皇室・公家から深く帰依され続けた「清浄華院」
清浄華院は平安時代初期の貞観2年(860)に宮中に建立された仏殿・禁裏内道場が始まりとされています。
清和天皇の勅願により、慈覚大師円仁が建てたもので、円密浄戒(法華経・密教・浄土教・戒律)の四宗兼学の寺院でした。
その後浄土宗宗祖・法然上人が下賜されたため、開創開山を円仁・改宗開山が法然とされています。
清和天皇の勅願により、慈覚大師円仁が建てたもので、円密浄戒(法華経・密教・浄土教・戒律)の四宗兼学の寺院でした。
その後浄土宗宗祖・法然上人が下賜されたため、開創開山を円仁・改宗開山が法然とされています。
清浄華院が現在の場所に移ってきたのは、豊臣秀吉が京の町を改造した天正年間(1573~1592)のことです。
境内には歴代の皇子・皇女の墓が営まれ、天皇・公家からの帰依が営々と続いてきたことがわかります。
創建以来続く皇室からの深い崇敬ゆえ、清浄華院は都以外に伽藍を構えたことがなく、それが一般の寺院にはある山号が、清浄華院には存在しない理由だといわれているのです。
境内には歴代の皇子・皇女の墓が営まれ、天皇・公家からの帰依が営々と続いてきたことがわかります。
創建以来続く皇室からの深い崇敬ゆえ、清浄華院は都以外に伽藍を構えたことがなく、それが一般の寺院にはある山号が、清浄華院には存在しない理由だといわれているのです。
清浄華院境内の様子
寺町通り沿いの総門から境内へ入ってすぐ左右にあるのは不動堂と地蔵堂です。
不動堂には『泣不動尊縁起絵巻』に登場する不動明王と安倍晴明の像が安置されています。不動堂に入って正面にお祀りされている不動明王像は想像していたよりも大きくて迫力満点!
不動堂には『泣不動尊縁起絵巻』に登場する不動明王と安倍晴明の像が安置されています。不動堂に入って正面にお祀りされている不動明王像は想像していたよりも大きくて迫力満点!
参道の先右手に手水舎、その奥には旧松林院本堂の阿弥陀堂があります。
幕末には京都守護職を務めていた会津藩主松平容保が逗留したところなので、幕末・新選組ファンとしては素通りできない場所の1つ!
幕末には京都守護職を務めていた会津藩主松平容保が逗留したところなので、幕末・新選組ファンとしては素通りできない場所の1つ!
参道を更に奥に進んで左にあるのは大殿です。
大殿の内陣中央に法然上人像が、左の西檀には「泣不動尊」が安置されています。
大殿の内陣中央に法然上人像が、左の西檀には「泣不動尊」が安置されています。
「泣不動尊」は、重病に倒れた師匠の命を救うため、自らを身代わりとした弟子に感動して涙を流しながらその弟子を救ったという『泣不動尊縁起絵巻』に登場する不動尊の絵像です。
もともとは秘仏でしたが、現在は常時開帳されいつでもお参りすることができます。
もともとは秘仏でしたが、現在は常時開帳されいつでもお参りすることができます。
大殿の手前には法然上人の御骨が納められた法然上人御骨塔と天明の大火と元治の大火(禁門の変後の出火による大火)の犠牲者を供養する塔が建てられています。
大殿の南側にあるのは大方丈。
堂内には平安時代に作られた阿弥陀三尊像がお祀りされています。少し薄暗い堂内の奥にいらっしゃる阿弥陀如来・勢至菩薩・観音菩薩像。
平安時代の穏やかで優し気な表情が神々しく、とても美しい仏像でした。撮影はもちろんNGですが、公式Xにその美しいお姿が掲載されていますので紹介しておきますね。
堂内には平安時代に作られた阿弥陀三尊像がお祀りされています。少し薄暗い堂内の奥にいらっしゃる阿弥陀如来・勢至菩薩・観音菩薩像。
平安時代の穏やかで優し気な表情が神々しく、とても美しい仏像でした。撮影はもちろんNGですが、公式Xにその美しいお姿が掲載されていますので紹介しておきますね。
おはようございます。 pic.twitter.com/Y2tITQP5zP
— 大本山清浄華院 (@sho_jo_ke_in) September 8, 2025
脇侍の勢至・観音菩薩像は、膝を揃えて少し前のめりになった「大和座り」という珍しい座り方。
これは大原の三千院の菩薩像にも見られる座り方で、亡くなった方の元へ少しでも早くお迎えに行くための慈しみに満ちた姿です。
これは大原の三千院の菩薩像にも見られる座り方で、亡くなった方の元へ少しでも早くお迎えに行くための慈しみに満ちた姿です。
大方丈の前には、「法成寺推定地出土礎石」があります。
これは藤原道長が建立した平安摂関時代最大の広さを誇った法成寺の礎石だと推定されているもので、2021年に出土しました。
これは藤原道長が建立した平安摂関時代最大の広さを誇った法成寺の礎石だと推定されているもので、2021年に出土しました。
藤原道長に安倍晴明、それに平安時代の阿弥陀三尊像。
京都御所のすぐ東に位置する清浄華院、平安時代にとても縁があるお寺なのですね。
周辺は梨木神社や蘆山寺など素敵な寺社がありながら、まだまだインバウンドの影響は受けていない貴重なエリア。
ゆっくりと散策するのにもおすすめです。
京都御所のすぐ東に位置する清浄華院、平安時代にとても縁があるお寺なのですね。
周辺は梨木神社や蘆山寺など素敵な寺社がありながら、まだまだインバウンドの影響は受けていない貴重なエリア。
ゆっくりと散策するのにもおすすめです。
清浄華院の基本情報
・住所 京都市上京区北之辺町395
・電話 075-231-2550
・境内自由
・開門時間 6:00~17:00
・寺務所受付時間 9:00~17:00
アクセス
・最寄り駅 京阪「出町柳」徒歩約10分
・バス 「府立医大病院前」徒歩約5分
・URL https://jozan.jp/www2/
・電話 075-231-2550
・境内自由
・開門時間 6:00~17:00
・寺務所受付時間 9:00~17:00
アクセス
・最寄り駅 京阪「出町柳」徒歩約10分
・バス 「府立医大病院前」徒歩約5分
・URL https://jozan.jp/www2/
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