2020年3月27日 更新

【京都の名桜】歌人 在原業平ゆかりの西京区「十輪寺」のなりひら桜

京都在住の私たちがリアルに伝える京都の桜。いちばんの見頃の時季を逃すことなく、おすすめの撮影スポットとともにお届けします。今日の桜は、西京区の西山に建つ寺「十輪寺」の桜です。

“そうだ、京都 行こう”2014年春モデル「十輪寺 なりひら桜」

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いま、まさに満開を迎える「なりひら桜」。

まだ、知らない場所がある。
まだ、知らないことがある。
それがなんだか、うれしいんだなあ。

太田恵美さんの名コピーで語られる、京都に住んでいてもちょっと遠出感のある『十輪寺』。
公共交通機関で行くのならば、阪急の「東向日」駅から善峯寺行きのバスに乗り、最寄りのバス停「灰方」から20分ほど歩きます。

JR「向日町駅」から阪急バスに乗り、「小塩」バス停で下車すればすぐですが、8時から15時まで1時間に一本ずつしか運行していないので、注意。
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当時の美男子で、恋多き男としてしられる在原業平が、晩年を過ごした『十輪寺』。
ここにも桜の銘木があります。それが、「なりひら桜」。
『十輪寺』を京都の桜の名所として押し上げた、たった一本で存在感を放つスケールの大きな桜です。
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桜の植わる庭は「三方普感の庭」と呼ばれ、場所を変え、視点を変えて観ることで感じ方が変わるという“心の庭”。高廊下、茶室、業平御殿の3カ所がポイントといわれたますが、桜を観るべき3カ所は、拝観入口に指南されています。

1、全体を観るならば「池の前から」
2、見下ろすならば「裏山から」
3、見上げるならば「お庭から」
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裏山から見下ろした1枚。『十輪寺』には、なりひら桜以外に神木とされる大樟の樹があり、その銘木のツーショットを写真におさめることができます。
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晴れた日は、水鏡に映る桜も美しく。業平が愛した、自然がもたらす「あはれ」を感じさせてくれます。

「ちはやふる」の句を詠んだ在原業平ゆかりの寺『十輪寺』

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『小塩山 十輪寺(おしおざん じゅうりんじ)』は、平安時代初期に創建された天台宗のお寺。
御本尊を延命地蔵菩薩とし、安産、子授けを祈願しに訪れる人も多いお寺です。
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本堂は、寛延2年創建、応仁の乱後に再建されており、鐘楼とともに京都府指定文化財に指定されています。屋根は鳳輦形(ほうれんがた)と呼ばれ、御輿をかたどった非常に珍しいものです。

※四つの棟を中央の頂に集めた屋根の形
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業平が、かつて「海水を焼いて塩焼きをした」と文献に残る場所に、再現された塩がま。

塩焼きをすると煙が昇ります。その一筋の煙で、大原野神社に参拝するかつての恋人、二条后(藤原高子)に、「自分はここにいる」、「今も心は変わりません」と伝えたとされるロマンチックなエピソードから、恋愛祈願に訪れる人も。
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寛文6年(1666年)に建立された鐘楼。
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裏山からみられた大樟。立て看板に書かれた内容を記します。

樹齢800年。本尊が樟でつくられているので、その分身としている。
伝説によると、地蔵菩薩の神力で一夜にして大樟樹にならしめたというので、「願掛け樟」ともよばれ、神木としている。

とのこと。大空に向かってそびえる姿は、神々しさがあります。
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『十輪寺』は、紅葉の名所でもあり、参道、裏山すべてが紅く染まります。
業平紅楓の札もありました。

『十輪寺』基本情報

名称:十輪寺(通称:業平寺)
住所:京都市西京区大原野小塩町481
拝観時間:9〜17時
拝観料:400円
アクセス:阪急バス「小塩」から徒歩1分または阪急バス「灰方」から徒歩22分

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Kyotopi 編集部 Kyotopi 編集部