2022年12月19日 更新

【京都紅葉2022】京都紅葉のフィナーレを飾る潮音庭の紅葉「建仁寺」【祇園】

晩秋の紅葉名所。以前は穴場的なスポットでしたが、年々人が増えて人気が高まっています。四方正面の禅庭、「潮音庭」の紅葉と、風神雷神図などの代表的な文化財も紹介します。(12月10日の拝観)

京都最古の禅寺の紅葉

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建仁寺の創建は1202年。京都五山の一つで、京都で最も古い禅寺です。魅力ある紅葉が楽しめる庭園、潮音庭を有し、毎年12月に入ってから見頃を迎える晩秋の紅葉名所です。
今回は潮音庭の紅葉の様子を中心に、文化財や、スポット情報、アクセスなども紹介します。
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広大な敷地の建仁寺。江戸時代には建仁寺周辺の花街も境内の一部だったんだとか。重要文化財の方丈、勅使門や京都府指定有形文化財の法堂や庫裏を有し、場外を含め、14の塔頭寺院があります。
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本坊や方丈には大雄苑や潮音庭などの素敵なお庭があり、貴重な美術品も多く、芸術的にも堪能できます。

潮音庭

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建仁寺の本坊へ入り、中へ進みと潮音庭があります。1940年、北村安夫によって作庭されました。
こちらは小書院からの眺めです。
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反対側の大書院からの眺めです。三尊石が配置され、そこを中心に周囲に紅葉が植えられていて、背景の鮮やかなブルーの襖絵と庭園の風景を楽しむことが出来ます。この日は見頃手前で、まだ青葉が残っていましたが、それでも十分美しかったです。
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東側の回廊からの眺めです。手前には座禅石があり、三尊石と苔も相まって、美しい紅葉の風景が広がっています。
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西側の回廊からの風景も美しいです。このように潮音庭は四方正面の禅庭です。
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南西側に手水があります。水面に浮かぶ紅葉、映り込む紅葉も素敵でした。
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〇△□乃庭です。潮音庭と同じく、北村安夫氏による作庭で、北村氏作庭の庭園は、ユニークな名前が多いようです。〇△□の単純な三つの図形は、宇宙の根源的形態を示し、禅宗の四大思想(地水火風)を、地(□)水(○)火(△)で表しているようです。シンプルながら、奥が深い庭園です。
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方丈北側の納骨堂と紅葉です。朱色の紅葉が見頃を迎えていました。

大雄苑

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方丈前にある大雄苑です。作庭時期は不明ですが、現在の庭園は昭和初期に加藤熊吉によって作庭されたそうです。大海に見立てた白砂の流れが見事です。

法堂

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方丈を出て、南へ。法堂へと向かいます。

双龍図

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法堂内にある双龍図です。2002年の建仁寺創建800年を記念して小泉淳作画伯が2年の歳月をかけて描かれました。畳108畳分の大きさだそうで、壮大ですが、どこかお茶目な表情に温かみを感じる龍図です。

風神雷神図屏風

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建仁寺を拝観されるならこちらは必見!俵屋宗達の風神雷神図屏風です。建仁寺所有ですが、通常は京都国立博物館に保管されており、こちらは最新のデジタル技術を生かして作られたレプリカです。迫力は本物さながらで、近くでじっくりと眺められて、細かいところまで観察できます。

雲龍図

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方丈は庭園に囲まれていますが、堂内は多くの襖絵や文化財を鑑賞することが出来ます。その中でも際立つ襖絵が、海北友松が描いた阿吽の龍の雲龍図です。海北友松(かいほうゆうしょう)は、安土桃山時代から江戸時代にかけて活躍した絵師です。こちらは風神雷神図屛風同様レプリカですが、本物さながらの阿吽の龍が鑑賞できます。

今回は建仁寺の紅葉を中心に紹介しました。現在は終盤と思われますが、散策の参考になれば幸いです。

建仁寺 on YouTube

建仁寺の紅葉の様子を動画でまとめました。良かったらご覧ください(^^)

スポット情報とアクセス

名称:建仁寺
住所:京都市東山区小松町584
拝観時間:午前10時~午後4時30分受付終了(午後5時閉門)
拝観料:一般 600円
https://www.kenninji.jp/
アクセス:京阪電車「祇園四条駅」より 徒歩7分、阪急電車「河原町駅」より 徒歩10分
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