳寺 真珠庵 第27代目住職 山田宗正さま

北見けんいち氏とは長年のご友人とのことで、絵の中にはご住職の姿も描かれています。ヒントはご本人の写真そのもの? 探してみてくださいね。

元ガイナックス代表取締役社長 山賀 博之氏『かろうじて生きている』

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庵野秀明氏原作・監督によるオリジナルアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」をはじめとしたさまざまなアニメ作品でコアなファンを集める株式会社ガイナックスの元代表取締役で、庵野氏や岡田斗司夫氏とともにガイナックスの草創期を支えた山賀氏による作品。
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1987年公開の「オネミアスの翼」の続編として、制作構想されていたものの構想のまま世に出ていない「蒼きウル」の世界観をこの襖絵で体現。襖絵全体を通しての迫力は、ぜひ実地で体感してみてください。

上国料勇氏『Purus Terrae浄土』

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大人気ゲーム「ファイナルファンタジー」のアートディレクターを務めた上国料勇氏は、本堂「礼の間」の襖絵を手掛ます。ご住職がお願いしたテーマは「未来の観音菩薩」。絵師としての腕はもちろんアートディレクターのして世界観の表現を感じさせられるのは、仏様を現在に生きる人間をモデルにあてはめて描いているところ。観音菩薩様は祇園のバーの女性スタッフさんがモデルを務めたそう。
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風神・雷神のモデルは「FANTASTICS from EXILE TRIBE」のメンバー世界さんと佐藤大樹さん。実際に「真珠庵」に訪れて、風神・雷神の神々しい姿をパフォーマンスしてもらって、描いたそうです。すごい贅沢ですね。
濱地創宗氏『寒山拾得』

濱地創宗氏『寒山拾得』

ほかに日本画家で僧侶でもある濱地創宗氏、Eテレの5分間アニメ番組『オトナの一休さん』でお馴染みの伊野孝行氏などがそれぞれ本堂や方丈一室の襖絵を手がけています。1491年(延徳3)再建の古い伽藍に現代作家のアートが時空を超えて見事にはまります。

真珠庵特別公開の概要

開催期間:2024年9月20日(金)〜12月8日(日)
※10月4日(金)11:30受付終了
※10月21日(月)と11月24日(日)〜26日(火)は公開休止

拝観時間:9時30分〜受付15時30分
拝観料:大人2000円、高校生1000円、小中学生500円(保護者同伴で)

場所:大徳寺真珠庵
住所:京都市北区紫野大徳寺町52
HP:https://kyotoshunju.com/temple/daitokuji-shinjuan_temple/
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