2022年8月6日 更新

【京都国立近代美術館】彫刻と陶芸の二つを極めた作家『生誕100年清水九兵衛/六兵衛』展

汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は左京区岡崎の京都国立近代美術館で現在開催中の展覧会に行ってきました。

彫刻と陶芸の表現領域を行き来する作家

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左京区岡崎文化施設の集中するエリアにある『京都国立近代美術館』。昭和38年(1963年) 京都市勧業館別館を改装し、『国立近代美術館京都分館』として開館。昭和42年(1967年) 東京国立近代美術館より独立し『京都国立近代美術館』に。国内外問わず優れたアート作品を中心に展示する施設。
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そんな場所で現在開催されている展覧会『生誕100年清水九兵衛/六兵衛』。
日本における抽象彫刻の第一人者である清水九兵衛。その一方で江戸時代中期から230年以上続く京焼の名家として知られる清水六兵衞(七代)を襲名する、2つの顔を持つ作家。その初となる回顧展。今回は以前から何かしら『六兵衛』という名跡に馴染みがあり、興味がありやってきました。
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この日は午前中に来館しましたが、金曜日は夜間開館もされています。仕事帰りや涼しい時間帯に鑑賞するのにもいいですね。
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清水九兵衞/六兵衞は、塚本竹十郎の三男として1922年に名古屋に生まれました。沖縄戦からの復員後、東京藝術大学工芸科鋳金部等で学び、1951年に六代清水六兵衞の養嗣子となり陶芸の道に進む。陶芸家としての評価が高まる一方で1966年に初めて彫刻作品を発表。1968年に「九兵衞」を名乗り、陶芸制作から離れ、アルミニウムを主な素材とする彫刻家として活動し、その作品は、日本各地に設置。展示会場1階では九兵衛作品、特に日本各地の公共施設に設置されている作品レプリカが紹介されていました。
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京都でも身近に彼の作品に触れることができ、ここからすぐ近くにある京都市勧業館みやこめっせ前には大きな朱色のモニュメント『朱鳥舞』があります。他、京都駅ビル大階段前などにも巨大モニュメントがあり、気づかないうちに彼の作品に出会っていた、という方もきっと多いのでは?と。
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江戸時代中期から代々続く伝統陶芸・京焼の七代目六兵衛を襲名しつつも、もともとそれぞれの作家性を重んじる名跡『六兵衛』。想像していたよりも自由で今見ても古びなく、それでいて代々受け継がれた伝統も内在するような作品が並びます。会場には約170点の作品が展示。
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六兵衛作品についてはすべて撮影禁止でしたが、久兵衛作品は一部撮影可能でした。2つの表現領域を行き来しつつ、それぞれの創作に刺激を与え精力的に活動されてきた稀有な才能とその軌跡。ぜひお見逃しなく!

詳細情報

会期:2022年7月30日(土)~9月25日(日)
会場 :京都国立近代美術館
住所 :京都府京都市左京区岡崎円勝寺町
電話 :075-761-4111
開館時間 :10:00~18:00(金曜日~20:00)※入館は閉館30分前まで
休館日:月曜日、9月20日(火)
*ただし9月19日(月・祝)は開館
観覧料:一般 1200円 / 大学生 500円 / 高校生以下・18歳未満無料
公式サイト:https://www.momak.go.jp/Japanese/exhibitionarchive/2022/449.html
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