2021年10月6日 更新

【京都ぶらり】岩倉にある平安時代の瓦づくり拠点☆国の指定史跡「栗栖野瓦窯跡」

汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は左京区岩倉の住宅街にある史跡。平安時代の瓦づくりに深くかかわる場所で、国の指定史跡。

岩倉にある平安時代の瓦づくり拠点

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左京区岩倉の住宅街。この日は周辺を散策中、史跡めぐりでやってきました。
周辺はわりと閑静な場所で、戸建て住宅も敷地の広い家が多く、さらに周辺には緑も豊かな場所。もう少し南に行くと宝ヶ池や深泥池もあります。

そんな住宅街を歩いていると、一見古墳か?と思えるような少し小高い丘。その丘の上は木々で覆われ、鬱蒼とした様子。
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周囲をフェンスで囲まれ、その場所のくぼんだ一画に赤茶けた大きな石彫。『洛北第三土地区画整理事業 竣工記念碑』とあり、現在の京都市長の名前も彫られています。わりと近年に建てられたものみたいですね。
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その横。『史跡栗栖野瓦窯跡』と書かれた石碑。
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このあたり一帯は、飛鳥時代から平安時代に及ぶ大規模な古窯跡群があった場所で、その中でもここ栗栖野瓦窯跡は平安時代の官営瓦窯群として全国的にも知られています。ここで生産された瓦は、平安宮大内裏跡をはじめ平安京内外の寺院、東寺や西寺跡などからも多数出土。窯の構造としては平窯で、一部トンネル状の穴窯もあり、平安神宮の瓦屋根にもみられるような緑釉陶器なども焼いていたとみられています。
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平安時代の窯業を知るうえで貴重な遺跡であったため、昭和9年には国の指定史跡にもなっています。かつて岩倉盆地には良質の粘土と燃料の薪に恵まれた土地柄だったことから、瓦の生産拠点になっていたんでしょうね。人知れず、静かにたたずむ史跡でした。

基本情報

名称:栗栖野瓦窯跡
場所:京都市左京区岩倉幡枝町653−1
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