2021年10月15日 更新

【京都ぶらり】市内最古のヴォーリズ建築☆大正時代の大学YMCA会館「京都大学YMCA地塩寮」

汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は左京区吉田にある京都大学寮の建物探訪。有名建築家ヴォーリズの大正建築。

大正時代に建てられた有名建築家ヴォーリズ初期の建物

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左京区吉田、京都大学の西側、東一条通沿いにあるこちらの建物『京都大学YMCA地塩寮』。
以前からここを通るたび、建物が放つただならぬオーラとその不思議な意匠に、ふと足をとめて眺めていたりしました。
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とにかく、古い建物であることは間違いないということはわかっていましたが。

平成11年(1999年)には国の登録有形文化財にも指定される建物。で、ちゃんと調べてみると、驚きです。建築物や建物マニアならおなじみの有名建築家・ウィリアム・メレル・ヴォーリズが手掛けた初期の建物。ヴォーリズは日本で数多くの西洋建築を手掛けた建築家として知られ、京都市内にもその作品が数々あります。
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大正2年(1913年)、京都大学キリスト教青年会 (YMCA) が創設。当初その寄宿舎として建設された建物。

通称YMCA(Young Men's Christian Association)、キリスト教青年会は150年以上の歴史を持つ世界的な組織で、キリスト教主義を軸に、教育・スポーツ・福祉・文化などの分野で様々な活動を展開。日本では、明治13年(1880年)に初めて東京YMCAが設立。それ以降、全国の主要な都市・大学にYMCAの活動拠点を設立。
ここで余談ですが、YMCAというと昭和歌謡の金字塔、西城秀樹『ヤングマン』をつい思い出してしまう世代ですが、この曲は当時アメリカでヒットしていた『Y・M・C・A』という曲の和訳にあたり、こちらのYMCAとも多少関係があり、さらに詳しく知りたい方はここでは書けないのでウィキって見てください(笑)
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この建物の裏手に昭和43年(1968年)に建てられた地塩寮があり、洗濯物も周りに干されていて学生寮らしい風情(笑)
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この木造部分の赤い色が建物のアクセントになっていて目を引きますが、もともとこんな赤色の木造部分だったそうで、平成15年(2003年)改修工事が行われ、建設当初と同じ色に塗りなおされたとか。

大学YMCA会館で現存する建物としては最古。柱や梁をそのまま外部に露出し、その間の壁を漆喰などで埋めるというイギリスの伝統建築様式を模したものと言われています。建物の随所にあしらわれた逆三角形のマークはYMCAのマークでもあります。個人的には、少し中華風な雰囲気もドアの意匠に感じますが(笑)
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煙突の意匠もかなり面白いです。建物の中に暖炉があるんでしょうかね。
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今見ても一種独特の雰囲気を感じる建物。おそらく設立当時なら尚のことだったと察します。ヴォーリズ建築も数々ありますが、木造部分の色合いや意匠は見ごたえあり。

詳細情報

名称:京都大学YMCA地塩寮
場所:京都市左京区吉田牛ノ宮町21
電話:075‐751‐9744
関連サイト:https://www.kyoto-u.ac.jp/ja
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