2021年7月4日 更新

【京都ぶらり】岡崎文化エリアに圧倒的存在感☆明治レトロ建築「京都府立図書館」

汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は左京区岡崎、文化エリアにある建物。明治時代に建てられた様式レトロな歴史的建造物。

圧倒的存在感の明治レトロ建築

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左京区、岡崎。文化施設が集中するエリアにある、一際存在感放つ建物でありながら、無料で利用できる市民憩いの施設『京都府立図書館』。よく休憩がてら立ち寄ってはゆっくり読書する施設。これまでそれほど意識していませんでしたが、こちらの建物も何気に有名な歴史的建造物。

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以前、京都大学の研究施設『人文科学研究所』を手掛けた建築家・武田五一氏をご紹介しましたが、こちらも同氏による設計。同大学、建築学科初代教授でもあった人物。
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武田五一氏は備後福山(現・広島県福山市)出身で、「関西建築界の父」とも称された建築家。ヨーロッパ留学で影響を受けたアール・ヌーボーなど新しいデザインを取り入れた建築家とも言われ、それが建物にも反映されています。
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外壁中央に「京都図書館」と旧式に右から左に書かれ、その上部には、銀杏の葉の文様。銀杏の葉には紙を食害する虫『紙魚』などの虫よけや防火効果があるとされるため、描かれたのではないかと言われています。
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ふと、目をそらす先には平安神宮の大鳥居も見え、洋と和のコントラストもまた面白い構図。
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窓や扉のゆるやかなアーチがなんともクラシカルな雰囲気を演出。華やかで細かな意匠が随所に光り、建物全体にノーブルなイメージを与えています。
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石造りの階段があり、この扉の先には貴賓室があります。現在階段は立ち入り禁止スペースになっていますが、当時のまま現存し、ちょうどこの時図書館内の展示スペースでこの階段にまつわる展示も。
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よくよく見ると、外壁だけを残し、その背景には割と真新しい建物。こちらは1995(平成7)年の阪神淡路大震災の被害により、2001年にリニューアルされています。
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中央には半円形の地下部分が設けられ、ちょうど館内で読書する人も見える構造になっています。植栽も配置され、広がりを感じる空間。
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今年でリニューアルから20周年ということで、館内では現在特別展示を実施中。当時の建築部材とともに、関連図書を紹介されています。

普段読書を中心に活用することがほとんどですが、建築物として視点を変えて訪れるのも、また違った面白さを実感できます。

現在コロナ禍で休止中ですが、同館では月1回館内見学会も実施されています。ご参考に!

詳細情報

名称:京都府立図書館
場所:京都市左京区岡崎成勝寺町9
電話:075-762-4655
開館時間:平日 午前9時30分~午後7時 
     土・日曜日・祝日 午前9時30分~午後5時
休館日:月曜日(祝日及び振替休日は開館、翌日が休館)
    毎月 第4木曜日(祝日は開館)
    年末年始 12月28日~1月4日
    特別整理期間 (令和3年度は、令和4年1月24日(月)~2月3日(木))
関連URL:http://www.library.pref.kyoto.jp/
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