2018年1月1日 更新

京都の鬼門!日本屈指の修行の場・世界遺産で一日回峰行体験☆天台宗総本山「比叡山延暦寺」

古都の北東・鬼門にあたる世界遺産でもある天台宗総本山のお寺。千年以上も前から修行の場としても知られ、「千日回峰行」は他に類を見ない厳しい修行として、あまりにも有名。そんな修行体験「一日回峰行」が一般参加でもできるということで体験してきました。

平安時代から受け継がれる千日回峰行の擬似体験

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夏休みになにか心に残るような体験を兼ねた旅行がしたいと思って、以前にも体験した宿坊を探していた所、こちらを知って。

京都と滋賀の県境にあり、平安時代から京の鬼門封じの寺として名高い天台宗総本山・比叡山延暦寺。そして、世界遺産登録もされています。厳しい修行の場でもあり、7年間に渡って行われる「千日回峰行」は生死をかけた厳しいもの。そんな回峰行の一端を一般参加でも体験できる、一泊二日の「比叡山一日回峰行」が年に7回ほど。これはまたとない体験と思い、申込みました。
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車で奥比叡ドライブウェイで延暦寺へ。アクセス方法は他にもロープウェイやらバスもあり。
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今回の一日回峰行は居士林研修道場にて実施。延暦寺会館の場合もあり。途中境内を通りながら。
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常行堂・法華堂(にない堂)。こちらに篭って修行中の僧侶が。常に境内が修行の場になっているいうことですね。
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釈迦堂を通って、こちらが居士林。今回の道場。
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洗面所。共同です。
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今回、47人の参加で男性女性の比率は2:1。若い方から年配の方まで幅広く。ちょうどお盆休みを利用されて参加する人が多かったのか、京都滋賀以外からの参加者が大半で、大きなスーツケース持参で参加されてました。

1階に女性部屋。2階男性でもちろん相部屋。
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スケジュールはこんな感じで。
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工程の合図として、鐘を3回鳴らされます。

入所式で教本を配布され、般若心経など唱え、日程・食事作法の説明。
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その後別棟で夕食は精進料理。内容はご飯とたくわん、煮物はじゃがいも、人参、インゲン、こんにゃく、玉ねぎ。汁物に麸、ネギ、もずく。ごま豆腐。音をたてずに器を上げ下ろし、最後お茶とたくわんで器の汚れを洗いながら全ていただく独特の食事作法。食前食後には食前観・食後観を唱和して。
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延暦寺の寺紋である菊輪宝。平安の頃、もともと延暦寺の菊花の寺紋を天皇が気に入り献上したため、延暦寺ではこの菊輪宝になったんだとか。
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風呂は大小。入浴時間は一人10分交代でほぼほぼ戦場のような忙しなさで(笑)まあ、旅行じゃなく修行ですから。
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午前2時起床。素早く身支度を済ませ、2時半から回峰出発。延暦寺は広大な敷地に三塔「西塔」「東塔」「横川」を有し、さらに十六谷三千坊を有する。三塔それぞれに本堂を持つ、日本で類を見ないお寺。回峰道ではそれらを巡拝しながら山道を歩く。今回のコースは千日回峰行のコースとほぼほぼ同じ。

釈迦堂では般若心経を唱和し、山中の石像や石碑にも柏手で巡拝。途中、絶景スポット。京都と滋賀を見下ろす尾根道から夜景が。そこにはパワースポットの玉体杉に蓮台石。回峰行者が唯一腰を下ろして休める場所。
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横川のおみくじ発祥地・元三大師堂で休憩。
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たまにこんな絵の入ったおみくじに遭遇することがあるんですが、これは角大師(つのだいし)のお姿を授与して魔除けの護符にしたことがおみくじの始まりということだそうです。
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お寺からお接待も。
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山中もだんだん夜が明けて、日吉大社の牛尾宮・三宮の社殿まで下山。
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ここから早朝の琵琶湖を一望。
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さらに、日吉大社の参道にある律院にて朝食。こちらはかつて千日回峰行を満行された阿闍梨がご住職。念珠を人々の頭や肩に触れ、真言を唱えて衆生に不動明王の功徳を 伝える「お加持」をいただき、パワーを与えていただきました。

そして、この9月の満行に向けて千日回峰行にはげまれている行者さんがたまたま来られ、行の途中ではありながら、ありがたくお加持をいただきました。戦後でも満行された阿闍梨は十数人。それだけ、過酷な修行ということ。
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そして、下りだった回峰道も一気に登りへ。普通の登山ではないパターン。最初の下りで膝へのダメージがあり、かなりキツイ。
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それでも、巡拝を重ねてやっとケーブルカ延暦寺駅までたどり着く。
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ようやく10時頃、最初に般若心経と唱えた釈迦堂で再び般若心経を唱和。
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今回たどった回峰道。一般参加の一日回峰行は行者の百日回峰行に相当する、とお寺の方が言われ、一日でもかなりキツイ修行でしたが、これはきっと続けることの厳しさと苦しさ、それに耐えてこその修行だな、と。ちょっと未だかつてないような修行体験。軽はずみな感覚ではなく、体力に相当自信のある方向け。人生に残る貴重な体験として。

ヨ~イヤサ~♪

比叡山延暦寺回峰行 への口コミ

詳細情報

住所:滋賀県大津市坂本本町4220
電話番号:077-578-0001
関連サイト:http://www.hieizan.or.jp/
一日回峰行についての詳細:http://www.hieizan.or.jp/archives/2562
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