2021年7月19日 更新

【京都の老舗の居酒屋】裏町にある「静」でノスタルジーに浸る

四条河原町の大通りから裏に入ると、細い柳小路。好奇心と共にゆっくり進む。中ほどに「静」は佇んでいた。

居酒屋「静」でひとり酒

 (209430)

京都の四条河原町の大通りから外れた裏通り、柳小路に「居酒屋・静」はある。大正時代初期に創業しており、店構えや店内は当時の面影を残したまま。夕方になると、明かりが灯り「静」の文字が浮かぶ。ガラガラと引き戸を開けて中へ。ノスタルジーを感じながら酒とご飯を楽しみたい。
 (209435)

四条大通りを北側に外れて裏町へ。数分ほどで、柳小路を見つける。この細い路地の中ほどに「静」がある。

店内に詩人・中原中也の跡を探す

 (209432)

店内は無数の文字が壁一面に描かれている。卓上の上にまで。言葉の数々が空間を取り囲む。筆跡をみると数十年まえのものも見ることができる。年月を重ねた壁には、知らない人がここで飲んでいた痕跡を身近に感じる。異空間だ。
周りを見回しながらゆっくりと席に腰を下ろした。昭和初期には詩人の中原中也もここへ足を運んだらしい。彼がここに来て何を話し、考えていたのだろうか…と思いを巡らせてみる。

「静」の料理

 (209436)

おつまみや馴染み深い家庭料理。ワンコインで頼めるメニューもある。酒は、日本酒、ビール、ハイボール、などひと通り揃っている。
 (209437)

まずは、だし巻きだ。横15センチ程のお皿いっぱいに広がるぶ厚い卵。ひとり飲みだと、これだけでお腹いっぱいになりそうだ。口に運ぶと、あっさりとした味。できたてなのでまだ熱い。ほくほくしながら、うめハイと共に流し込む。うまい。
 (209438)

次は串カツ。しまった。ひとりでこの量か。揚げられたきつね色の衣にソースがたっぷりとかかっている。思わず唾を飲み込む。さっそく一本食べてみる。衣がカリっと音をたてた。その下には、玉ねぎと豚バラ肉。玉ねぎは少し食感を残したまま。食べごたえがある。冷えたうめハイによく合う。すぐに平らげてしまった。
 (209439)

お腹はすでに膨れているが、まだ飲みたい。カウンターの前には昭和のポスター。その横にテレビがついている。みりん干しを味わいながら、二杯目のうめハイで少しまったりしよう。そう決めて、注文に手を上げる。

しばらく、店内を楽しんだあと、次来たときは肉じゃがを食べようと店を後に。

文豪やノスタルジックなものが好きな方におすすめの場所です。ぜひ足を運んでみてはいかがですか。

詳細情報

店舗名 静

■住所 〒604-8042 京都府京都市中京区新京極通四条上る中之町577

■電話番号 075-221-5148

■営業時間 17時30分~22時00分

■定休日 月 火 水

■駐車場 専用駐車場は無し
13 件

この記事のキーワード

この記事のキュレーター

Mai Mai