2020年4月26日 更新

【京都花めぐり】希少種御衣黄桜と五智如来に癒される「五智山蓮華寺」

御室仁和寺の東隣の寺院。近畿三十六不動尊霊場の十五番札所で、きゅうり封じの法要でも知られています。江戸時代に造られた優しい表情の「五智如来」と花々に癒される静かな寺院。可愛い御衣黄桜に出会えたので、紹介したいと思います。(画像は過去のものです)

歴史ある石仏と花々に癒される静かな寺院

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五智山蓮華寺(ごちさんれんげじ)は1057年(天喜5年)、御冷泉天皇の御願により藤原康基が広沢の池畔に建立。応仁の乱の兵火にあい、鳴滝音戸山の山上に移されたのち、長い荒廃期に入ります。1641年(寛永18年)樋口平太夫によって再建され、仁和寺の宮覚深法親王(後水尾天皇皇兄)より五智山蓮華寺の山号を賜りました。
昭和三年に現在の地に移転。鳴滝音戸山山上には現在も蓮華寺中興各代の霊墓が祀られているそうです。

京都では八瀬に天台宗の蓮華寺という同名の寺院がありますが、こちらは仁和寺の東隣にある蓮華寺です。
仁和寺に御衣黄桜を見に行った時に、こちらの御衣黄桜の存在を知り、立ち寄ってみました。
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遅咲きの桜「普賢象」でしょうか?(名前の確認を忘れました)
淡いピンク色の可愛い桜がお出迎え。
ぼんぼりのような花の形を見てほっこりしました。
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境内に入山してすぐに五智如来とのご対面です!(笑)
五智如来とは五大如来とも呼ばれ、江戸時代に木喰上人によって造られた貴重な石仏です。
大日如来を中心とし、薬師如来、宝生如来、阿弥陀如来、釈迦如来様がどっしりと坐っておられ、その表情はなんとも優しく、心が穏やかになります。
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五智如来のそばに御衣黄桜が植わっていました。
御衣黄は終盤でピンク色に変化していましたが、五智如来越しにみる御衣黄は何とも心温まる風景。
花を見て癒され、五智如来の表情を見て二度癒されました。
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こちらは終盤ピンク色に変化した御衣黄桜を少し大きく撮ってみました。
国内では江戸時代に仁和寺で初めて栽培が始まったと伝えられています。
御衣黄という名前は、江戸時代中期から確認され、由来は貴族の衣服の萌黄色に近いからだそうです。
花色が緑なのは、クロロフィルを含有しているためと考えられており、花の咲き始めは緑ですが、終盤になると中心からピンク色に変化します。
こんなに色が変化するなんて、なんだか神秘的ですね。
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不動堂には五智不動明王が祀られ、例年ですと、毎月28日には護摩供養、夏には弘法大師ゆかりの「きゅうり封じ」が行われているそうです。(本年の開催についてはお尋ねください。)
この日も感謝と共にお参りさせていただきました。

思いもよらぬご時世に、我慢の時が続きますが、御衣黄や石仏の写真を見ることで少しでも心が安らげば幸いです。一日も早い終息を心から願いたいと思います。

五智山蓮華寺 御衣黄 への口コミ

詳細情報

名称:真言宗御室派 別格本山 五智山 蓮華寺
住所:京都市右京区御室大内20
電話番号:075-462-5300
拝観時間:8:00〜17:00(冬季12月〜2月 16:00まで)
関連ページ:http://rengezi.com/
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