2023年12月16日 更新

京都の年末風物詩『山科義士まつり』~区民 “ 全員参加型 ” の祭り~

京都山科は忠臣蔵の「大石内蔵助」が、吉良邸に討ち入りをするまでの間、隠棲をしていた「忠臣蔵ゆかりの地」です。そんな山科で、区民が義士に扮して「義士隊行列」を行う『山科義士まつり』が開催されたので、その様子をご報告いたします。

「討ち入り装束」の義士隊が大行進!

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「忠臣蔵ゆかりの地」の京都山科で、「毘沙門堂」から「大石神社」までの約6キロを勇壮な義士の行列が練り歩きました。

「毘沙門堂」で出陣式!

まずは「毘沙門堂」の本堂前では出陣式が執り行われました。
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「毘沙門堂」は、忠臣蔵ととても関わり深く、毘沙門堂の門跡・公弁法親王が、討ち入りを果たした赤穂浪士に、「尽忠の志を後世に残すべき」と、敢えて切腹を命ずる決断を5代将軍・徳川綱吉に促したとする逸話があります。
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勇ましい勝どきをあげて、いよいよ義士隊の一行が出発しました。

勇壮な義士の行列!

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沿道には勇壮な義士行列を一目見ようと、たくさんの人が集まっていました。
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そうした人の声援を受け、一行は堂々と山科の町を練り歩きました。

行列を彩る『婦人列』も!

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義士まつりの一行には、義士たちの主君・赤穂藩主浅野長矩の正室「瑤泉院」や、戸田の局、おかる、おりく、勘平など婦人装束も加わっていて、行列を一層、華やかに彩ってくれていました。

「子ども義士隊」も合流!

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途中、ほどなくして一行には「子ども義士隊」が合流しました。
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実に心強い援軍も加わり、一行はより力強く行進を続けます。

「東部文化会館」で忠臣蔵の演目を披露!

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「東部文化会館」では、園児による可愛らしい「大石音頭」や、女性陣による華やかな「元禄花見踊り」が披露されました。
さらに「東映太秦映画村」全面協力のもと、「刃傷松の廊下」や「切腹」「連判状改め」「討ち入り」などの芝居も上演されました。
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「岩屋寺」でちょっと一服!

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「岩屋寺」までやってきた一行は、ここでちょっと一服。
振り舞いの甘酒が配られ、皆さんもほっと一息。自然と笑顔がこぼれ、和やかな雰囲気に包まれていました。
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「大石神社」に到着!

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「大石神社」は大石内蔵助を祀るために創建された神社です。
そうした大石神社に到着した一行は勇ましく勝どきの声をあげ、全員が無事、到着したことを報告しました。

山科区民「全員参加型」のお祭り!

最後は全員で記念撮影をして、お祭りを締めくくりました。
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「山科義士まつり」は、山科区全13学区の自治連合会と山科区地域女性連合会、山科経済同友会など、「山科の住民・企業・行政」が一体となって作り上げているお祭りだそうです。

山科では高度経済成長期に急激に人口が増加し、地域コミュニティに大きな変革が迫られました。

その為、地域の健全なコミュニティづくりのために連帯感を育成、高揚することを目的として、昭和49年から開催されるようになったとのこと。

今では老若男女、地域内外を係わらず、大勢の人に親しまて、なくてはならないお祭りのひとつとなっています。

年末の風物詩としてすっかり定着しており、お祭りはもちろん、お祭り開催日以外も「毘沙門堂」や「岩屋寺(大石神社)」では義士隊はもちろん、地域の結束とコミュニティを感じることができますので、ぜひ一度、足を運んでみてはいかがでしょうか?

基本情報

山科義士まつり

 ◇日時
  ・2023年12月14日(木)10:00~15:00

 ◇場所
  ・毘沙門堂(京都市山科区安朱稲荷山町18)(10:00出発)
   ラクト山科B棟(10:40~10:55)
   東部文化会館(11:45~13:30)
   山科区役所~岩屋寺~大石神社(14:30~15:00)

 ◇お問い合わせ
  ・山科区地域力推進室 TEL:075-592-3088

アクセス

毘沙門堂

◇電車
 ・JR山科駅、市営地下鉄山科駅、京阪山科駅
  いずれも下車、徒歩約20分

岩屋寺(大石神社)

◇バス
 ・JR京都駅から山科急行バス/JR山科駅前から京阪バス29番大宅行き
  四条京阪から京阪バス醍醐ターミナル行き
  いずれも「大石神社」下車徒歩約10分
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