慈照寺(銀閣寺)について
慈照寺は、京都御所北にある相国寺(しょうこくじ)の境外塔頭で正式には「東山慈照寺(とうざんじしょうじ)」という臨済宗の寺院です。
室町幕府第8代将軍・足利義政の別荘であった東山殿を寺院に改めたもので、毎年8月16日に行われる「五山の送り火」で「大」の字が灯される大文字山のふもとにあります。
室町幕府第8代将軍・足利義政の別荘であった東山殿を寺院に改めたもので、毎年8月16日に行われる「五山の送り火」で「大」の字が灯される大文字山のふもとにあります。
慈照寺の北隣には「大文字」の管理を担っていることで「大文字寺」という通称をもつ浄土院があります。
たいていの寺社が9時からの拝観時間ですが、慈照寺は8時30分の開門。少しでも清々しい空気を味わいたくて、到着したのは開門10分前。
すでに海外の方を含め5人ほどの方が待っていました。
すでに海外の方を含め5人ほどの方が待っていました。
ちょうど心地よい気候に静かな時間をかみしめていると、開門時間になりました。
総門をくぐると約50mの参道が続きます。
銀閣寺垣と呼ばれる竹垣の上に5mほどにきれいに刈り込まれた生垣、その上に広がる空。
まるで舞台の花道のようです。
総門をくぐると約50mの参道が続きます。
銀閣寺垣と呼ばれる竹垣の上に5mほどにきれいに刈り込まれた生垣、その上に広がる空。
まるで舞台の花道のようです。
この参道は防御を兼ねて作られたそうですが、現実世界から浄土世界へといざなう橋のような役目もあるようです。
拝観受付である中門へ向かって歩きながら、その向こうに広がる景色を想像しながら静かにわくわく。
拝観受付である中門へ向かって歩きながら、その向こうに広がる景色を想像しながら静かにわくわく。
慈照寺境内へ
拝観受付を済ませた後は、まず御朱印をお願いします。
慈照寺の御朱印は、拝観前に御朱印帖を預けて拝観後にいただくシステムですので、御朱印をいただきたい方はお忘れなく。
慈照寺の御朱印は、拝観前に御朱印帖を預けて拝観後にいただくシステムですので、御朱印をいただきたい方はお忘れなく。
小さな庭を見ながら奥へ進むと、いきなり視界が広がります。
目の前には真っ白な砂で作られた向月台(こうげつだい)が!
目の前には真っ白な砂で作られた向月台(こうげつだい)が!
折から差し込んできた陽にキラキラと輝いているように見えます。
そして振り返るとあの「銀閣」のしっとりとした美しい姿がありました。
そして振り返るとあの「銀閣」のしっとりとした美しい姿がありました。
何回みても見とれてしまう不思議な魅力がある銀閣。
慈照寺の象徴であり、慈照寺内でも数少ない室町時代の姿を残す貴重な建物です。
銀閣寺垣からここまでの道のり、実は鹿苑寺(金閣寺)と同じようなアプローチとなっているのです。
視界を遮る樹々を抜けると一気に景色が広がり、その中心にそれぞれの寺院の象徴的な建物が見える瞬間。
だれもがその美しい姿にため息を漏らす…。
そこまで考えられたかどうかはわかりませんが、さすがユネスコの世界遺産に登録されるだけのすばらしい演出です。
慈照寺の象徴であり、慈照寺内でも数少ない室町時代の姿を残す貴重な建物です。
銀閣寺垣からここまでの道のり、実は鹿苑寺(金閣寺)と同じようなアプローチとなっているのです。
視界を遮る樹々を抜けると一気に景色が広がり、その中心にそれぞれの寺院の象徴的な建物が見える瞬間。
だれもがその美しい姿にため息を漏らす…。
そこまで考えられたかどうかはわかりませんが、さすがユネスコの世界遺産に登録されるだけのすばらしい演出です。
ストライプ様にととのえられた銀沙灘(ぎんしゃだん)もキラキラと陽の光に反射してきれいでした。
向月台と共にこの銀沙灘も慈照寺を代表する景色ですが、この2つは義政の頃にはなかったもので、江戸時代に入ってから作られたとされています。
向月台と共にこの銀沙灘も慈照寺を代表する景色ですが、この2つは義政の頃にはなかったもので、江戸時代に入ってから作られたとされています。
銀沙灘から向月台、その向こうに見える銀閣。
絶対に撮影したくなるベストスポットです。
絶対に撮影したくなるベストスポットです。
花頭窓越しの銀沙灘もおすすめの撮影スポット。
銀閣の北に位置し、銀沙灘を正面に見る方丈には、御本尊の釈迦牟尼仏が安置されています(通常非公開)。
方丈の東にあるのが、室町時代の姿を残すもう一つの建物である東求堂(とうぐどう)です。
義政の持仏堂として建てられたもので、銀閣と共に国宝に指定されています。
こちらも通常は非公開ですが、春と秋には特別公開されています。
義政の持仏堂として建てられたもので、銀閣と共に国宝に指定されています。
こちらも通常は非公開ですが、春と秋には特別公開されています。
慈照寺の庭園は下段と上段に分かれていて、下段は錦鏡池(きんきょうち)を中心とした池泉回遊式庭園となっています。
苔の緑が鮮やかでとても美しいお庭でした。
開門すぐだったこともあり、まだお庭の手入れをされている方がいらっしゃり、丁寧に落ち葉を拾ったり、苔をととのえたりされていました。
苔の緑が鮮やかでとても美しいお庭でした。
開門すぐだったこともあり、まだお庭の手入れをされている方がいらっしゃり、丁寧に落ち葉を拾ったり、苔をととのえたりされていました。
奥にある洗月泉という小さな滝。
流れ落ちる水は錦鏡池へと注がれていきます。
流れ落ちる水は錦鏡池へと注がれていきます。
ゆるやかな石段を上ると上段の庭、そして展望台へと至ります。
その途中にある「お茶の井」は、義政がお茶をたしなむ際に用いた湧水です。
その途中にある「お茶の井」は、義政がお茶をたしなむ際に用いた湧水です。
展望台からは慈照寺境内全体が見渡せるだけでなく、今出川通り以北の京都市街が一望できます。
手前に見える緑の山は吉田山、その向こうに見えるのは「五山の送り火」で左大文字が灯される北大文字山です。
この日はよく晴れていたので「大」の字もよく見えました。
この日はよく晴れていたので「大」の字もよく見えました。
後から来ていた修学旅行生が、展望台からの景色に歓声を上げていました。
慈照寺の趣や侘び・寂びを理解するにはまだ若い彼ら彼女らも、この絶景は楽しんでくれていたようで、ほほえましく思いました。
私も友人と京都のあちこちを探索していた学生時代は、多分今ほど京都の良さを理解できなかったと思います。
彼ら彼女らの1人でも、いずれ改めて京都を訪れてくれるとうれしいです。
慈照寺の趣や侘び・寂びを理解するにはまだ若い彼ら彼女らも、この絶景は楽しんでくれていたようで、ほほえましく思いました。
私も友人と京都のあちこちを探索していた学生時代は、多分今ほど京都の良さを理解できなかったと思います。
彼ら彼女らの1人でも、いずれ改めて京都を訪れてくれるとうれしいです。
錦鏡池に面していない方から銀閣を眺めてみると、また異なった風情があります。
鮮やかな苔の緑と青もみじに囲まれて、より一層落ち着いた雰囲気で涼やかにも見えました。
鮮やかな苔の緑と青もみじに囲まれて、より一層落ち着いた雰囲気で涼やかにも見えました。
慈照寺参拝の感想
開門すぐに訪れたこともありますが、鹿苑寺に比べると観光客は少なく、じっくりと境内を散策できる慈照寺は、まだまだ静かな京都が残っていました。
境内では大声でおしゃべりする人もほとんどなく、ストレスを感じることもありませんでした。
ある程度人が多くても、マナーを守っていれば落ち着いた景色は維持できます。
これからもずっと静かで風情ある慈照寺であり続けてくれることを願いながら、慈照寺を後にしました。
境内では大声でおしゃべりする人もほとんどなく、ストレスを感じることもありませんでした。
ある程度人が多くても、マナーを守っていれば落ち着いた景色は維持できます。
これからもずっと静かで風情ある慈照寺であり続けてくれることを願いながら、慈照寺を後にしました。
慈照寺(銀閣寺)の基本情報
・住所 京都市左京区銀閣寺町2
・お問い合わせ 075-771-5725
・拝観時間 3月1日~11月30日 8:30~17:00 / 12月/1日~2月末日 9:00~16:00
・拝観料 大人500円/小中生300円
・アクセス バス「銀閣寺道」徒歩約6分
・HP https://www.shokoku-ji.jp/ginkakuji/
・お問い合わせ 075-771-5725
・拝観時間 3月1日~11月30日 8:30~17:00 / 12月/1日~2月末日 9:00~16:00
・拝観料 大人500円/小中生300円
・アクセス バス「銀閣寺道」徒歩約6分
・HP https://www.shokoku-ji.jp/ginkakuji/
49 件