諸説ありますが、創建は延暦年間(782年〜805年)とされ、開基は、奈良の大安寺の住持で弘法大師の師にあたる慶俊。途中の衰退を機に建仁寺の所有に転じて、臨済宗建仁寺派の寺院となる。
平安京の火葬地であった鳥部野(鳥辺野)の入口にあたり、現世と他界の境にあたると考えられ、ここがその「六道の辻」。六道珍皇寺門前にあたります。他界(地獄)への入り口とされてきました。魔界スポットと呼ばれる所以ですね。
この六道とは仏教の説く六道輪廻の死後の世界のこと。地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上界の六つの世界を指します。衆生は死後生前の善悪の業により六道のいずれかに赴くとされ、珍皇寺はこの六種の冥界への入り口にあたり、人の世の無常と儚さを感じる「あの世とこの世」の分岐点と信じられてきました。境内には閻魔大王も祀られています。
高野槇のフレッシュな香りが立ち込めています。
古来より、精霊は槇の葉に乗って冥土より帰ってくるとされ、自宅里帰りの必須アイテム。
他にもお供え用ですかね。ハスの花やほおずきが売られてました。
けっこう行列ができてました。あの世からの霊を迎えるために「迎え鐘」をつきます。
鳴らすと十万億土に響き渡るというこの鐘の音を頼りに、精霊がこの世へ戻ってくるのだといわれています。 鐘は外からは見えず、お堂の穴から延びる綱を引いて鐘を鳴らします。
こちらの鐘、今年9月から改修工事に入る予定で、その費用寄付のお願いも。
本堂前では、寺の方総動員で水塔婆(みずとうば)に先亡の戒名や俗名を書かれています。
水塔婆を線香の煙で浄めます。
そして、地蔵尊宝前にて水塔婆をその場に用意された高野槙で水回向を行ない、その場所に納めます。これで、完了。
宗派を越えたお盆の精霊迎えのしきたり。千年の時空を越えて脈々と今も受け継がれる信仰行事。五山送り火と共に、京都のお盆の風物詩。
ヨ~イヤサ~♪
日時:8月7日(水)~10日(土) 午前6時~午後10時
場所:六道珍皇寺
住所:京都府京都市東山区小松町 大和大路通四条下る四丁目小松町595
電話番号:075-561-4129
関連サイト:
http://www.rokudou.jp/
これを「六道まいり」あるいは「お精霊(しょうらい)さん迎え」とも言い、夏の風物詩。