嵐山からもほど近い『清凉寺』は源融(みなもとのとおる)の山荘跡に建立されました。源融とは源氏物語の主人公・光源氏のモデルとされている人物です。
本尊釈迦如来像があることから「嵯峨釈迦堂」とも呼ばれていて、源融に顔を似せた阿弥陀如来像はエキゾチックなお姿とか。さらに釈迦如来立像の体内には五色の絹による内臓模型(五臓六腑)があったそうです。内臓がある仏像を初めて知りました。1,000年もの昔の人も人体の構造を知っていたなんて。普段はそのお姿が見られませんが、毎月8日と4、5、10、11月は公開されるそうなので、1度見てみたいです。
そしてもう1つ。仁王門は嵯峨野の真ん中にあり「嵯峨野の顔」と呼ばれているので、「ここは外せない!」とも思っていました。楼上には十六羅漢像が見えませんが祀られていて、両脇には朱色の阿吽二体の仁王像が睨みをきかせていました。朱色だとさらに迫力があります…!重厚感のある門は遠くから見ても圧倒的。ですが精巧な造りで思わず見入ってしまいました。まさに「嵯峨野の顔」にふさわしい。
『源氏物語』に興味はなかったとはいえ、大人になってから触れる歴史はとても興味深いものでした。