2021年6月18日 更新

京都名店の技『ムッシュいとう』の総料理長直伝「チキンステーキ」の焼き方

2004年「ピエールテタンジェ国際料理コンクール」日本大会ファイナリストを皮切りに2016年「京都府の現代の名工」に選出されるなど輝かしい経歴を誇る『京都洋食 ムッシュいとう』のシェフ伊藤道彰氏が、どこの食卓にもヘビロテで登場する鶏もも肉を使った、簡単で見栄えするレシピを教えてくださいました。

現代の名工が教える「チキンステーキ」の焼き方

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塩で焼くだけでも美味しいし、シチューやカレー、唐揚げと何かと使える重宝する食材「鶏もも肉」。スーパーで見かけたら、つい手を伸ばしますよね。今回は、ホテル内レストラン『京都洋食 ムッシュいとう』の総料理長 伊藤道彰氏に、家庭で簡単にできて、さらに見栄えもする、とっておきの「鶏もも肉」レシピを教えていただきました。プロの技、ぜひご覧ください。
むかって右が伊藤シェフ、左が店長の近藤さんです。

材料

・鶏もも肉 1枚
・塩胡椒 適量

付け合わせ
・ベーコン 1枚
・茹で野菜(ブロッコリー、人参などお好みで)

ソース
・オリジナルガーリックソース(ネットで買えます)
※おろしポン酢などお好みのソースで代用ok

料理の手順

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料理の手順というか、ずばり美味しい鶏もも肉の焼き方、チキンステーキです。
シンプルに焼くだけの調理ですが、そこにはプロのコツがたくさん詰まっていますので、お見逃しなく。

●鶏肉の下処理のコツ
・皮をまんべんなくパリッと焼き上げるため、厚みを均等にする。
(一枚のもも肉を広げると段差があるので、厚みのある部分を包丁で切れ目を入れて広げる)
・肉の繊維に対して縦に筋があるので、包丁の刃先を使って少し筋を切る。
(これにより、さらに厚みが均等に。均等にすると焼いたときに皮が反りにくくなります)
・両面に軽く塩胡椒をかける。仕上げのソースに合わせて、下味は控えめに。

●カリッと焼く
・フライパンにサラダ油をひき、強火にかける。
・ポイントはフライパンの温度を160〜170度にすること。
※煙が出たとき、フライパンの温度は200度を超えているので、そうならないように
・鶏もも肉1枚を皮を下にして焼く。

・焼き色がついてきたら、フライパンに蓋をして、蒸し焼きにする。
※フライパンで焼き目をつけてオーブンで焼くとお店の味にさらに近くなります
・肉を入れてからもフライパンの温度が180度を超えないように注意
※肉を入れて180度の状態は、動画の4分20秒くらいのところに目安の画があるので参考にしてみてください

・フライパンは場所によって温度が違い、手前は低く奥は高いため、適宜、蓋をあけて肉をくるりと回してムラなく焼く。
・肉とフライパンの間にいつも油があるほうがカリッと焼けるので、時折り肉を持ち上げて、下に油をまわす。
・2〜3分蒸し焼きにする。
・下処理で肉厚を均等にしたものの、少し凹んだ部分があるので、凹んだ部分を鍋肌に軽く押し付ける。

・鶏肉の皮は焼き目をつけて焼いたほうが香ばしくておいしいので、しっかりと焼く。
・かなりしっかりと香ばしい色目がついたらひっくり返す。

・身は焼きすぎるとジューシーさがなくなるので、弱火にして蒸し焼きに。
・軽く焼いたら、あとは火を止めて余熱で蒸す。
・付け合わせのベーコンは、余熱の残るフライパンに置いて、少し温める程度にする。
※1枚のもも肉が、中までしっかりと火が通っているか確認するには、1番厚みのある部分を菜箸でぐっと刺してみて、すっと通るかどうかで見分ける。生焼けの場合、手にぐにょっとした感触が伝わる

・盛り付ける。四角いお皿の場合は四角く、丸いお皿の場合は丸く盛ると美しい。

最後に特製オリジナルガーリックソースをかけたらできあがり!
(ポン酢など代用可)

プロのコツ〜まとめ〜

●鶏もも肉(1枚)は、厚さが均等になるように包丁を入れる

●皮目を焼くときは、160〜180度を保ち、パリッとしっかり焼く

●フライパンの面にまんべんなく触れるように回しながら、油を下に入れながら焼く

●身の部分はジューシーさを保つため、焼き過ぎず、余熱で蒸し焼きにする

●お皿の形にあわせて盛り付けると美しい

<名言>
焼き色と香りと味は比例する。

店舗情報

店舗名:京都洋食 ムッシュいとう
住所:京都市中京区三条通河原町東入ルロイヤルパークホテル ザ 京都 B1F
営業時間:
朝 7:00 ~ 10:00
昼 11:30 ~ 15:00(LO14:00)
夜 17:30 ~ 22:00(LO21:00)
定休日:無休
電話番号:075-241-1144
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Kyotopi 編集部 Kyotopi 編集部