2022年10月23日 更新

【1890年開通】日本遺産にも認定された疏水を船で往来する!「びわ湖疏水船」

2018年の春より本格運行がスタートしている「びわ湖疏水船」。疏水路の流れに逆らい、蹴上から大津へ向かう「上り便」に乗船してきました!想像以上の迫力とスピード感、そして歴史を身近に感じられる素晴らしいツアーとなっており、大満足の体験ができますよ!

蹴上→大津へ疏水を逆行するルート

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今回参加したのは、本来の疏水の流れに逆らい進む「上り便」。

最寄りの地下鉄東西線「蹴上駅」を降りると直ぐに案内看板がありますので、迷わずに向かうことができます。
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インクラインに到着。この先の乗り場から乗船することになります。
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一見すると、工事中かと思われる仕切りの向こうが乗船場。
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乗船前には5分ほどのビデオを視聴し、疏水についての基本知識を学ぶことができます。
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いざ船へ乗り込みます。1船あたりの乗船人数は12名前後と、比較的小型の船舶です。
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救命胴衣は腰に巻くタイプで、水に浸かると広がるようです。

これなら服装を選ばないので、非常に便利ですね。

疏水を逆走する!

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小型の船ですので、ゆっくり進むのかと思っていましたが、進みだすと中々のスピード感と迫力!

流れに逆走することになるので、ある程度の速度を維持しなければ安定した走行ができないようです。

詳細な時速は分かりませんが、体感的に20km以上?で、扇風機の「強」設定の風がトンネル内では常時当たっているような感覚。夏場でも一枚上に羽織れるものがあると良いかもしれません!
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とんでもない勢いで水を切りながら進みます。

水しぶきが飛ぶ辺りはガラスで覆われていますので、膝下が濡れる心配はありませんでした。
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あっという間に1つ目の「第三トンネル」を抜けました。

各トンネルの入口と出口の真上には、扁額(へんがく)と呼ばれる、文字が刻まれた額が掲げられています。
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日本で初めて造られた鉄筋コンクリート橋を下から眺める。
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山科区の御陵にある、天智天皇陵を横切って進んでいく。

途中、散歩やランニングしている方たちが手を降ってくれます。
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疏水はトンネルだけではなく屋外のコースも長く、季節に沿った景色が楽しめます。
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トンネルの壁には、ロープが張られています。

これは、昔の船舶が京都に荷物を下ろした後、大津へ船を逆走させるために、手で手繰り寄せて進むためのもの。
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水流の緊急遮断ゲートの下をくぐります。

これは阪神淡路大震災の経験から、大地震による堤防決壊時の対策として設置されました。

疏水船の高さも、このゲートをくぐるために低く設計されています。
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大津へと繋がる「第一トンネル」は約2.4kmと長いのですが、途中でトンネルの壁にプロジェクターを投影し、疏水に関する説明を視聴できます。

この飽きさせない工夫が素晴らしいですね。
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このスピード感!

ちょっとしたアトラクションの様でした。
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あっという間に大津側の「第一トンネル」入口に到着。

蹴上から大津まで、約20分程度のスピードで駆け抜けました。

大津に到着

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このトンネルをここまで間近で見学できるのは、びわ湖疏水船に乗った人のみであり、通常この近辺は立ち入り禁止の区域となっています。

また、この水門は取り付けてから一度も閉じられることなく、現在まで開いた状態を維持しているようです。
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水辺の木々は全て桜であり、春には名所として多くの人が訪れる場所です。
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乗ってきた船はここでUターンして、また蹴上へと戻っていきます。
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大津市にありながらも、京都市の水道局が管理しているという面白い光景が見られます。
乗船中は先頭にガイドさんがおり、終始巧みな話術で参加者を楽しませてくれました。この話や解説の内容も、ツアーの魅力を高める一因になっていると思います。

また、大津から蹴上に向かう工程は流れに沿って進むこもあり、乗船時間が約50分と長くなります。そのことから予約の傾向からみると、そちらのコースの方が人気が偏っているようでした。

しかし、今回ご紹介したコースでしか味わえないスピード感や迫力を考えると、両方のコースに乗船する価値があるのではないでしょうか。

京都市民の生活を現在でも支える琵琶湖疏水ですが、一度通過したと思うとより感慨深いものになりますよ。ぜひ一度体験してみてください!

詳細情報

【運営主体】びわ湖疏水船受付事務局
【住所】京都市下京区河原町通松原上ル2丁目富永町338 京阪四条河原町ビル7階 JTB京都支店内
TEL:075-365-7768
公式:https://biwakososui.kyoto.travel/

※電話での予約は受け付けていませんのでご注意ください。
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新井勇貴 新井勇貴