2025年3月3日 更新

【京都古戦場】天下分け目の「山崎の戦い」明智光秀の本陣跡を探訪

勝敗を分ける重要な戦いを「天王山」といいますが、その語源は本能寺の変の後、豊臣秀吉と明智光秀が激突した「山崎の戦い」に由来します。そんな負けられない戦にあって、明智光秀が本陣を敷いたという「境野一号墳」と「恵解山古墳」を探訪してきましたので、その様子をご報告いたします。

境野(さかいの)一号墳

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明智光秀が「山崎の戦い」で陣を敷いたとされる推定地は二つあります。
その内の一つが「境野(さかいの)一号墳」です。
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境野(さかいの)一号墳は「サントリー〈天然水のビール工場〉 京都」の南にあります。
「山崎合戦供養塔」と、その「歴史説明板」は工場の敷地内にあるので無断で見学はできませんが、工場見学を申し込めば併せて拝見することが可能です。
「境野一号墳」も一部は工場の敷地内となっていますが、工場敷地の南側に「歴史説明板」と「明智光秀本陣跡」の石碑が建てられていて、こちらは自由に見学することができます。
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境野一号墳は古墳時代前後期(4世紀後半)の前方後円墳です。
全長は58メートル、後円部径が32メート、前方部は2段、後円部は2~3段に盛られ、斜面には葺石を施し、平坦面には円筒埴輪が並べられたと推定されています。
地理的にも淀川を見下ろす高位地にあり、淀川を行き来する人々にその存在を大いに知らしめた古墳であっと想像されます。
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現在も坂を上った先に小高い丘として広がっていて見晴らしがとても良くなっています。
一部は「サントリー〈天然水のビール工場〉 京都」にかかり、一部は墓地となり、一部は公園として整備されています。
発掘調査では周辺から空堀の跡や火縄銃の弾などが見つかり、明智光秀がこの眺望と古墳の形状を利用して本陣を敷いたと考えられています。

恵解山(いげのやま)古墳

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もう一つの推定値は「恵解山(いげのやま)古墳」です。

「恵解山古墳」は乙訓地域最大の前方後円墳で、5世紀前半に桂川以西を支配した首長の墓と考えられています。
1980年(昭和55年)の発掘調査では前方部から700点近い鉄製の武器類を納めた副葬品埋納施設が発見され、考古学ファンを大いに沸かせました。
斜面には葺石が施され、平坦面やテラス面には多くの埴輪が並べられていたそうです。
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「恵解山古墳」は2003年~2013年(平成15~25年)まで調査及び保存整備が行われ、2014年(平成26年)に「恵解山古墳公園」として人々に開放されました。
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円筒埴輪も数多く並び、古墳時代の息吹に触れられる公園となっています。
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頂上のテラス部は眺めも良く、地域の人々の憩いの場となっています。
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こちらには武器埋葬施設の説明版も置かれ、700点近い鉄製の武器類が納められた様子をうかがえます。
公園として親しみながら古代の息吹を感じ、歴史も学べる場所となっています。
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「恵解山古墳」からは眺めも良く、豊臣秀吉が陣を敷いた「天王山」も見渡すことができます。

発掘調査では土器とともに火縄銃の弾が出土し、後円部は棚田状となり、前方部には掘り込みの形状もあることから明智光秀が陣を敷いた有力候補地とされています。
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詳しい解説が「恵解山古墳」に向かう歩道橋に設置されています。
歩道橋の上からなら「恵解山古墳」を見下ろしながら解説を見ることができ、位置関係や全体像を把握しやすくなっています。

以上、天下分け目の天王山「山崎の戦い」で明智光秀が陣を敷いたといわれる候補地二つはいかがだったでしょうか?

いずれの候補地も、現在でも地域の人々から尊ばれ、大切に保護継承されていることがうかがえます。

阪急電車に新たに誕生した「西山天王山駅」からも程好い距離の散策コースになっていますので、ぜひ一度、京都で有数の古戦場である「境野(さかいの)一号墳」と「恵解山(いげのやま)古墳」に足を運んでみてはいかがでしょうか?

基本情報・アクセス

<境野一号古墳>
 ◇所在地
  〒618-0081
  京都府乙訓郡大山崎町下植野宮脇1-107
 ◇電車
  ・阪急電車:西山天王山駅より 徒歩15分
 ◇バス
  ・阪急バス:久具より 徒歩5分
  ・京阪バス:久具より 徒歩5分
 ◇駐車場
  ・ナシ
<恵解山古墳>
 ◇所在地
  〒617-0836
  京都府長岡京市勝竜寺30
 ◇電車
  ・阪急電車:西山天王山駅より 徒歩15分
 ◇バス
  ・阪急バス:久具より 徒歩6分
  ・京阪バス:久具より 徒歩6分
 ◇駐車場
  ・アリ
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