2017年8月22日 更新

【夏の風物詩】京の六地蔵巡り

京都では、8月22日・23日の両日に、都の出入り口(旧街道沿い)六ヵ所にあるお地蔵さんを巡拝して、家内安全、無病息災を祈願する「六地蔵巡り」が行われます。

八百年続く伝統行事

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via よしつね
六体のお地蔵さんは、平安時代の初め小野篁(おののたかむら)が、一度息絶えて冥土に行き、生身の地蔵菩薩を拝して甦った後に、木幡山の桜の大木一本から六体の地蔵菩薩を刻み、大善寺(木幡の里)に祀ったとされています。その後、第77代・後白河天皇の意思により、平清盛が保元年間(1156-1159)に西光法師に命じ、都を往来する旅人たちの路上安全、庶民の疫病退散、福徳招来を願って、都に通じる主要街道の入り口に地蔵堂を建て祀ったことから六地蔵巡りの風習がが生まれたといわれています。

各寺で授与された六色のお幡(はた)を玄関に吊すと、厄病退散、福徳招来するといわれており、800年も続いている伝統行事です。特に、初盆より三年間の廻り地蔵は重要で、満願するとお精霊さんが六道の苦から免れるという言い伝えがあります。
よしつね (91468)

via よしつね

これで完璧。六地蔵めぐりのお参りの仕方

お参りの仕方ですが、昨年六地蔵巡りをしてお幡の授与を受けた人は、お幡を一まとめにくくりつけるなど、所定の場所に奉納します。(各地蔵尊にありますので、最初に訪れた地蔵尊に奉納すると良いでしょう)
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各地蔵尊では、地蔵堂前で鉦を搗き、お地蔵さんに合掌、家内安全、無病息災などのご利益を祈願します。そして、お地蔵さんの真言「オン カカカ ビサンマエイ ソワカ」又は「南無六地蔵延命大菩薩」を唱えます。
塔婆の授与を受け(戒名又は先祖代々等記入してもらえる)地蔵堂前などに設けられた水塔婆供養所の所定の場所に置き、水を含ませた樒で塔婆を清めます(水回向:300円)。
水回向は自宅に近い寺院のみで行う人や、行わない方も居ます。
最後に、お幡の授与を受けます(お幡:300円)。
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via よしつね
お幡を入れる専用の袋もあります。
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六地蔵の場所

まわる順は決まっていないようです。昔は徒歩では2日間かけて巡ったそうですが、現在は地下鉄、バスなどを乗り継いで1日で廻ることも出来ます。(参拝は公共交通機関をご利用ください)「京都観光一日(二日)乗車券」などを活用すると良いでしょう。
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via よしつね
各地蔵尊の歴史、行き方や見どころなどを簡単に紹介します。それぞれの地蔵菩薩像は、近年彩色などの修復が行われ、どれも綺麗になってます。初めての方も一度巡ってみてはいかがですか♪

※拝観時間、料金等は平成28年の情報を元にしています。事前にご確認をお願いします。

1番 大善寺 伏見六地蔵 [奈良街道]

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法雲山浄妙院と号する浄土宗の寺。705( 慶雲2)年、藤原鎌足の子、定慧によって創建されました。小野篁が一木から刻んだという六体の地蔵尊は、当初ここ(木幡の里)に祀られていたため、大善寺は現在でも「六地蔵」と呼ばれ親しまれています。
六地蔵発祥の地です。六地蔵めぐりはここを出発点にする方が多いようです。

ご詠歌:浮き沈み六地を巡る六地蔵 大悲の袖の乾く暇なし
よしつね (91495)

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大善寺 詳細情報

住所:京都市伏見区桃山町西町24
電話番号:075-611-4966
拝観時間:午前9時~午後4時
拝観料:無
駐車場:無

JR奈良線、京阪電車宇治線「六地蔵」徒歩約10分

2番 浄禅寺 鳥羽地蔵 [西国街道]

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恵光山と号し、浄土宗西山禅林寺派に属するお寺です。寺伝によれば、1182(寿永元)年、文覚(もんがく)上人の開基と伝えられています。文覚上人は、人妻である袈裟御前(けさごぜん)に横恋慕し、誤って殺してしまったことから出家しました。境内に、袈裟御前の首塚(恋塚)といわれる五輪石塔があることから恋塚浄禅寺とも呼ばれています。
地蔵堂に小野篁の地蔵菩薩立像が安置されています。この地蔵は、俗に、鳥羽地蔵と呼ばれています。

22日夜には上鳥羽橋上六斎念仏鉦講による六斎念仏奉納、壬生六斎協力による子供六斎奉納があります。
ご詠歌:雨風も厭(いと)はで渡す鳥羽の堂 御法(みのり)の船の楫(かじ)にまかせて
よしつね (91501)

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浄禅寺 詳細情報

住所:南区上鳥羽岩ノ本町93
電話番号:075-691-3831
拝観時間:午前9時~午後5時(22日夜は午後7時頃まで)
拝観料:無 
駐車場:有

市バス18番久我石原町行「地蔵前」下車すぐ

3番 地蔵寺 桂地蔵 [丹波街道] 

よしつね (91506)

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正式名を浄土宗久遠山地蔵寺といいます。本尊が小野篁の地蔵尊です。この地蔵尊は、一木の最下部をもって刻まれたもので、世に姉井菩薩と呼ばれています。
近くの通り沿いには露店もたくさん出ています。地元の方の芸能大会もあるようです。

ご詠歌:信心は月の桂の地蔵尊 六つの衢(ちまた)の闇路(やみじ)照らしぬ
よしつね (91535)

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地蔵寺 詳細情報

住所:西京区桂春日町9
電話番号:075-381-3538
拝観時間:午前9時~午後5時
拝観料:無
駐車場:無

市バス33番「桂消防署前」下車すぐ(市バス均一料金適応外です)
阪急線「桂駅」東口より徒歩5分

4番 源光寺 常盤地蔵 [周山街道]

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臨済宗天龍寺派の尼寺で、境内の地蔵尊は常盤谷(ときわだに)地蔵と呼ばれています。上善寺の姉子地蔵に対して乙子(おとご)地蔵とも呼ばれます。
平安時代末期、このあたりは鳥羽天皇皇女の八條女院の山荘「常盤殿」があったといい、後深草天皇も一時、この地に隠棲されたといいます。また、歌人藤原為業が出家して寂念と称して閑居したところと伝えられており、寺の東には常盤御前の墓といわれるものがあります。
真っ黒な地蔵堂などここだけ特異な雰囲気です。参拝者も少なめでした。

ご詠歌:常盤なる松の願の色見えて 梢の月を拝むうれしさ
よしつね (91515)

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源光寺 詳細情報

住所:右京区常盤馬塚町1
電話番号:075-881-6807
拝観時間:午前9時~午後3時(拝観時間は不定期。要確認)
拝観料:無
駐車場:無

京福北野線「常盤駅」 徒歩2分
市バス91番93番「常盤・嵯峨野高校前」 徒歩5分

5番 上善寺 鞍馬口地蔵 [若狭街道]

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正式には、浄土宗知恩院派・千松山(せんしょうざん)遍照院(へんしょういん)上善寺です。寺伝によれば、863(貞観5)年に、僧・慈覚大師円仁により、天台密教の道場として、千本今出川(上京区)に創建されたと伝えられています。その後、文明年間(1469~87年)に、春谷盛信(しゅんこくせいしん)によって再興され、後柏原天皇の勅願寺として栄えました。室町時代頃、浄土宗に改められ、1594(文禄3)年、秀吉の命で寺域が現在の地に移されました。
地蔵堂に安置する地蔵菩薩は、俗に「深泥池地蔵」「鞍馬口地蔵」と呼ばれ、顔立ち、姿が女性的で美しいことから「姉子地蔵」とも呼ばれています。
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門前には露店も並び賑やかです。
22日夜には小山郷六斎念仏の奉納があります。
地蔵堂は2016年に六角堂が復興されました。

ご詠歌:宿替へて御菩薩(みぞろ)もいまは鞍馬口 入くる人を導きにけり

上善寺 詳細情報

住所:北区鞍馬口通寺町東入ル上善寺門前町338
電話番号:075-231-1619
拝観時間:午前10時~午後4時(22日夜は午後7時頃まで)
拝観料:無
駐車場:有

地下鉄「鞍馬口」 東へ徒歩5分
市バス37番「出雲路橋」 西へ徒歩3分

6番 徳林庵 山科地蔵 [東海道]

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正式には、臨済宗南禅寺派・柳谷山徳林禅庵といいます。徳林庵は、仁明天皇第四之宮人康(しのみやさねやす)親王の末葉、南禅寺第260世雲英正怡(うんえいしょうい)禅師が1550年に開創したと伝わります。
茶所には4体の石仏(鎌倉時代)が祀られ、江戸時代の飛脚の釜が今も遺っています。ここで冷やし飴を頂くのが定番♪
入口横には荷馬の井戸があり、「定飛脚 宰領中 文政四年(1821年)巳年六月吉日」と刻まれています。荷物や馬の管理をする役目の「宰領」がこの場所に詰め、物流の拠点になっていたようです。その意匠である「◯に通」も見ることが出来ます。

ご詠歌:巡りくる人も願の数あれば 慈悲も積るや山科の堂
よしつね (91530)

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徳林庵 詳細情報

住所:山科区四ノ宮泉水町16
電話番号:075-583-0353
拝観時間:自由参拝
拝観料:無
駐車場:有

京阪「四ノ宮」 西へ徒歩5分
地下鉄「山科」・JR「山科」 東へ徒歩10分

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