2023年4月8日 更新

【京都和菓子】遺産というべき千年超不変デザイン『清浄歓喜団』☆神秘的味わい「亀屋清永」

おおきに~豆はなどす☆今回は東山区祇園、八坂神社前にある和菓子の老舗。歴史遺産ともいうべき1100年変わらぬデザインの和菓子があるという。

一度食べたら忘れられないインパクト大な和菓子

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東山区祇園界隈の東大路通、八坂神社前。観光名所として全国的にも知られる神社仏閣が集中し、いつも大勢の観光客でにぎわうスポット。そんな場所にひっそりとたたずむ老舗和菓子『亀屋清永』。

創業400年の歴史を誇るお店で、元々は三条寺町に店を構えていたそうです。江戸時代、幕府に選定された『京御菓子司』を名乗れる28軒の京菓子店のうちの一軒がこちらにあたり、諸藩諸侯、寺社仏閣に出入りを許されたお店でもあります。
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そんなお店の看板菓子で、京菓子のルーツとも言える『唐菓子(からくだもの)』。奈良時代の仏教伝来とともに唐から日本へ伝わったお菓子。当時は朝廷や寺社の供物として用いられた揚げ菓子。それが後々長い歴史を経え庶民の口にも入るようになったという長い歴史を持つお菓子。

お店のショウケースにも飾られ、さらに暖簾にも描かれています。なんでも、1100年前から同じ姿形の和菓子なんだとか。
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それ以外にも銘菓はもちろんあり、季節の和菓子や普段使いのものもあります。場所がら、花街でもお店を御贔屓にされてるようで、この界隈の芸舞妓さんの団扇も飾られています。
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で、今回は本店に直接買いに行く時間がなく、百貨店でも入手できるということで、京都伊勢丹地下1階の老舗名店の味セレクションに電話予約し、購入。以前はお店のブースがありましたが、現在では伊勢丹リニューアルとともにセレクションコーナーで販売されています。

今回は海外や遠方から来た友人へのお土産として、何か印象的なものを、と思案していて、この和菓子を思い出して選びました。和菓子もいろいろある京都ですが、その中でも一際印象的で、さらにその味わいも他とは一線を画す独特のもの。さらに、日本の和菓子の歴史を知る上でも欠かせないかな、と。
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こちらがその唐菓子『清浄歓喜団』1個702円。その名称自体も独特ですが(笑)こんな黒いパッケージに個包装されています。賞味期限は生菓子に比べ、揚げ菓子なので2週間程度と少し長め。

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中には透明袋に包まれたお菓子とリーフレットが入っています。

もともと天台宗や真言宗など密教系寺院への供物で、そのお下がりを貴族たちが食べたというもの。今でも醍醐寺や三十三間堂などの寺院のお供えになっているお菓子。
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私も久々に一つ頂いてみることに。

一度見たら忘れられないようなインパクト大なビジュアル。ある意味インスタ映えの元祖スイーツというか(笑)これが1100年前と変わらない姿というのもまた驚き。個人的には縄文土器を連想させるような(笑)
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とくにこの上の部分。他の京菓子の老舗と言われるお店の、どんな和菓子と比べても全く違う系譜を感じる意匠。
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このように巾着状になっていて、膨らんだ部分に餡が入っています。わりと香ばしく揚げてあり外側は硬質。それもあり、比較的日持ちがする、ということですかね。
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巾着部分の中にはこしあん。伝来当時は栗、柿、杏などの木の実が包まれていたそうですが、江戸時代中期からこの小豆餡に。その味わいは他の和菓子とは違い、ちょっと中国風でもあるような。外側の皮はかなり歯ごたえあり、ごま油の風味。皮は小麦粉と米粉を混ぜたもの。餡には清めの意味で7種の香り(丁子(ちょうじ)、白檀、桂皮など)が配合され、それがなんとも高貴で神々しいような味わい。まるで、におい袋を食べているような不思議な味わいでもあり(笑)友人からも同じような感想をもらいました(爆)

ちょっと味わって楽しむ和菓子の歴史学。そんな雰囲気もある唯一無二の和菓子です。お試しあれ!ヨ~イヤサ~♪

詳細情報

名称:亀屋清永
場所:京都市東山区祇園石段下南
電話番号:075-561-2181
営業時間:8:30~17:00
定休日:毎週水曜日定休(その他不定休あり)
公式サイト:http://www.kameyakiyonaga.co.jp/
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