10月25日まで、「最終章」としてライトアップイベントが行われています。
琳派400年を記念して、代表作品「風神雷神図」をモチーフに神話の世界を楽しむことができますよ。
植物園正門はいって正面の「鏡池」。
ここに現代彫刻3体が降臨しています。
向かって左から雷神、花の女神フローラ、奥に風神。
ライトアップ期間中は15分おきにライトアップショーが行われます。
壮大な物語の幕開けを予感させるオープニングから、「魔法使いの弟子」のテーマを連想するようなメロディが流れると、雷神が放電を始めます。
噴水に呼応してフローラの周りのぼんぼりが輝くと、女神が目を覚まして立ち上がり、物語はクライマックスへ。
最後は風神が起こす風が、さあっと幻想の世界に幕を閉じる。
短い時間でたたみかけられるように広がる宴に、見たあとしばらく立ち尽くしていました。
北山門からメイン会場へは7~8分、植物園の中を歩いて向かいます。
暗くて距離感がつかみづらいので、遠く感じるかな…と思っていたのですが、素晴らしい裏切られ方をしました。
入場はこちらがおすすめです。
北山門からしばらく歩くと、「光のくすの木並木」が現れます。
道の端から端に向かって虹色のグラデーションが動いていく演出。
自然の中にいるのに宇宙空間へ向かっているような、近未来SFを疑似体験しているようで、メイン会場に着くまでに大いに気分を盛り上げてくれます。
「鏡池」の前の植木には、もう一つのやさしいライトアップがあります。
地元の子どもたちが笑顔や願いごとを書き込んだ袋を吊り下げた、「ひかりの実」。
「しょうらいのゆめ ケーキやさん」
「おかあさんへ いつも、ごはん作ってくれてありがとう」
「みんなが笑顔になれますように」
自分を原点に戻してくれるような、純粋な願いがこめられた色とりどりの果実たち。
幻想的であたたかな灯りに、なんだか励まされた気がします。
会期も残りわずかとなりました。
この週末は、琳派の伝統と若手アーティストの時空を超えた饗宴に、招待されてみませんか。