2021年2月6日 更新

【京都国立近代美術館】日本最初の建築運動の軌跡『分離派建築会100年 建築は芸術か?』

汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は現在京都国立近代美術館で開催中の展覧会。大正時代に巻き起こった日本で最初の建築運動の歩み。

大正~昭和を駆け抜けた若き建築家たちの軌跡展

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左京区岡崎の文化施設が集中するエリア。その中の一つ、京都国立近代美術館。
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年明けから建築にまつわる展覧会が開催される、というので期待しつつやってきました。
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大正時代、東京帝国大学建築学科の学生たちが日本で最初の建築運動とされる分離派建築会を結成。日本の建築界に鮮烈なインパクトを与えた、その軌跡を振り返る展覧会。
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コロナ禍、非常事態宣言発令下で、さらに平日ということもあり、かなり空いてて悠々自適に鑑賞できるだろうと思ってやってきましたが、予想以上に空いてました(笑)終始快適。
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本展では、図面、模型、写真、映像、さらには関連する美術作品によって、大正から昭和にかけての日本近代建築の移り変わりを追跡しながら、その活動の様子を振り返ります。
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入って最初の部屋だけは撮影可能。
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『ブンリ派』
何気にこのネオンのフォント、ハマります(笑)フライヤーにも描かれていましたが。
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撮影可能スペースには分離派建築会メンバーとその代表作品の紹介パネルが展示。あの建物はこの人の作品だったのか!という驚きもあったり。

分離派建築会が結成された、大正7年(1918)~大正9年(1920)はスペイン風邪が大流行し、世界中を震撼させた時代でした。奇しくも、現在新型コロナウイルスが世界中に蔓延し混乱をきわめている状況と類似し、建築というカテゴリーではありますが、新たな時代を模索する私たちにとって何かしらヒントを与えてくれそうな、そんな展覧会でもあり。
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中でも会の創設メンバーの一人、森田慶一氏は東京帝国大学卒業後、京都大学で教鞭をとり、京都大学関連施設の建築を手がけました。
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いずれも森田氏が手掛けた建物で、楽友会館や農学部正門は今でも健在。特に楽友会館に至っては一般の方も会館内レストランを利用できます。大正時代の建物で国の登録有形文化財。
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こちらは会の発起人の一人、山田守氏が戦前に手がけた御茶ノ水駅の聖橋。他、日本武道館や京都タワーも山田氏の設計。

ネタバレにならない程度の内容紹介として、大正~昭和当時の映像があり、中には関東大震災直後の東京の町の様子であったり、かつて存在した豊多摩刑務所の建物映像だったり。建築好き、さらに廃墟好きの方にもちょっとそそる内容だったりします(笑)

時代とともに、建物の材質や機能性、デザイン性が変遷し、それらは今見ても新鮮に映る建物の数々。日本の近代史にも絡め、かなり見ごたえある面白い展覧会でした。もしかしたら、次の大河ドラマの内容とも若干リンクするような(笑)そんなことを想像させる内容でした。

この機会にぜひご鑑賞あれ!

詳細情報

場所
京都国立近代美術館(京都市左京区岡崎円勝寺町26−1)

会期
2021年1月6日(水)~3月7日(日)
※会期中に一部展示替えがあります。
前期:1月6日~2月7日/ 後期:2月9日~3月7日

開館時間
午前9時30分~午後5時
金曜日、土曜日は午後8時まで開館
1月16日(土)より当面の間、夜間開館は中止
*入館は閉館の30分前まで
*新型コロナウイルス感染拡大防止のため、開館時間は変更となる場合があります。来館前に最新情報をご確認ください。

休館日
月曜日、1月12日(火)
*ただし1月11日(月・祝)は開館

観覧料
一般:1,500円(1,300円)
大学生:1,100円(900円)
高校生:600円(400円)
※( )内は前売りおよび20名以上の団体
※ 中学生以下は無料*。
※ 心身に障がいのある方と付添者1名は無料*。
※ 母子家庭・父子家庭の世帯員の方は無料*。
*入館の際に証明できるものをご提示下さい

公式サイト
https://www.momak.go.jp/
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