2019年6月11日 更新

【京都史跡めぐり】世界遺産・東寺と対になった西寺遺構!古の平安京がよみがえる☆「唐橋西寺公園」

汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は九条、唐橋にある史跡残る公園。古の平安京で、世界遺産・東寺と対をなした官寺。

羅城門・朱雀大路を挟んで東に東寺、西に西寺

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九条通り。以前にもご紹介したことのある平安京の玄関口である羅城門。その跡地にある公園。
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ちょうど公園の中央に石碑が。羅城門遺阯と書かれています。滑り台やシーソーがある中、ちょっとミスマッチな印象もしますが(笑)

こういうのも京都あるあるかもしれません。
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794年(延暦13)に建設した平安京の正門。東西4.5キロ、南北5.3キロの京域中央部の南端に羅城門がそびえ、北には朱雀門が相対。門は正面33メートル、奥行8メートル。二重閣瓦屋根造で棟両端に金色の鴟尾があったそうな。そして、その門下を南北に走る朱雀大路。

ここをモデルにした、能・小説・映画「羅生門」はあまりにも有名。
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九条通り、東側にはご存じ世界遺産の東寺(教王護国寺)。五重塔が目印。そして、かつてその東寺と対をなした西寺があり、その史跡はないかと探してみることに。

西寺という名称どおり、九条通り西方面にあることは容易に想像できますが。
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少し九条通りを上がり、唐橋小学校の北側、住宅街にある広大な「唐橋西寺公園」。
公園の中央に緑化した小高い小さな丘が。
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このあたり一帯がかつての西寺の跡地になっていて、その一部がこちらの公園に。

嵯峨天皇の時の弘仁14年(823年)、羅城門・朱雀大路を挟み東の左京・東寺は空海、西の右京・西寺は守敏に下賜されたと伝わる。その後、西寺では講堂や薬師寺から移築された僧綱所など整備され、正暦元年(990年)に火災に遭い、ほどなく再建。さらに荒廃がすすみ、天福元年(1233年)に再び火災に見舞われ、以降廃寺に。

1959年(昭和34年)からの発掘調査により、金堂・廻廊・僧坊・食堂院・南大門等の遺構が確認され、ここからも遺品が出土。
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土壇を登ると頂に史跡西寺址、とあります。
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その周囲を見渡すと、柱の土台となった円形のかなり大きめの柱台石が点在。かつての講堂跡で、その名残。
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この日は休日で、ご近所さんらしき方々が公園の清掃活動に励まれていて、にぎやか。東寺と並び広大な敷地を有したであろう西寺を想像する、貴重な遺構でした。

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基本情報

名称:唐橋西寺公園
住所:京都市南区唐橋西寺町
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