2023年8月15日 更新

【京都さんぽ】清水焼発祥の地にある通称『陶器神社』☆平安時代創建「若宮八幡宮社」

汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は清水焼発祥の地、五条坂にある神社。通称『陶器神社』と呼ばれる神社だが、その歴史は古く歴代将軍の信仰も深い神社。

通称『陶器神社』と呼ばれる以前の古い由緒ある神社

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東山区、五条坂にある清水焼発祥の地にある通称『陶器神社』で知られる『若宮八幡宮社』。この日は京都夏の風物詩に数えらえれる『五条若宮陶器祭』が開催され、その途中に立ち寄りました。

『五条若宮陶器祭』は大正9年ごろから始まった陶器市を前身とするお祭りで、これまで全国の陶器商が一堂に会し、陶器や焼き物を販売する露店が五条坂に連なる夏の風物詩。それが、開催団体の解散に伴い、今年から新たな団体主催により継承され、名称『五条若宮陶器祭』に改め、この若宮八幡宮社がお祭りの拠点に。

これまで陶器祭の際、何度か訪れたことのある神社でしたが、今回改めて参拝。
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参道には若手陶芸家の器を販売する露店が並び、ヨーヨー釣りやたこ焼きなども販売され、お祭り気分を盛り上げていました。
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さらに奥へ進むと本殿へ。
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神社の由緒は、天喜元年(1053年)後冷泉天皇の勅願により、源頼義が左女牛(醒ヶ井さめがい)西洞院にあった自邸内に石清水八幡宮の若宮を創建したことに始まる。当初は六條八幡、左女牛八幡(さめがいはちまん)とも呼ばれ、源氏一族や武士からの信仰厚く、室町時代には足利歴代将軍の崇敬も集め、京中では祇園社、北野社に次ぐ規模だったと伝わります。

その後応仁の乱により荒廃。豊臣秀吉の時代には京都改造による移転で社地を転々とし、慶長10年(1605)に現在地へ。
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元和3年(1617年)に後水尾天皇の勅命で社殿が造営され、さらに承応3年(1654年)後光明天皇が現在の本殿を再建。
本殿は三間社流造になっていて、京都では珍しい形式の建築に。屋根は当初檜皮葺でしたが、現在は銅板葺。京都市指定有形文化財(建造物)にも指定される建物。
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昭和24年(1949年)当社が陶器の町五条坂の中心にあることから、陶祖神の椎根津彦命が合祀され『陶器神社』としても知られるように。それにふさわしく、神社のお神輿には陶器で飾られた陶器神輿がお祭りで登場。
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参道の狭さから想像がつかないくらい、奥に広がる空間のある境内で、江戸時代に造られた御庭も。今では鬱蒼としたお庭ですが石橋などがあることから、かつては水路や池があったことをうかがい知れる造りに。
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さらに、本殿左手の小さな祠にある蓬莱石。

信仰の厚かった足利尊氏が7種の神宝を奉納したもののうちの一つとされ、最近になって約650年振りに本殿の片隅で発見。不思議な御加護のある貴重な宝石だとか。他、神社には摂社・末社も多数あり、古くから由緒ある神社であることを物語っています。

特にこれまでちゃんとお参りしたことのなかった神社ですが、五条若宮陶器祭のご縁でその歴史を知り、陶器神社と呼ばれる以前の歴史の古さに驚きました。

詳細情報

名称:若宮八幡宮社
場所:京都市東山区五条橋東5丁目480
電話:075‐561‐1261
公式サイト:https://wakamiya-hachimangu.jp/
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