アート集団であるチームラボが手掛ける現代型の祭では普段から幽玄な雰囲気が漂う糺の森に『呼応する、たちつづけるものたちと森 - 下鴨神社 糺の森』と名付けられた光のアート作品群が登場しています。
1000年以上の長きに渡り人間ととに歩んだ糺の森。
今回特別にチームラボ代表の猪子氏にインタビューする機会をいただき、チームラボの作品テーマである「他者をポジティブに捉える」という概念の誕生背景について質問してみました。
Q.チームラボの作品テーマである「他者の存在をポジティブ」に捉えるという概念は、どのように発想しましたか?
猪子氏:人は他者がいないと一瞬たりとも存在できない物なのに、都市ではそれが分かりづらくなり、他者は邪魔な存在でしかないという認識となっている。しかし過去やほかの場所においては必ずしもそうではない。例えば棚田などでは他の人の田んぼがあってこそ、自分の田んぼにも水を引いてこられる。そういったことが現代社会では気づけなくなってしまっている。他者が居ても不快じゃない。他者の存在で空間を作り上げているということを間接的に感じられるような展示を実現したいという観点が元になっています。
Q.京都について、糺の森の印象について。
猪子氏:糺の森は人の営みと自然の営みが長く長く続いてきた場所。また京都は1000年以上続く都市の真ん中に、人の営みと共にある森があり、世界の中で稀有な都市だと言えます。日本という枠を超え、世界中探してもありはしない。今回のイベントを通して、その存在を思い出してもらいたいですね。
インタビューを終えて
チームラボでは、京都という世界的に見ても人と自然の結びつきの強い都市で、他者をポジティブに感じられる展覧会を開催。来年も開催できればとのことでした!
チームラボが手掛ける「下鴨神社 糺の森の光の祭 Art by teamLab - TOKIO インカラミ」では「立ち続けるものたち」が美しく並ぶ糺の森の奥に鎮座する下鴨神社の境内で「浮遊する、呼応する球体 - 下鴨神社」と呼ばれるアート作品が展開されています。
光りながら下鴨神社の境内を浮遊する球体は、まるで呼吸をするかのように自律しながら強く輝いたり、消えたりを繰り返しています。
Q. 京都はお寺や神社など、チームラボさんの作品と相性のいい作品が多く、伝統的なことと新しいことが積極的に取り入れられます。今後も何かやっていただけますか?
猪子氏:ぜひ!やりたいですね。京都は好きな街で20代の頃は、毎週末のように来ていました。
Q.京都や大阪など関西のどこかでエプソン チームラボ ボーダレスのような常設の展示の新設予定はないですか?
猪子氏:いいですね。大資本家あってのチームラボ。すっごい方に言っておいて下さい(笑)
Q.猪子さんが言っていたと宣伝して大丈夫ですか?
猪子氏:ぜひ!はい(笑)
というわけで今回、チームラボの猪子氏のお墨付きを得ました!京都の大資本家の皆様。チャンスですよ!ぜひチームラボさんとイベントや常設の設備を検討しましょう!(笑)
住所:京都市左京区下鴨泉川町59 下鴨神社(賀茂御祖神社)
※糺の森南側、御蔭通りからご入場ください。
アクセス:京阪電車「出町柳」駅下車徒歩10分
開催期間:2018年8月17 日(金)~9月02日(日)
開催時間:18:30~22.00 (21:30 最終入場)
料金:平日1,000円、土日1,200円
※小学生以下無料、20歳以上の保護者同伴が必要。
※駐車場はございません。下鴨神社内の駐車場もご利用いただけません。ご来場の際は、公共交通機関をご利用の上、お越しください。
※混雑時、入場規制させて頂く場合が御座います。
詳しくはこちら:shimogamo-lightfestival.teamlab.art
チームラボ
アートコレクティブ。2001年から活動を開始。集団的創造によって、アート、サイエンス、テクノロジー、デザイン、そして自然界の交差点を模索している、学際的なウルトラテクノロジスト集団。アーティスト、プログラマ、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、様々な分野のスペシャリストから構成されている。
チームラボは、アートによって、人間と自然、そして自分と世界との新しい関係を模索したいと思っている。デジタルテクノロジーは、物質からアートを解放し、境界を超えることを可能にした。私たちは、自分たちと自然の間に、そして、自分と世界との間に境界はないと考えている。お互いはお互いの中に存在している。全ては、長い長い時の、境界のない生命の連続性の上に危うく奇跡的に存在する。
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