2023年4月28日 更新

【京都ラーメン】話題のお寺精進系『寺そば』は一日30食限定☆禅寺萬福寺塔頭「宝蔵院」

おおきに~豆はなどす☆今回は京都府宇治市にある禅寺、黄檗宗の総本山・萬福寺塔頭。そこで2022年10月から提供されるお寺発ヴィーガンラーメンを食べてきました。

萬福寺塔頭の禅寺が提供するヴィーガンラーメン『寺そば』

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京都府宇治市にある日本三大禅宗の一つである禅寺、黄檗宗の総本山『萬福寺』。1661年に中国僧・隠元隆琦(いんげんりゅうき)禅師によって開創。禅師は中国明朝時代の臨済宗を代表する僧で、中国福建省福州府福清県にある黄檗山萬福寺の住職だったことから、中国建築様式のお寺としても有名。
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そんな萬福寺の塔頭で、2022年10月から精進系のヴィーガンラーメン『寺そば』を提供されているとの一報を知り、巷で話題騒然。ずっと食べてみたいと思っていました。そのお寺『宝蔵院』は萬福寺山門から少し北へ。
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こちらがそのお寺『宝蔵院』。萬福寺にはこれまで何度も参拝していますが、その塔頭を訪れるのは今回初めて。というのも、特別なイベント以外では普段一般公開されていないお寺。お寺の前には力強い毛筆の『寺そば』と書かれた看板が上がっています。

寺そばは木~土曜日の3日間限定営業で、1日限定30食提供。そんな予備知識だけはあり、今回確実に食べてみたかったので、電話で予約しました。

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わりとこじんまりとした佇まいのお寺。靴を脱いで中へ。
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お寺の由来は、1669年一切経(仏教の百科事典とも例えられる大蔵経)の開版を志した鉄眼禅師が、隠元禅師から黄檗山内に寺地を授かり、藏板・印刷所として建立したのが始まり。日本で初めて木版印刷が行われたお寺で、約6万枚の版木を宝蔵院で所蔵。この建物の裏手に大きな黒い建物がありますが、そこが所蔵庫になっています。
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本堂にはお寺らしい設えと、縁側から望むお庭など。落ち着いた佇まい。テーブルや椅子は普段お寺の法事などで活用されているものを代用されているため、通常のラーメン店にはない雰囲気もあります(笑)

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この寺そばを始められた際には、新聞やテレビなどでも大々的に紹介され、かなり話題になりました。この寺そばを始められたきっかけは、重要文化財「鉄眼版一切経版木」や収蔵されている約6万枚の版木を維持、保護していくのに莫大な費用がかかるため、それに充てるのが目的。なので、寺そばをいただくのも、ちょっとしたお布施というか奉納感覚でもあります。
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メニューはもちろん、寺そば一択になるわけですが、もちろんヴィーガンラーメンなので、動物性食材は一切不使用。さらに四季によって味付けが変わるらしく、現在は春(3月21日~5月5日)期間ということで、薄口醤油そばになります。夏は塩そば、秋は濃口醤油そば、冬は味噌豆乳そば、と季節替わり。1杯600円になります。
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テーブルにはお番茶やおしぼり、そしてペッパーミルに入った香辛料・馬告(マーガオ)。寺そばにも添加されていますが、追い足し用。馬告は台湾の原住民が長らく愛用してきた調味料で、黒胡椒のような見た目。胡椒のような味わいに加え、レモングラスのような柑橘類を思わせる爽やかな香りを放つスパイスで、最近ならカルディなどでも販売されています。
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で、しばらくして登場した寺そばが、こちら。スープには昆布、椎茸、大根など11種類の植物原材料と白しょうゆ、お酒、みりん、砂糖使用。トッピングにはメンマ、とうもろこし、わかめ、白きくらげ、糸とうがらし、海苔。さらに香辛料の馬告(マーガオ)使用。トッピングは青(緑)・黄・赤・白・黒が基本となる仏教の五色(ごしき)を基に構成。五色(ごしき)は、仏教においての如来の精神、智慧を表す色。
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まずはスープ。
澄み渡る透明感が印象的で、麺をはじめ全ての食材が見渡せるような、そんなスープ。わりと薄味なのかな?とも一見思えますが、味付けはしっかりとしていて、植物性の心地よい旨味と塩味やほのかな甘みなど、とてもバランスのよい味付けになっています。うっすら油滴がスープに浮かんでいるのが見えますが、マイルドな胡麻油のようです。
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麺は細ストレート、黄色いタイプのゆで麺を使用されているようです。もちろん卵は不使用だと思われます。
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五色の白は白きくらげ。
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メンマは五色でいう、何色に該当するんでしょう(笑)
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わかめは確実に青(緑)。他、とうもろこしは黄、糸とうがらしは赤、海苔は黒。
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途中、追い馬告で爽やかな風味の付与に。
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どの食材も、胃袋に負担をかけることなく、身体に心地よく染み渡り、最後までスープをいただき、完食完汁ゴチ!植物性食材で構成され、さらにトッピング材の五色の意図を知りながらいただく寺そばは、心身ともに浄化されるような心地よいヴィーガンラーメン。このロケーションも相まって、他では味わえないような体験であること間違いなし!また季節がめぐり、味が変わったら食べてみたい寺そばでした。ヨ~イヤサ~♪

詳細情報

名称:宝蔵院
場所:京都府宇治市五ケ庄三番割34−34
電話:0774‐31‐8026
営業時間:11:00~14:00(1日30食限定売り切れ御免)
営業日:木~土曜日
関連サイト:https://www.hozoin.net/
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