2021年12月1日 更新

まだ間に合う京の紅葉!「東福寺」散もみじも絶景!森の案内人に案内していただきました。

【昭和男子の京都時空紀行】 紅葉がまさに見ごろで、散もみじも綺麗な東福寺。2021年11月30日に、京都の住民がガイドする、京都のミニツアー「まいまい京都」で、庭師でもあり森の案内人の三浦豊さんに案内していただきました。とっても丁寧で奥深いガイドに感銘しながら、東福寺の見事な紅葉をめいっぱい堪能することができました。

もみじと言えば東福寺

森の案内人 三浦豊さん

森の案内人 三浦豊さん

 まいまいとは「うろうろする」という京ことば。「まいまい京都」は、京都の住民がガイドする、京都のミニツアーです。暮らしや風習、路地奥の秘密、不思議な高低差、トマソンから魑魅魍魎まで、独自の視点を持つガイドさんが楽しく丁寧に京を案内してくれます。
 今日のガイドの三浦豊さんは、京都下鴨の地に生まれ育ち、日本大学芸術学部に在学中、庭の魅力に惹かれ、卒業後は聴風館造園研究所にて修行。その後、日本の自然や風土をもっと知りたくなり、全国津々浦々を15年間漫遊してきました。樹々の一本一本にこよなく愛情を注いでいます。著書に『木のみかた 街を歩こう、森へ行こう』などがあります。
新熊野神社の大くすのき

新熊野神社の大くすのき

 まずは新熊野神社にある後白河法皇お手植えの大くすのきを見学。ご神木でもあり、京都市指定天然記念物でもあるこの巨樹は、樹齢900年だそうで、大きすぎてカメラに収まらな~い!
通天橋を望む

通天橋を望む

 いよいよ禅寺である臨済宗大本山東福寺へ。通天橋辺りが見事に朱に染まっていました。樹々だけでなく寺社仏閣や京の歴史にも造詣の深い三浦さんによると、「禅堂や三門は日本最古の建造物。東福寺は創建の際、奈良で最も大きい興福寺や東大寺のように大きく立派な寺院をと東と福の字をとって寺名になったんですよ」と教えていただきました。
東福寺境内の庭園 散りもみじも。

東福寺境内の庭園 散りもみじも。

 境内には至る所で朱に色づいていました。散もみじも始まっていて、まるで絨毯のように敷き詰められた姿がめっちゃ綺麗でした。三浦さんによると「京都はいろはもみじが主流ですが、日本には30以上の種類があります。そこの大きい葉っぱのは大もみじ。生えてる環境や土壌、育て方によっていろんな個性があって、グラデーションが楽しめますよ」とのこと。
開山堂

開山堂

 続いて開山堂へ。三浦さんによると、「開山の聖一国師は日本で初めて国師号を与えられた僧ですが、実は建仁寺の法主と兼任していて、今の夜の11時45分になると毎晩鐘が鳴って、建仁寺へ移動しました。760年以上たった今でも11時45分に鐘が鳴らされ続けている」のだとか。すごっ!
東司

東司

 こちらは東司(とうす)、寺院で東司といえばトイレのこと、三浦さんによると、「お手洗い一つでも禅僧の修行として厳しいルールが決められていた」と言います。また「排泄物は京野菜を作る農家さんたちが肥料として買いに来ていて、お寺の経営の一端を支えていたん」だそうです。
東福寺塔頭光明院

東福寺塔頭光明院

 東福寺には、勝林寺や、芬陀院など魅力的な塔頭がいっぱいです。この日は、重森三玲作庭の波心庭がある光明院へ。門前の紅葉がほんとに見事に色づいていました。
浪心庭前で三浦豊さん

浪心庭前で三浦豊さん

 森の案内人・三浦豊さんのおかげでほんとに楽しく、ためになる東福寺を堪能できました。まいまい京都には楽しい企画と個性豊かなガイドがいっぱいです。ぜひ申し込んでみてください。私は次はどのコースを申し込もうかなあ!

基本情報

名称:東福寺
住所:京都市東山区本町15丁目778
公式サイト:https://tofukuji.jp/guide/
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Sinosino Sinosino