2020年12月27日 更新

京都で貴重な一軒家レストラン☆贅沢な空間で至福の時間をどうぞ「anpeiji(アンペイジ)」【京都伏見】

広々とした空間にシェフとパティシエ、ギャルソンの3人でサービスされているフレンチレストラン☆京都南エリアの郊外型一軒家レストランは異色とも言えるロケーションで、意外性と特別感があるお店です♪

意外な国道沿いの異空間

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クルマで国道1号線を北に向かうと大抵赤池付近で渋滞しますね。
渋滞というか長い信号待ちなんですが。

以前からこの白いお洒落っぽい建物は何かな?と思ってたんです。
看板らしきものは見えないし、だけど何かお店の様にも見えるし、もしかしてお家なのかもしれない。

そんな不思議な存在だった場所が、anpeiji(アンペイジ)というお店の検索をしていて初めてこの場所がそれなんだと分かった次第です。

いわゆる幹線道路沿いですから有名外食チェーン店や大型電器店などが立ち並ぶエリア。
まさかこの場所が一軒家のフレンチレストランとは想像出来なかったですね(笑)。
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なんとも贅沢な空間の使い方。こんな感じです。

うかがった時は私がいた席以外は1テーブルしか見当たりませんでした。
手前に個室がある様でしたが、これだと席が埋まっていたとしてもほぼ個室同然ですね。
街中だったらちょっと考えられない余裕のスペースです。

それでいて駐車場は10台以上置ける様ですから、ちょっと訳分からないです(笑)

ランチコース 「Synopsis( スィノプシス)」

3つあるランチコースの中から「Synopsis( スィノプシス)」をいただきます。

Synopsis( スィノプシス)。「あらすじ」という意味の様ですね。

お店を知るためのほんの”さわりだけ”という事なんでしょうが、とても控えめな表現だというのがこの後知る事になります。

アミューズ3品

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まずはアミューズ。3品あります。

写真はトウモロコシで作った器にトウモロコシのピューレ、ポップコーンをさらにパウダー状にしたものなど。
一口でいただきます。

口に入れた時のたぶん初めて経験する食感。
さあ!これからストーリーが始まりますよっという感じですか。
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パッションフルーツのソースとフォアグラのムースを挟んだコーヒー風味のマカロン。
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左が桃のジュースをチョコレートでコーティングしたもの。
丸ごと口に入れてジュワッと。
初めての食感というより口の中がこんな状態になるのが初めて。面白いです。

右の緑のやつは自家製のカラスミを餅で包み、さらに青海苔で包んだもの。

変化に富む感覚がいい意味で落ち着かない。
口の中がアクティブになる感じ。
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ライ麦のパン。
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バターナイフにクチポール。
とてもしっくり来るチョイスですね。

お料理4皿

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お料理一皿目。
北海道産サーモンのマリネとマイクロサラダ。

「さるなし」という小さなキウイ。キウイフルーツの原種だそうです。
スライスしたラディッシュにフレンチキャビア。
散らしてあるのはライムのパウダー。
緑のペーストは柑橘のリキュールをソースにしたもの。

マイクロとしながらも盛りだくさん。
美しく楽しめる一皿です。
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お料理二皿目。
泡に覆われているのは北海道産の帆立。
丹波の大黒しめじ。
ヘーゼルナッツの泡。
濃厚なきのこの風味です。
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三皿目。
クエ。小松菜、セロリのピューレ。
この時の「クエ」という名前がなんだかハマる。
絶妙と言うべき火入れ加減がすごい存在感を生み出していますね。

この時の感動をずっと覚えておきたいと思わせる一皿です。
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四皿目。
大和榛原牛(やまとはいばらぎゅう)のうちひら(内腿の部分)。

2時間かけてじっくり火入れされているそうです。
ニンジンの葉のパウダーとニンジンのソース。オレンジのソースとの見た目とお味のグラデーションが美しい。

脂肪のない赤身肉で全く罪悪感のないお肉料理です。
それでいてすごい満足感。
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デザート2皿

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コーヒーはネスプレッソでたくさんのタイプから選ぶ楽しさ。

紅茶はマリアージュフレール。
フレーバーをサンプルから確認しながら選べます。
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「プチ・デジョネ」というネーミング。
”朝食”という意味ですがデザートに何で?となりますね。
これを出されて説明を聞くとなるほどと思います。

ご覧の通りまるで目玉焼きそのものですが、これ実は卵の白身に見える部分は杏仁のゼリー。
黄身の部分は杏子をピューレ状にして半熟を表現。
白身の透明の部分はトンカ豆のゼリー。杏仁に似た香りがします。
卵の殻を表現したのは杏仁で作られたチップス。
添えてあるのはローストしていない生のアーモンド。これも杏仁のような香り。

そして振りかけられているのは本物の塩胡椒。

いろいろ要素が多そうですが、お味は杏子と杏仁というシンプルな組み合わせでまとめられています。
ほんと芸の細かい、かつ遊び心のある楽しい一皿です。
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デザート二皿目。
黒イチジクとブラックオリーブ。

イチジクは皮ごといただけます。
真ん中のキューブはアカシヤの蜂蜜を使ったババロワのようなクリームチーズ。
白いクリームはシェリー酒のアイスクリーム。
上に乗っているのがブラックオリーブのチップス。

添えられた”森の炎”という蜂蜜が濃厚で存在感あります。

黒イチジクをたっぷり堪能できる一皿ですね。
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最後にお茶菓子として。

左からカヌレ、パイナップルとライムを使った生キャラメル、フィナンシェ、サブレ。

ここまで来る前にすでに大満足なんですが、もうだめ押し的なお菓子ですね(笑)。
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ところでお料理について少し質問するだけで、興味深いいろんな蘊蓄(うんちく)が出てきます。
やはり過度にならない程度の控えめなコミュニケーションが標準なんだろうと思います。

せっかくのこだわり抜いたお料理ですから、興味があればどんどん質問しないともったいないですね。
そうすればもっと美味しくいただけるような気がします。

提供されるタイミングとスピードも申し分なく、素晴らしいチームで素晴らしいサービス。
お料理に込められた想いやメッセージがちゃんと伝わる素晴らしいお店でした。
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店舗 基本情報


■店舗名     anpeiji(アンペイジ)

■住所      京都市伏見区中島樋ノ上町56

■TEL       075- 621-2288

■営業時間    Lunch 12:00 - 13:00 (Last entry)
         Diner 18:00 - 20:00 (Last entry)

■詳細ページ   https://anpeiji.com/
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千恋し 千恋し