2023年5月19日 更新

【2023京都新緑】清流や史跡、料亭手打ち蕎麦も!清水寺奥の院「牛尾山ハイキング道」

汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は山科区音羽山の山岳信仰寺院で世界遺産・清水寺奥の院とも称される法厳寺。その道のりであるハイキングコース。

見どころ満載の歴史あるハイキング道

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山科区、滋賀県との府県境に位置する音羽山。そしてその主峰・牛尾山。この日は牛尾山山中にポツンとあるお寺、通称『牛尾観音』と呼ばれる『法厳寺(ほうごんじ)』を目指す途中のハイキングコース『牛尾山(音羽山)ハイキング道』をご紹介します。

法厳寺はふだん非公開のお寺ですが、春の特別拝観(すでに終了)が執り行われ、その道中も楽しもうと山登り感覚でやってきました。
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ちなみにこちらが目的地となった法厳寺。詳細記事やこちら→ https://kyotopi.jp/articles/C5m5O
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その道中には、全国的にも知られる料亭『わらびの里』が運営する石臼挽き十割手打ち蕎麦のお店『霞中庵音和そば』があります。料亭仕込みの本格蕎麦が味わえる人気店で、この日も開店前から行列をつくっていました。ハイキング後に利用する人も多いそうです。

画像は以前食べた時の様子。蕎麦の風味強い田舎系で、それ以外の付属料理がまた料亭の上品な味わいで美味。詳細記事→ https://kyotopi.jp/articles/782Sr
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さらに先には昔懐かしい水車小屋があり、水車の動力を使って石臼も稼働していました。なんとも長閑な風情。
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そこを越えると、だんだん新緑が増し、いよいよ山道に突入。
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音羽山は標高600m弱の低山ですが、その中腹に牛尾観音が位置し、さらにそこから南に行くと醍醐寺のある醍醐山や滋賀の石山へつながるルートもあります。

今回は牛尾観音までのルートになります。
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牛尾観音までは車でも行けるよう舗装されていて、比較的道幅も広く歩きやすいルートになっています。山道はその脇を並行する清流『音羽川』と新緑からこぼれる光に満たされています。
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途中大師堂。大日如来と弘法大師が祀られています。弘法大師は牛尾山で修行され、その腰掛石もあります。その他道中には数々の大師ゆかりの史跡が残っています。
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ハイキングコースと言いつつ、途中石標や平安時代にここ音羽山をモチーフにして詠まれた歌碑などもあり、歴史ある道のりであることがわかります。

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かなりの巨岩『お経岩』。かつて空海(弘法大師)がここでお経を読んだと伝わります。
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聴呪の滝。その岩場には摩崖仏もあったり。
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さらに、大小さまざまな滝に出会いますが、この周辺には何故かイカ風のちょっと不思議なオブジェも飾られていました(笑)
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平安時代末期から鎌倉時代初期の歌人・藤原定家がこの音羽川を詠んだ歌碑があります。『音羽川雪げの波も岩こえて関のこなたに春はきにけり』。
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しずく谷不動尊。音羽川の守護神を勧請し、身浴行場となった場所。
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そして、ここが世界遺産・清水寺にある『音羽の滝』の元祖。

平安時代前期の法相宗の僧・延鎮上人は清水寺を創建し、それ以前に音羽山の法厳寺も創建した人物。それゆえに法厳寺は清水寺の奥の院とも称され、清水寺の境内にある『音羽の滝』はここから由来すると言われています。

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その傍らには、平安時代の女流歌人・中務の皇子が詠んだ歌碑『鳴神の音羽の滝やまさるらん関のこなたの夕立の空』。

こうしてみると、現在ではひっそりとしていてあまり知られてない山中ですが、その歴史は古く著名歌人がこぞって題材にした由緒ある場所であることがわかります。
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途中の渓流脇でバーベキューやキャンプ、中にはソロキャンプをする人も居たり。そして法厳寺参道前の拓けた場所ではさらに多くの方がキャンプをされていて、清流と静かな佇まいながら、知る人ぞ知る穴場レジャースポットなんだな、と。

新緑の中の山歩きをするだけでも癒されますが、歴史のあるロケーションであることを知る史跡もあり、見どころも多数あり。山歩きに最適なちょうど今がオススメのスポットです!

基本情報

名称:牛尾山ハイキング道
場所:京都市山科区西野東山
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