2023年7月14日 更新

【2023京都祇園祭前祭】梅雨空の下職人の技光る伝統技法『山鉾建て』風景をぶらり

汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は2023祇園祭前祭の山鉾建ての風景をめぐりました。7月13日の様子。

4年ぶりに完全復活の祇園祭、山鉾建て風景をぶらり散策

京都夏の風物詩であり、日本三大祭の一つに数えられる祇園祭。昨年まではコロナ禍のため一部中止になったりする行事もありましたが、4年ぶりにしてようやく例年どおりの完全な形で執り行われます。

そして、2023年祇園祭前祭(さきまつり)では10日から山鉾建てが始まっています。今回はそんな山鉾建ての様子をぶらり散策してご紹介。7月13日の様子。
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まずは四条通。毎年、祇園祭前祭の山鉾巡行ではくじとらずで先頭を行く長刀鉾。鉾頭に三条小鍛冶宗近作の大長刀を備え疫病邪悪を祓う。この時すでに提灯以外は揃った状態でした。この日から厄除けちまきの授与開始ということで、朝10時の開始前から大勢の方がちまきを求め、大行列でした。
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さらに四条烏丸西へ。こちらもすでに提灯も下がる函谷鉾。
中国の戦国時代(紀元前403~221年)、斉の孟嘗君(もうしょうくん)が鶏の声により函谷関(かんこくかん)を脱出できたという故事に由来する。
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四条室町上がった、菊水鉾。室町時代末期千利休の師である茶人・武野紹鴎(たけのじょうおう)の屋敷・大黒庵の井戸『菊水井』がこの地にあったことに由来。それにちなみ、保存会のお会所ではお茶席が設けられ、お抹茶とお菓子がいただけます。
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こちらはちょうど山建て序盤の霰天神山(あられてんじんやま)。永正年間(1504年~1520年)の大火の際、霰をともなう天神さまがあらわれ鎮火したことが由来。
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こちらは四条新町上がった放下鉾。ちょうど大工方の縄結び作業途中。毎度釘を使わず丹精に縄だけで固定された造形美。
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その後昼すぎに戻ると完成形に。真木のなかほどの天王座に放下僧の像を祀ることに由来。そして、今年は下水引を新調されたことでも話題。
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また四条通沿いにもどっての、月鉾。こちらもすでに完成形。
鉾頭に新月型(みかづき)をつけ、真木のなかほどの天王座には月読尊を祀ることに由来。

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四条室町下がった、鶏鉾(にわとりほこ)。中国の唐堯の時代に天下がよく治まり訴訟用の太鼓(諫鼓)も用がなく苔が生え鶏が宿ったという故事が由来。

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四条通り、こちらはまだまだ骨組みだけの様子だった郭巨山。古代中国の史話二十四孝の一人の郭巨(かくきょ)の故事に由来。それにちなみ、ちまきの御利益は金運で知られています。
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四条新町下がった船鉾。神功皇后(じんぐうこうごう)の新羅遠征の際の出船に由来。後祭の山鉾巡行のしんがりを務める大船鉾が凱旋、前祭の船鉾は出陣を意味する。
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さらに新町下がった岩戸山。ちょうど車輪をつける直前で、室町時代以降車輪設置。天照大神(あまてらすおおかみ)が天の岩戸(あまのいわと)を開いて現れる日本神話に由来。
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綾小路通り沿い、綾傘鉾。祭り期間中は大原神社がお会所になっています。山鉾の中でも非常に古い形態を残している傘鉾の一つ。元治元年(1864年)の大火で大部分を焼失するも復興・中断を経て昭和54年(1979年)に改めて復興。棒振り囃子で祭りを盛り上げます。

今回は山鉾の一部をご紹介しましたが、前祭で全23基の山鉾がそろいます。各山鉾では御朱印授与もあり、御朱印めぐりを楽しみにされる方も多数。ご参考に。

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