2020年11月23日 更新

「小さな桂離宮」とも呼ばれる一乗寺の『曼殊院門跡』

天台宗五箇室門跡の1つで紅葉の名勝としても有名な『曼殊院門跡』は「小さな桂離宮」と呼ばれています。さて、その理由は?

「小さな桂離宮」とも呼ばれる『曼殊院門跡』

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『曼殊院門跡』は782~806年に最澄が創建したのが始まりですが、その後各地に移建されました。現在の左京区 一乗寺に移転されたのは、1656年に『桂離宮』を造った八条宮智仁(としひと)親王の子である良尚(りょうしょう)法親王の時です。天台宗五箇室門跡の1つで、紅葉の名勝としても有名です。
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"門跡"とは皇室一門の方が住職であったことを意味します。少しわかりにくいかもしれませんが、勅使門の両側の塀にある5本の白い筋(横線)はその格式を今に伝えるものだそうです。

『桂離宮』との関係

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『曼殊院門跡』は江戸時代初期の代表的書院建築で、『桂離宮』との関連が深いそうです。これは造営に苦心した良尚法親王が、『桂離宮』を完成させたと言われる兄・智忠親王にアドバイスを受けて建設されたからです。『桂離宮』と同じ工房で作られたと言われる引き手などがあることから、『曼殊院門跡』は「小さな桂離宮」と呼ばれています。私は『桂離宮』へ行ったことがありますが建物の中には入れなかったため、近くで引き手などを見ることができて再び『桂離宮』へ行った気分になれました。両方行かれたらこんな風に楽しめると思います。
襖絵は狩野永徳や探幽で全てに拘られていることが伝わってきました。どの絵もきれいですが室内は写真NGなので、ご自分の目でお確かめください!

鶴島の松

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書院前の枯山水庭園には鶴島と亀島があり、鶴島の松は樹齢400年で鶴を表現しています。
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鶴島の松の根元には曼殊院型のキリシタン灯篭があるので、こちらも見忘れなく。

亀島

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写真では切れてしまっていますが…小書院の縁先には手水鉢(ちょうずばち)があり、「梟(ふくろう)の手水鉢」と呼ばれています。
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紅葉も有名ですが、5月に咲く霧島つつじもとてもきれいです。ただ、私が訪れた時は旬の時期ではなかったのですが、そのおかげか人がいない中ゆっくり静かに見ることができました。思い立ったが吉日。行ってみたいなと思ったタイミングでぜひ訪れてみてください。

詳細情報

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名称:曼殊院門跡
住所:京都市左京区一乗寺竹ノ内町42
時間:9:00~17:00(16:30受付終了)
拝観料:一般600円 
HP:https://www.manshuinmonzeki.jp/index.html
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