2024年5月7日 更新

京都のおすすめ新緑スポット!『今熊野観音寺』なら青もみじの中をゆっくりと散策出来ます

泉涌寺塔頭の1つ、今熊野観音寺は紅葉の名所として知られている寺院ですが、5月から夏にかけてはとても清々しい青もみじの景色が見られます。今回は、新緑に癒される穴場スポット・今熊野観音寺の紹介です!

今熊野観音寺について

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via 藤花
今熊野観音寺は泉涌寺の塔頭寺院で、西国三十三か所・洛陽三重さん箇所観音霊場・神仏霊場会などの札所として知られています。
開創は平安時代にさかのぼり、弘法大師空海が熊野権現の霊示を受けて庵を結んだことに始まるといわれています。
その後天皇からの篤い帰依を受け、伽藍が造営されました。
平安時代の女流歌人・清少納言の父・清原元輔の邸宅は現在の観音寺境内付近にあったとみられ、清少納言もこの近くで生まれ育ったと考えられています。

頭の観音様

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via 藤花
鎌倉時代初期の後白河上皇は、熊野権現への篤い信仰を持っている人でした。
上皇にはひどい頭痛の持病がありました。
ところがある夜、上皇の夢枕に立った観音寺のご本尊である観音様のお告げがあり、頭痛が和らいだといいます。
それ以後、頭痛封じの観音様として、公家だけでなく民衆からも広く信仰されるようになりました。
今でも「頭の観音様」と呼ばれ、頭痛だけでなくボケ封じのご利益もあるとされています。

今熊野観音寺 初夏の風景

観音寺は、紅葉が美しいことで知られ、紅葉のシーズンにはすぐ近くの来迎院(泉涌寺塔頭)とともに多くの観光客でにぎわいます。
ですが、ゴールデンウィークから初夏にかけては、青もみじの素晴らしい景色が楽しめます。
藤花 (264410)

via 藤花
新緑が目にまぶしいほどの清々しさで、樹々の爽やかな香りを感じながら境内を散策していると、日常の煩わしさやストレスがどんどんと浄化されていくようです。
これほどの景色が見られるにもかかわらず、観音寺へ来られる人はそれほど多くありません。
観光客であふれかえっている街中とは、隔絶された世界のようです。

観音寺境内の紹介

今熊野観音寺へは、泉涌寺道をずっと上り、泉涌寺へ向かうすぐ手前を左に曲がります。
急な下り坂の向こうにある可愛い朱色の鳥居橋と、周りの青もみじとの美しいコントラストが楽しめます。
藤花 (264394)

via 藤花
門をくぐると参道の両脇には樹々が道を覆うように茂り、その向こうには優しい表情で立っている子護大師像(弘法大師空海)像が見えてきます。
像のすぐ後露の石段を登り切った先が本堂です。
藤花 (264395)

via 藤花

本堂

本堂が建立されたのは、正徳2年(1712)で、堂内には弘法大師作と伝わるご本尊の十一面観音像、脇侍に智証大師円珍作の不動明王・運慶作の毘沙門天がお祀りされています。
ご本尊は秘仏なので、実際にお祀りされている十一面観音像は御前立ですが、大変美しいお顔をされています。
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via 藤花
本堂の向かいには、弘法大師が錫杖を打った際に湧き出したと伝わる霊泉があります。
その霊水は「五智水」と名付けられ、今もこんこんと湧き続けています。
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via 藤花

ボケ封じの観音様

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via 藤花
本堂に向かって左手にある大師堂は、ボケ封じの観音様です。
新緑が反射してとてもきれい。
まだまだ人生を謳歌したいので、しっかりとお参りしました。

境内の青もみじいろいろ!

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via 藤花
大師堂の左には稲荷社と熊野権現社、その横に鐘楼があり、いずれも樹々に囲まれた素敵な景色を作り出してくれています。
下の苔が木漏れ日でキラキラしているのもきれいでした。
鐘楼の横にある小道から登った先には、医聖堂という多宝塔があります。
平成28年に塗り替えられ、鮮やかな朱色が蘇った医聖堂が新緑の中に埋もれるように立っている姿も素敵でした。
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via 藤花
今回は医聖堂まで登っていないので、間近で見ることはなかったのですが、次回は必ずじっくりと見たいと考えています!
秋の今熊野観音寺には今のところ行ったことがありませんが、来迎院へはお邪魔しました。
なぜすぐ近くの観音寺にはいかなかったのか?と言うと、その時は混雑嫌いの夫と一緒だったので…。
次回は1人でゆっくりと紅葉を楽しみます!
来迎院の紅葉

来迎院の紅葉

via 藤花

今熊野観音寺 基本情報

・住所 京都市東山区泉涌寺山内町32
・境内自由
・参拝時間 8:00~17:00
アクセス
・最寄り駅 京阪及びJR奈良線「東福寺」駅徒歩約15分
・バス 「泉涌寺道」徒歩約8分

HP:https://www.kannon.jp/
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