2021年7月27日 更新

【祇園祭後祭2021】京の町を彩る華やかな「北観音山」と「屏風祭」

今年もコロナ禍の影響で、山鉾巡行は中止に。山鉾建ての技術継承にと一部の山鉾が建てられました。 そんな山の一つ、「北観音山」と町内にある京町屋「吉田家」周辺の屏風祭の様子を紹介します。

京都夏の風物詩が2年ぶりに

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四条通りから新町通りへ曲がると、山鉾が建っているという、夏らしい風景が2年ぶりに戻ってきました。
後祭は6基の山鉾が建てられ、静かに賑わっていました。
北観音山と町内にある京町屋吉田家の様子を紹介します。
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北観音山は上り観音と呼ばれ、御神体は楊柳観音像と韋駄天立像です。
応仁の乱の頃から、南観音山と1年交代で山鉾巡行に山を出していたそうです。
近年の後祭ではくじ取らずの2番で巡行しています。
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動く美術館と言われる祇園祭の山鉾。
見事な懸装品の数々に魅了されました。
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鑑賞した日は、見送りなどはついていないように見えました。
来年こそは巡行が復活出来ます様に。
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山の頂上には松がついています。
オナガドリが飾ってありますが、反対側だったみたいで、写真に収められず残念でした。
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提灯が祭りの雰囲気を出していますね。
山に隣接する上上もん屋さんから、巡行の時に見物されている方が、羨ましかったのを覚えています。

屏風祭~吉田家住宅(無名舎)~

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北観音山町内の伝統的な京町屋、吉田家住宅は、1902年(明治42年)の建築です。
白生地問屋を営まれていたようで、現在も当主が住まいのようです。
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屏風祭とは、山鉾町内が秘蔵している屏風や美術品を飾り、祇園祭に来られた方々に鑑賞してもらえるように展示されています。
(祇園祭公式行事ではありません)
山鉾巡行が中止になりましたが、吉田家では屏風祭として、屏風などを展示されていました。
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和の屏風と着物、洋の絨毯。山鉾の懸装品のように、美術的にも調和がとれていると思います。
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吉田家の坪庭は色んな所で写真をお見掛けします。個人的には京都を代表する坪庭と思うくらい素敵だと思います。
印象的な石灯篭と生き生きとした緑色のシュロが涼しげです。
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夏のしつらえとして、葦戸を入れて風通しを良くされているそうです。
京町家ならではの知恵ですね。
藤井絞

藤井絞

吉田家お隣の藤井絞も恒例の屏風展示をされていました。
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毎年格子のある窓からの鑑賞となりますが、今年はコロナ禍の影響でしょうか。ビニールシートが張られていました。
こちらのような六曲一双の屛風は中々鑑賞する機会がないように思います。
奥行きのある部屋の両脇に屏風が飾られていて、生け花や北観音山のミニチュアがあり、優美そのものです。
※ビニールシート越しに撮影しました。

今回は北観音山と周辺の屏風祭を紹介しました。
昨年は山は建たず、今年は山が建ちました。
来年は、静の祇園祭ではなく、動の祇園祭として、通常の神事が行われ、山鉾巡行が執り行われることを切に願います。

スポット情報

名称:北観音山
関連ページ:http://www.gionmatsuri.or.jp/yamahoko/kitakannonyama.html
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