2025年3月30日 更新

好き者のハートをつかむ新店!全国の厳選食材が酒が集まる酒飲み天国「ベイシス京都」

JR京都駅から北西に5分少々、フレンチ出身のシェフが腕をふるう新店「ベイシス京都」なり。間違いなく、好き者のハートをつかむお店ですので、気になる方は予約が取れるうちにお早めにどうぞ。いやー、酒飲み天国でした。

好き者のハートをつかむ新店!

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ご店主は東京のフレンチ店で長らくシェフを務めていた人で、京都に移住され、独立して2月にお店を立ち上げたばかり。これは面白そうだなあ!とInstagramのDMで予約をお願いし、やってきた週末の18:30。こちらです。

場所はJR京都駅から北西に5分少々。高倉通沿いで七条から下がること50mというところ。「めし」と書いてあるでっかい提灯が目印ですな。お店の名前は「ベイシス京都」なり。店内に。
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金曜日なので、このお店で相方と待ち合わせする作戦で、今日はワタシのほうがめっちゃ早く到着。ご店主にもう一人が遅れそうで、タクシーを捕まえているところなんですよ~と言い訳しつつ、とりあえず何か吞んで待っている作戦。で!
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「生ビール(サッポロ黒★の中)」¥700をお願いしたら、ご店主曰く「もうキンキンに冷えているのが好きなんですよ~!」とのことで、キンキンに冷えたジョッキに注がれたビールは、下からじゃくじゃくと凍りそうな勢いなのが出てくるわけで。
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で、それを吞みつつ、まったりとメニューを確認。キッチンに向かうカウンター席のみのこじんまり店。詰めれば10席は入りそうなのですが、現在、夜はMAX6席運用のようです。(ま、そのわけは順次分かっていくわけで。

こちらがメニューなのですが、実はリストされているお料理はほんの一部。笑顔が可愛いご店主曰く、この3倍ぐらいは出せるものがある模様。毎日、市場に朝から買い出しに行かれているようなので、毎日お料理が変わるのだ。
今日は、富山のホタルイカに、花ワサビ、それにメインは蝦夷鹿がオススメですね~!とのこと。モツ系がお好きなら色々ありますよ!と店主は非常にお喋り好き&食材の伝道師のような人で、超詳細に教えてくれるのですが、流石に情報量大杉なので、細かい情報はお店のblogでご確認!ということで、よろしくお願いいたします。
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現在扱っておられるのは、京都内の日本酒が中心で佐々木酒造や羽田酒造、伏見に京丹後などもある模様ですが、折角なのであまり呑む機会のないこちらを。福島は宮泉銘醸謹製、「寫樂 純米吟醸 火入」なり。グラスで一合入れてもらいまして(汗)、¥1100なりでした。こういう呑み方が合う、するするっと呑めるタイプ。
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グラス日本酒を半分ほど呑んだ時点で相方も登場。まずは一杯!ということで、「アカヤネ 山椒スピリッツ ソーダ割り」¥800を。もともと山椒を仕込んでいるクラフトスピリッツなのですが、更に木の芽を直前に掌で叩いて乗せると、辺りが山椒の爽やかな香りに包まれるのだ。
予約時にお料理の好みを確認頂いていて「お酒を吞むので、お酒に合うものを!」と事前にお願いしていたのですが、先の食材の説明がありいの、それは蝦夷鹿は食べないとですね!ということで、おまかせ7品の¥7700をお願いすることに。

基本、ご店主からお勧めのあったもので気になるものは、「食べたい!」とお願いすると幸せになれるお店ですな。(こういうときに、食材の好き嫌いがほぼ無いことを幸せに思うわけで)・・・・・で!
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まずは一品目。「富山産ホタルイカとワサビ菜 八朔のハニーマスタードソース」なり。ご店主はフレンチの人ですので、基本一人一皿を出されようとするのですが、以下全部、一人前です。更に、先のメニューに無いものは、ワタシが適当にネーミングしているのでお許しください(滝汗) 
ご店主の説明をそのまま書き写すと、ワサビ菜のあく抜き工程の説明で3行くらい書かないといけない(汗)のですが、全体的に春の息吹を感じつつも、ホタルイカのほの苦さとワサビ菜の爽やかな風味にソースが合わさり想像以上にサッパリした味わい。実は全体をまとめ上げているのは甘まろやかなソースと甘酸っぱい八朔。
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ワタシは更にグラス日本酒を追加。長野は「山三 純米大吟醸 山恵錦 四割五分 うすにごり」なり。ご店主は長野のご出身で、山三の杜氏さんが京都から移住された方だと聞いてチョイスされたようです。うま味が乗っているのに綺麗な感じで、これまたGOOD!
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二品目は「石川産甘海老と北海道産鱈白子の瞬間紹興酒漬け」なり。これはメニューにありましたがちょっと変更あり。
ご店主からお料理をサーブされるときに「芽紫蘇は香りが立つのでちぎってくださいね~、甘海老は頭を持って頭を少し齧ってから吸うとより美味しいです!」と的確なアドバイスがあります。これは中華風ですが、日本酒好きならめっちゃニッコリ!でしょう。
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相方はワインに移行。こちらではオーストリア産のワインしか置いていないようで、白はこちらでした。「Fred Loimer Langenloiser Gruner Veltliner 2023」なり。葡萄は Gruner Veltliner / グリューナー・ヴェルトリーナーなる品種ですが、なんだか非常にエレガントで高級感のあるお味で旨かったような! たしかグラス¥900。
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ワタシは更に日本酒。地元のも吞んでおこう!と、佐々木酒造謹製「聚楽第 純米大吟醸」を。この純米大吟醸をグラス¥1100(150ccぐらいありそうな・・・)で出していちゃいかんなーと思いつつ、ニッコリ。
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三品目。お料理の仕上げに目の前でパルメジャーノをおろしを掛けてくれるのですが、「モッツァレラチーズのロワイヤル(茶碗蒸し)」なり。茶碗蒸しの中にごろんと熱々でふわふわ!のモッツアレラチーズが入っていて、上には蟹の解し身がこれでもか!という趣向。ほんのり黒胡椒と柚子の香りが偉大。 これは蟹と玉子が嫌いでない限り、概ねみんなが美味しいと喜ぶ一品でしょう。ウマー!
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ちょっとピッチを上げて日本酒を頂いたので、ちょっとクールダウンしようとサッパリ系でオススメ頂いた「京都産レモン使用 自家製レモンサワー」¥800をインターバルに。カウンターの端にデッカイ果樹酒瓶に漬けてあるのですが、ジンで仕込んであるのが工夫。甘すぎないのでめっちゃ呑みやすい~。
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次の料理用に見せて頂いたこちらで使われているお塩。基本、味付けはなるべく抑えて、最後にお客さんが決めるという仕組みで運営されているのですが、やっぱり効きすぎないお塩をチョイスされているわけで。現在は、熊本は天草「通詞島」産のお塩をお使いでした。(お料理待ちの間に、イイ感じの日本酒のアテにもなるという・・・)
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お次は「宮城産メヒカリのフリット」なのですが、揚げ物が非常にお上手&めちゃ手が掛かっております。メヒカリは頭から頂けるよう10分ほどかけゆっくり仕上げたもの。で!凄いのは付け合わせでして、下のフリットは「甘太郎」なるサツマイモ。2時間もかけて低温で火を入れているようで、仕上げに揚げるのですが、上等な焼き菓子レベルでした。確かにこれは塩が欲しくなりますな。(より、甘くなります)
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四品目は、いきなり正統派フレンチになるのですが、京都産ほうれん草を使った「キッシュ・ロレーヌ」なり。パイ生地がしっとりしていて中の玉子ムースと一体感のある仕上がりで、この数年で食べたキッシュでもダントツで旨かった!という感想。不満点はもっと大きくても良かった!だけ。
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五品目は、お隣におカップルが先客で居られるので、そちらのお料理とシンクロで出てきた「自家製鴨ロース」で、柚子胡椒を添えて。多分、我々が呑むのでアテに出して頂いたのだと思います。いやー、次々と手玉がありますなあ。この後魚料理が出てくるので、ワタシは相方が2杯目に注文した白ワイングラスにスイッチしてもらうのだ。
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六品目が冷菜に戻るのですが、これがまた旨かった。「天草産アオリイカと鯵の炙り、焼きナス、和の香草風味」なり。香草は大葉や木の芽に青ネギ、下の台になっているのが皮の香ばしさが乗った焼きナスなのですが、今、目の前でさっと炙ったイカが超旨ー! ソースは先のハニーマスタードですが、酢の乗せ方が控えめなので冷菜には万能!ですな。
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面白いものがあるので、一粒食べてみてください~!と出して頂いたのがこちら。本土から一番遠い島、東京都内!なのですが、東京から南に約1050kmにある小笠原諸島の「母島」でとれた「小笠原ミニトマト」なり。
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皮がぱっつんぱっつんに張っていて、サイズはミニトマトとすると大きめ。フルーツトマトのような甘いトマトではないのですが、味が濃ゆくて、昔ながらのトマトのような青っぽい味が垣間見えるのが特徴でしょうな。農家さんから直送してもらっているようです。
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七品目はこれがまた旨かった・・・・「丹波黒鶏と丹波本しめじ、京芹の土瓶蒸し」。上に乗っている芹の鮮烈な香りが。上品な鶏出汁にきのこの味、それにセリが乗ると化けますな。芹の根っこまで美味しいのですが、酒飲みには温かい具沢山スープ物がいいインターバルになるわけで。ご店主はフレンチ時代から和出汁にこだわって色々と試行錯誤されていたとのお話なので、その研究結果なのかも~と思いつつ。優しい、柔らかいお味でなんだかくつろげます。
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再び日本酒に戻ってくるのですが、地元酒で羽田酒造謹製「脱兎(だっと) 辛口純米酒」なり。販売店専用アイテムのようですが、結構がっしりとした感じで旨かったような。
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この後はいよいよお肉なので、相方は赤グラスをお願いしました。これもオーストリアで「Markowitsch Göttlesbrunn Rot 2021」なり。かなりいいお値段なアイテムだと思うのですが、これまた非常~に美味しかったような。いやはや極楽!
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で、既に八皿目に突入!なお肉ですが、「蝦夷鹿のロースト」なり。これがまた色々と情報量の多い食材で、養殖ではなく稚内で猟師さんが打った鹿なのですが、その道では非常に有名な猟師さんで、必ず鹿を100%ヘッドショット1発で仕留めるという。そのロース肉を丁寧に筋取りしてフライパンで脂で泳がすように火を入れ、後はオーブンで、というような。 ソースはこれまた濃厚すぎない赤ワイン&胡椒系でした。
この火入れですが、日本鹿より脂が乗っていて、めちゃ柔らかく、処理する人によってここまで違いが出るのだなあ!と感心した一品。鹿好きなら、是非。(いつもあるかはよくわかりませんが汗)
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ちゃんとデザートもあるわけで。上に乗っている柑橘類は文旦。苺の上に更に苺成分濃厚なのに甘すぎない苺ソース!という一品。相方は非常~に気に入った模様。
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で、お料理はお終いなのですが、これは面白すぎ~!もう一度来よう!と思いまして、最大人数や予約状況を確認し始めるわけで。一か月後に無事席確保して、ほっと一息。つい、こういうのが目についたので、一杯頂きつつ。(飲み物では、何気にこれが一番高いかもしれませんな。支払いからすると超良心的だと思います)


以上で〆まして、生ビール1のスピリッツソーダ割り1、レモンチューハイ1、グラス日本酒4、白グラス2、赤グラス1、ハイボール1とチャンポンで色々呑んで計11杯、〆て¥26,000ほどでした。いやー、この内容でしっかり食べてこれだけパカパカ吞んでいるので滅茶お安い!という感想。心残りは東京の製麺所「浅草開化楼」のパスタを〆に食べられなかったところ、一点だけ。

現在、開店一か月のお店宣伝モード中なので、色々とお得にされていると思うのですが、(ミニコース三品¥2200、四品¥3300は全くありえない!と思います)、当初は「居酒屋」をやろうと思いつかれたようで、実際お店の提灯(めし!と大書してある)や、やられているblogにその残滓があるのですが、東京時代の常連様がこられて、それはあかんやろう!となったらしいです(汗) 

勉強熱心なご店主なので、まだまだ変化するように思いますが、間違いなく、好き者のハートをつかむお店ですので、気になる方は予約が取れるうちにお早めにどうぞ。いやー、酒飲み天国でした。

店舗情報

店名:ぺイシス京都
住所:京都市下京区小稲荷町85
営業時間:
【木金土】12:00~14:30(事前予約制 コースのみ)
【月火・木金土日】17:00〜22:00
定休日:水曜日
TEL:075-600-9363
HP:https://basis-kyoto.pepper.jp/
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今年3月オープンのニューフェイス。京都駅構内コトチカにあり、前から移動途中に見かけて気になっていたお店。リーズナブルな本格釜焼きのピザランチがり、この日は遅めの時間帯に伺いました。

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