2024年5月18日 更新

【京都三大祭】現代の平安絵巻を堪能「葵祭」のクライマックス「路頭の儀」

昨年、4年ぶりに執り行われた「葵祭」。今年も例年通り行われ、十二単を身にまとった斎王代や平安装束の行列が都を彩りました。下鴨神社糺の森と加茂街道での行列の様子を紹介します。(5月15日撮影)

都を彩る平安絵巻

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祇園祭、時代祭とともに京都三大祭りとして知られる「葵祭」。その起源は約1500年前と伝わっており、五穀豊穣を祈る上賀茂神社、下鴨神社の例祭です。平安装束を身にまとい、約500人が8キロを1日かけて巡行します。
下鴨神社と加茂街道で行列を観覧したので、紹介します。

〈行列の巡行ルートと予定時刻〉
京都御所出発(10:30)→堺町御門→丸太町通→河原町通(11:00頃)→下鴨神社到着(11:40頃)
社頭の儀12:00-14:00→出発14:20頃→下鴨本通→洛北高校前→北大路通→北大路橋→賀茂川堤(加茂街道)→上賀茂神社到着(15:30過ぎ)

路頭の儀(行列)

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新緑が美しい下鴨神社糺の森で、行列を待ちました。11:40頃、行列の先頭、「乗尻(のりじり)」の登場です。行列の先導する騎馬隊で、上賀茂神社で行われる競馬会の騎手が務められています。
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ギシギシと言う音と共に、牛車の登場です。御所車とも言い、藤の美しい装飾が施されています。
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天王の使いで本列の最行位者「勅使(近衛使代)」です。現在の勅使は代行者が務めておられます。騎乗する馬の装飾も、一味違います。
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加茂街道で拝見した勅使です。馬の頭から飾られた装飾が高貴で煌びやか。勅使の品位を感じさせます。
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風流傘(ふりゅうがさ)です。牡丹などの季節の花が装飾され、取物舎人4人のうち、二人が交代で持つそうです。お召し物にも花が飾られています。
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こちらも風流傘です。こちらは山吹が装飾されている感じでしょうか。取物舎人(とりものとねり)の衣装も、山吹色に染まっていて華やかでした。
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斎王代列が12時頃やって来ました。こちらは命婦(みょうぶ)といい、高位の女官または高官の妻だそうです。
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葵祭のヒロイン「斎王代」の登場です。十二単に身をまとい、腰輿(およよ)と呼ばれる神輿に乗って、美しい笑顔を振りまいておられました。
鎌倉時代にいったん途絶えた斎王ですが、昭和31年に京都市民から斎王代が選ばれ、女人列が復活しました。今年の斎王代は、京都市内在住、旅行会社勤務22歳の女性が務められました。

走馬の儀

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葵祭の神事の一環で、下鴨神社糺の森の馬場で行われる、走馬の儀(そうま/そうめのぎ)。神社に到着した一行が、本殿での「社頭の儀」を終えた後、13:20頃から執り行われます。
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馬が5頭、3回ずつ疾走します。
糺の森の馬場を駆け抜ける馬は、躍動感があります。乗り手の前方を指すような所作も勢いがあり、勢いよく走る馬を間近で見れる貴重な機会です。

賀茂川堤(加茂街道)

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行列の一行は、14:20頃下鴨神社を出発、北大路通を経て、賀茂川堤を巡行します。
行列を先導するのは、京都府警の「平安騎馬隊」です。1994年(平成6年)平安遷都1200年を記念して、創設されました。それ以前は、パトカーが先導していたそうです。全国でも騎馬隊があるのは珍しいそうで、警視庁、皇宮警察、京都の三カ所だそうです。
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藤をあしらった、牛車を正面から。朱色で飾られた大牛を、草鞋を履いて引く牛童(うしわらわ)が印象的です。
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斎王代を正面から。十二単を身にまとい、髪型はおすべらかしと言い、心葉と言う金属の飾りをつけ、額の両側には日陰糸を下げています。祭のヒロインらしい美しいお姿に魅了されました。
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蔵人所陪従(くろうどどころべいじゅう)という方々で、雅楽を演奏する文官だそうです。
こちらは太鼓のように見えますが、楽器でしょうか。中央の三つ葉葵の紋が印象的でした。
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参列者の頭に付いている装飾品「葵桂(あおいかつら)」は、祭の当日、約12000枚使用されるそうです。祭の前日に、フタバアオイの育成から関わっておられる、沢山の方々によって準備されているようです。祭の行列は約500人参列されていますが、それ以上に沢山の方に支えられているんですね。
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行列も終盤、斎王代の牛車です。前の牛車は藤でしたが、こちらには、葵と桂の他に、桜と橘の花が装飾されています。
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赤白幕が張られた車で行列は終了です。白い作務衣の方は、牛や馬の糞を清掃される方だと思います。今回は拝見できませんでしたが、時代祭の時に手早く掃除されているのを見かけました。祭は色んな方に支えられて成り立っていると思いました。

今回は5月15日に執り行われた「葵祭 路頭の儀」について、紹介しました。昨年コロナ禍明けで久しぶりの開催でしたが、これからも途絶えることなく、長く続く祭であって欲しいと思います。

イベント詳細

イベント名:葵祭(路頭の儀)
開催日:毎年5月15日
主な会場:京都御苑、下鴨神社、上賀茂神社
関連ページ:https://ja.kyoto.travel/event/major/aoi/
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