2020年4月21日 更新

【桜の京都】遅咲き桜の楽園「雨宝院」【京都花めぐり】

京都で遅咲きの桜を楽しみたいと尋ねると「雨宝院」の名前を挙げる方も多いと思います。外出自粛の要請が続く中、少しでも癒しになればと思い、境内の様子を紹介したいと思います。(画像は過去のものです)

遅咲きの桜の名所「雨宝院」

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北向山 雨宝院(ほっこうざん うほういん)の創建は821年。弘法大師を開基とする真言宗泉涌寺派の寺院です。
西陣の聖天さんと親しまれている遅咲き桜の名所です。
こじんまりとした境内には観音桜、歓喜桜、御衣黄などの桜があり、四季折々の花が咲く「花の寺」とも言われています。
開花時期が年によって様々ですが、昨年は一度に多種の桜が楽しめました。
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観音桜。
千手観音菩薩(重要文化財)が祀られている観音堂の前に美しく咲き誇る桜。
御室仁和寺の御室桜と同じ「有明」という品種だそうです。
仁和寺に比べると背が高いので、印象が違いますね。
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こちらはご本尊の大聖歓喜天尊が祀られている本堂前に咲き誇る歓喜桜。
観音桜と同じ品種ですが、名前が違うだけで何となく印象が変わります。
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歓喜桜と観音桜が満開になると、見上げれば桜が空を覆いつくしているように感じます。
桜同士の距離感、雨宝院ならではの風景です。
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散った桜の花びらの風情も楽しむことができます。
風が吹けば桜から花びらが散り、散った花びらが舞い上がる美しい風景を見ることができます。
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こちらは御衣黄(ぎょいこう)という緑色の花を咲かせる遅咲きの珍種です。
日本では仁和寺で初めて栽培したと伝えられていますが、御衣黄と言えば雨宝院に咲いているね、とおっしゃる方も多いです。
この日も御衣黄目当てに団体さんが来られていました。
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雨宝院の御衣黄は高いところに花が咲いていて、見上げると満開の観音桜と一緒に楽しめました。
例年だと御衣黄の方が少し遅く開花するので、この日は同時に楽しめてラッキーでした。
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染殿井(そめどのい)。
西陣五水の一つと言われる名水。
染物に適していて、この井戸の水で染めると染まりがよく、水飢饉の時も枯れる事がなかったと伝えられているそうです。

遅咲きの桜や貴重な文化財、井戸もあり、見どころが多い雨宝院です。
今年は新型コロナウィルスの影響で、外出自粛時期が続き、桜が楽しめなかった方も多いと思います。
桜はまた来年も咲きます。来年は安心して桜が楽しめることを願いたいと思います。

雨宝院へのツイート

詳細情報

正式名称: 北向山 雨宝院(ほっこうざん うほういん)
別名 西陣聖天宮

住所: 京都市上京区智恵光院通上立売通上ル聖天町9の3番地

関連ページ: https://www.uhoin.com
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