2021年10月18日 更新

世界遺産『龍安寺』、有名な石庭で謎解きをしながら眺めてみそう

作者・作庭年代不明の白砂だけを敷き詰めて15個の石が配された有名な枯山水。”虎の子渡し”や”七五三の石組”などと呼ばれていますが、あなたはこの庭を見て何を感じますか?

世界文化遺産『龍安寺』

 (191632)

1450年に細川勝元が創建した『龍安寺』は世界文化遺産にも登録されています。
最寄り駅は、京福北野線 龍安寺駅。

龍安寺の前の道路は、きぬかけの路と呼ばれ
金閣寺から龍安寺、仁和寺へ3か所の世界遺産をめぐる観光道路が通っています。
 (191634)

謎多き、枯山水の石庭

 (191636)

『龍安寺』といえばこちらの枯山水の石庭が有名ですよね。国の史跡及び特別名勝になっていますが、作者や作庭年代などが不明の謎多き庭なんです。
水を使わず白砂だけを敷き詰めて15個の石を配置した枯山水ですが、15個の石がどこから見ても14個しか見ることができません。また、土掘の西側の壁は手前から奥に向かって低く造られています。これは遠近法を利用していて、奥行を感じさせ、広く見せるためです。そんなに広くない庭の中にこのような高度な手法が使われていることに驚きながら、どの角度から見ても14個しか見ることが出来ない石を飽きることなく見続けられます。
見る場所によって見え方が変化するからです。
 (191639)

さて、何故14個しか見られないかと言うと、まず15は「完全」を示す最高の数字と言われているそうです。その完全な数字である15をどの角度から見ても見えなくしているということは、この石庭が「不完全」であることを表しています。人間も同じ。完璧な人はいないのだから、自分も含め他人の不完全さも受け入れようという戒めでもあります。
 (191641)

知足のつくばい

 (191643)

北東の茶室「蔵六庵」の前にある「吾唯足知」の手水鉢は徳川光圀が寄進したものです。
「我唯足知」とは足りないものを嘆くのではなく、今あるものに感謝しなさいという教えで、まるで自分に言われているみたいでした。気付かせてくれてありがとう。
 (191646)

鏡容池(きょうようち)

 (191648)

鏡容池(きょうようち)では、平安時代に舟遊びも行われました。
 (191650)

詳細情報

 (191652)

基本情報

名称:大雲山 龍安寺
住所:京都市右京区龍安寺御陵下町13
電話番号: 075-463-2216
拝観時間:3月1日~11月30日  8:00a.m - 5:00p.m.
     12月1日~2月末日  8:30a.m - 4:30p.m.
拝観料: 大人・高校生 500円  小・中学生 300円
HP:http://www.ryoanji.jp/smph/
23 件

関連する記事 こんな記事も人気です♪

【2020京都紅葉最新】まさに見頃の枯山水石庭!回遊式庭園の絶景☆世界遺産「龍安寺」

【2020京都紅葉最新】まさに見頃の枯山水石庭!回遊式庭園の絶景☆世界遺産「龍安寺」

汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は京都観光スポットの中でも特に人気のお寺。枯山水の石庭をはじめ、回遊式庭園・鏡容池周りは息をのむ紅葉の絶景。12月5日時点の様子。
枯山水を代表する石庭はあまりにも有名!世界中から観光客が訪れる「世界遺産・龍安寺(りょうあんじ)」

枯山水を代表する石庭はあまりにも有名!世界中から観光客が訪れる「世界遺産・龍安寺(りょうあんじ)」

右京区の衣笠にある世界遺産・龍安寺です。仁和寺や金閣寺にもほど近く、多くの観光客が訪れる人気の観光スポットです。
つきはし | 2,789 view
【2017京都紅葉最新】世界遺産!有名すぎる枯山水の石庭を彩る紅葉の借景☆「龍安寺」

【2017京都紅葉最新】世界遺産!有名すぎる枯山水の石庭を彩る紅葉の借景☆「龍安寺」

京都観光スポットの中でも、一年通じて人気のお寺で世界遺産。有名な枯山水の石庭は、国内はもちろんのこと、外国人観光客にも人気。そんな石庭の紅葉風景を拝観しに行ってきました。
皇族との関係も深い世界遺産『仁和寺』へ

皇族との関係も深い世界遺産『仁和寺』へ

真言宗御室派の総本山で世界遺産の『仁和寺』。春の御室桜はもちろんですが、五重塔など見どころが多数あるので思い立ったが吉日です。
【桜の京都2020】古来より愛される遅咲き桜の名所「仁和寺」【京都花めぐり】

【桜の京都2020】古来より愛される遅咲き桜の名所「仁和寺」【京都花めぐり】

ソメイヨシノが終盤になり、御室桜の開花が進むと京都のお花見も終盤と言われています。今年は新型コロナウィルスの影響で、例年のように楽しめなかった方が多いと思いますが、少しでも癒しになればと思い、春の仁和寺の様子を紹介します。(画像は過去のものです)
m.m | 1,886 view

この記事のキーワード

この記事のキュレーター

まみの京都好奇心手帖 まみの京都好奇心手帖