2019年6月24日 更新

京都にある『ねじりまんぽ』とは何ぞや?

京都の南禅寺近くにある『ねじりまんぽ』はご存知ですか?「そんなん知っとるわい」という方もいれば、「何ぞや?」という方も多いのではないでしょうか?今回、「何ぞや?」だった筆ペン画家の最先端星人が『ねじりまんぽ』へ行ってきました。

【ねじりまんぽ】とは?

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京都の岡崎といえば、南禅寺や平安神宮、京都市動物園、他にも見どころが満載のエリアです。
その岡崎エリアに『ねじりまんぽ〗はあります。
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場所は地下鉄東西線「蹴上」駅から徒歩約5分、南禅寺へ向かう途中にあります。
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こちらが『ねじりまんぽ』です。
そう、『ねじりまんぽ』とはトンネルのことです。
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『ねじりまんぽ』とは明治二十一年に完成した、長さ約2メートルのトンネルで、古い言葉でトンネルのことを『まんぽ』と呼ぶそうです。
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『ねじりまんぽ』の真上には蹴上インクライン(傾斜鉄道)があり、昔インクラインは琵琶湖疎水による大津~京都の船運ルートとして、台車に乗った船が通っていました。
『ねじりまんぽ』は、その重さに耐えられる構造として、トンネル内壁の煉瓦を斜めに巻き、トンネル自体もインクラインと直角にならないように、斜めに掘られています。

そのため『ねじりまんぽ』と呼ばれています。
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トンネルの入口上部には、第3代京都府知事だった北垣国道が書いた扁額があります。

三条通り側には「見事な眺めと優れた考え」という意味の【雄観奇想(ゆうかんきそう)】の言葉が。
南禅寺側には「精神を集中して物事を行えば、どんな困難にも打ち勝てる」という意味の【陽気発処(ようきはっするところ)】という言葉があります。
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トンネルを入ったところから、すでに煉瓦がねじれてるのがわかります。
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明治時代の優れた土木技術が見てとれます。
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画像じゃわかりづらいかもですが、トンネルの中に入って煉瓦を見ていると時空がねじれてるような感覚になりますよ。
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地下鉄東西線「蹴上」駅から南禅寺へ向かう時、この「ねじりまんぽ」を通ると近道になります。
南禅寺へ行かれる方は、ワープ感覚で通ってみてはいかがでしょうか?
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このような形状のトンネルは全国的にも数が少なくて、老朽化や廃線などでその多くが撤去されました。
令和の時代に入っても存在する『ねじりまんぽ』は、明治時代の土木技術が誇る貴重な遺産です。
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こちらはトンネル東口側。
個人的に『ねじりまんぽ』を通って南禅寺へと続く道のりが、雰囲気があって静かでとても好きです。
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ぜひ岡崎エリアへ訪れた際には、この『ねじりまんぽ』に足を運んでみてはいかがでしょうか?

『ねじりまんぽ』へのアクセス

住所/京都府京都市左京区南禅寺福地町

地下鉄東西線「蹴上」駅より徒歩5分
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