2024年1月25日 更新

【京都の花2024】雪舞う中 春を告げる花『蝋梅』開花☆通称『走り坊さん』寺院「大蓮寺」

汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は左京区、東山二条界隈にある蝋梅の名所としても知られるお寺。雪の降る中、すでに開花中。

雪の舞う境内にぽっかりと黄色く開花する蝋梅

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左京区東山二条、寺院が集中するエリア。静かな立地にある穴場的寺院『大蓮寺』。早春に咲く花『蝋梅(ろうばい)』の名所として知られています。

今年は梅の開花が全国的に早い、というウワサを聞き、もしやすでに開花してるかとパトロールにやってきました。
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ですが、この時今シーズン一番の冷え込みと本格的な雪が降り始め、こんな極寒の中果たして蝋梅が開花しているものか?と半信半疑で。
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大蓮寺は慶長5年(1600年)に専蓮社深誉上人によって創建された浄土宗寺院。

寺の伝承のよると、深誉上人はある日、伏見の地で金色に輝く阿弥陀如来を見つけ、誰も供養する者がないことを惜しみ、持ち帰って五条に仏堂を建て安置。その後、それが真如堂(真正極楽寺)の阿弥陀如来であることがわかり、真如堂に訴えられて返還することに。

深誉上人は残念に思い、二十一日間の念仏を唱え、その最後の夜に旅の僧が現れ、共に念仏を唱和。翌朝、旅の僧の姿は消え、ご本尊の阿弥陀如来が二体に分離。一体は真如堂、そしてもう一体はこれまで通り、大蓮寺の本尊として祀られました。
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さらに明治・大正時代、阿弥陀如来の使いとして一日中京都市内を走るという奇行で知られた僧、通称『走り坊さん(はしりぼんさん)』でも有名。そのことから、足腰の健康を祈願する人や市民ランナー、アスリートなどにも信仰の厚いお寺。
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こんな雪の中、同じように蝋梅目当てで参拝される方が、すでに境内で撮影中でした(笑)
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お寺の名称『大蓮寺』にちなみ、境内には蓮の鉢が数多くあり、もっと暖かい季節には花蓮の名所としても知られていますが、この日は水面も凍りそうな様相。
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こちらが本堂。御本尊の阿弥陀如来と共に、十一面観音も祀られ洛陽三十三所観音霊場の第8番札所でもあり。また重要文化財に指定されている木造薬師如来立像も所蔵。安産祈願のお寺としても知られています。
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境内の南側に蝋梅(ろうばい)の木。
中国原産の落葉樹。半透明でヌラヌラとした光沢のある黄色い花がその特徴。
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なんともかぐわしい独特の香りを放ち、雪の白い点描と蝋細工のような花とのコラボ風景が、不思議な雰囲気を放っていました。
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参道の傍らには、白河天皇が1076年(承保3年)に建立した仏教寺院『法勝寺』の礎石があります。かつて院政期に造られた六勝寺の一つで、六つのうち最初にして最大の寺だったとか。応仁の乱以後廃絶しましたが、この周辺では今でも地名や史跡からその名残を感じることができます。
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さらに、寺門入ってスグの足元に咲く『寒あやめ』。菖蒲と言えば夏の花ですが、こんな寒さの中たくまし花を咲かせていました。図鑑などで調べると、『カンザキアヤメ(寒咲き菖蒲)』という、地中海の東部沿岸から西アジアが原産の菖蒲で、日本では1~3月の寒い時期に咲く花のようで、ちょっと珍しくもあり。

蝋梅はまだ咲き始めの様子で、例年と同じであれば2月中旬ごろまでは楽しめそうです。ご参考に。

詳細情報

名称:大蓮寺
場所:京都市左京区正往寺町457
電話番号:075-761-0077
公式サイト:https://www.anzan-no-tera.jp/
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