2023年7月11日 更新

【京都ギャラリー】美意識の発信地☆染織老舗『千總』所蔵の円山応挙屏風を無料公開中!

汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は現在祇園祭で沸くエリア、中京区三条室町にある染織老舗のギャラリーにて円山応挙作品を無料公開中。

円山応挙屏風を無料公開中

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中京区、オフィス街でもある三条烏丸西に入った場所。普段あまり意識することなく、そしてご縁も全くなく立ち寄ったことのないビル。ただ、和装やきもの、呉服系の会社の建物であることは、なんとなく外観からわかる程度でしたが。
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恐らく和装やきものに詳しい方にとっては超有名店として知られているのであろう、染織品の製作・販売・企画を手掛ける創業1555年の老舗『千總(ちそう)』。ショウウィンドーを飾る鮮やかな染織品、スカーフなど、まるで日本のお店ではないような、どこかヨーロッパの老舗ブランドのお店のような雰囲気すら感じる佇まい。
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現在、この界隈は2023年祇園祭開催中。そして祭り期間中の楽しみの一つとして、宵山期間中この界隈の旧家・商家がこぞって秘蔵のお宝を公開し、驚愕するような銘品を見学することができ、それを楽しみにする方も多数。

そんな中、こちらでもお店の奥にあるギャラリーで所蔵の円山応挙作屏風を展示公開されていることを知りやってきました。ですが、お店のエントランスに漂うセレブ感に最初圧倒され気味でしたが、興味のある人はウェルカムのような様子だったのでお邪魔しました。
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この場所自体、今も昔も京都のメイン通りである三条通沿いにある歴史の古い場所で、敷地内にはかつて平安時代後期に建てられた藤原氏の邸宅、のちに鳥羽法皇御所となった三条烏丸御所があったことを示す案内板。

三条烏丸殿・三条桟敷殿とも呼ばれ、三条南殿と総称することもあったとか。昭和62(1987)年発掘調査が行われ、平安時代後期の遣水跡・三条大路南側溝・建物跡などが検出された場所。

そんな由緒正しい場所にある千總のギャラリー。まあ、こんな機会がないと近づけないような場所とも言えます(笑)
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ギャラリーは絨毯敷きになった、大げさではなく御姫様階段を上った2階にあります。若干、この日自分がふざけたTシャツ着用でやってきたことを後悔(汗)

この『千總ギャラリー』は株式会社千總が所蔵する、絵画、染織品などを公開し、広く文化芸術の振興に寄与するため平成元年(1989)に開設されたギャラリー。もともと宮家、寺院の衣装を手掛ける法衣商、友禅染の呉服商を営み、長きにわたる商いの歴史の中集積されてきた資料約2万点を所蔵。その中には円山応挙を代表とする京都画壇が手掛けた友禅染下絵などもあり、京都の歴史とともに千總の歩みを知るギャラリーでもあります。
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そんなことを思うと、美術館や博物館級に凄いギャラリーであるわけですが、7月1日~9月25日までの期間中、千總の屏風祭2023『見えない水を見る』展が開催。さらにギャラリーなので見学無料。

展示物はもちろん撮影禁止ですが、静かな空間の四面に円山応挙筆の重要文化財『保津川図』や応挙の門人作の屏風も展示。特に応挙作品はダイナミックな保津川の激流を目の当たりに感じられ、夏の設えとしての役目を果たす屏風として、かなり涼やかな演出になったであろうことが体感できます。

今回初めてギャラリーを見学されていただきましたが、ゆっくり作品と対峙できる貴重な空間。また別の展覧会の際にはお邪魔したいですね。祇園祭とともに、ぜひ立ち寄ってみてください!

詳細情報

名称:千總ギャラリー(千總本店2階)
場所:京都市中京区三条通烏丸西入御倉町80−80
電話:075‐253‐1555
開館時間:10:00~17:00
休館日:火・水曜日
公式サイト:https://www.chiso.co.jp/
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