創業120年、西陣の老舗昆布店
京都・西陣、千本今出川から少し西へ入った五辻通にある「五辻の昆布」。
1902(明治35)年創業、120年以上の歴史を持つ老舗昆布専門店です。京都ではおなじみの存在で、佃煮や塩昆布、おぼろ昆布など、さまざまな昆布製品を製造・販売されています。
今回のお目当ては、その本店2階にある「昆布と麺 喜一(きいち)」。2023年にオープンした、昆布を主役にしたラーメン店です。
1902(明治35)年創業、120年以上の歴史を持つ老舗昆布専門店です。京都ではおなじみの存在で、佃煮や塩昆布、おぼろ昆布など、さまざまな昆布製品を製造・販売されています。
今回のお目当ては、その本店2階にある「昆布と麺 喜一(きいち)」。2023年にオープンした、昆布を主役にしたラーメン店です。
「喜一」を手がけるのは、五辻の昆布の五代目、久世章斗さん。
昆布の消費が減少し、価格も上昇するなか、もっと多くの人に昆布の魅力や可能性を知ってもらいたい。そんな思いから始まった新たな挑戦です。
ラーメンという親しみやすい料理を通じて、昆布のおいしさを伝えるという発想が面白いですよね。
その取り組みが評価され、ミシュランガイド京都・大阪2025、2026では2年連続でビブグルマンに選出されています。
昆布の消費が減少し、価格も上昇するなか、もっと多くの人に昆布の魅力や可能性を知ってもらいたい。そんな思いから始まった新たな挑戦です。
ラーメンという親しみやすい料理を通じて、昆布のおいしさを伝えるという発想が面白いですよね。
その取り組みが評価され、ミシュランガイド京都・大阪2025、2026では2年連続でビブグルマンに選出されています。
店舗は建物の2階にあります。階段を上がると、1階の昆布専門店とは雰囲気が一変。
大きな窓から西陣の街並みを望む、コンクリートを基調としたスタイリッシュな空間が広がります
大きな木製カウンターに、丸みを帯びた木製の椅子が並ぶ、全10席の贅沢な造り。ラーメン店というより、モダンな日本料理店やワインバーを思わせる雰囲気です。
営業は11時、12時、13時からの3部制。各回10席限定の完全予約制で、所要時間は約45分。
そして、もうひとつユニークなのが「ワンコンブ制」。ラーメン代金の1,520円(税込)とは別に、1階の五辻の昆布で商品を1点以上購入するというルールです。
昆布を味わうだけでなく、自宅にも持ち帰って楽しんでほしいという思いが感じられます。
大きな窓から西陣の街並みを望む、コンクリートを基調としたスタイリッシュな空間が広がります
大きな木製カウンターに、丸みを帯びた木製の椅子が並ぶ、全10席の贅沢な造り。ラーメン店というより、モダンな日本料理店やワインバーを思わせる雰囲気です。
営業は11時、12時、13時からの3部制。各回10席限定の完全予約制で、所要時間は約45分。
そして、もうひとつユニークなのが「ワンコンブ制」。ラーメン代金の1,520円(税込)とは別に、1階の五辻の昆布で商品を1点以上購入するというルールです。
昆布を味わうだけでなく、自宅にも持ち帰って楽しんでほしいという思いが感じられます。
予約客がそろうと、いよいよ昆布体験のスタート。昆布体験は、まず香りを楽しむところから始まります。
大きな昆布を目の前で仰ぎ、お客さんに向けてその香りを届けてくれます。すると、ふわっと広がる昆布特有の豊かな香り。いわゆる磯の香りとは少し違う、奥深く、どこか優しい香りが印象的です。
普段、出汁や料理の脇役として使うことが多い昆布ですが、こうして香りそのものに意識を向ける機会はなかなかありません。
昆布にこんな楽しみ方があるのかと、開始早々、新鮮な驚きがありました。
大きな昆布を目の前で仰ぎ、お客さんに向けてその香りを届けてくれます。すると、ふわっと広がる昆布特有の豊かな香り。いわゆる磯の香りとは少し違う、奥深く、どこか優しい香りが印象的です。
普段、出汁や料理の脇役として使うことが多い昆布ですが、こうして香りそのものに意識を向ける機会はなかなかありません。
昆布にこんな楽しみ方があるのかと、開始早々、新鮮な驚きがありました。
まず登場するのが、ワイングラスに注がれた3種類の昆布水です。
利尻昆布、真昆布、羅臼昆布。それぞれを水出ししたもので、順番に飲み比べていきます。同じ昆布でも、香りや旨味の出方がまったく異なることに驚かされます。
最初はすっきりとした上品な味わい。そこから徐々に旨味の厚みやまろやかさが増し、昆布の個性がはっきりと感じられるようになります。
舌の上で感じる旨味だけでなく、鼻に抜ける香りや余韻も違います。普段、料理の出汁として何気なく使っている昆布ですが、こうして単体で飲み比べる機会はなかなかありません。
昆布にもこれほど豊かな味のグラデーションがあるのかと、新鮮な発見でした。
利尻昆布、真昆布、羅臼昆布。それぞれを水出ししたもので、順番に飲み比べていきます。同じ昆布でも、香りや旨味の出方がまったく異なることに驚かされます。
最初はすっきりとした上品な味わい。そこから徐々に旨味の厚みやまろやかさが増し、昆布の個性がはっきりと感じられるようになります。
舌の上で感じる旨味だけでなく、鼻に抜ける香りや余韻も違います。普段、料理の出汁として何気なく使っている昆布ですが、こうして単体で飲み比べる機会はなかなかありません。
昆布にもこれほど豊かな味のグラデーションがあるのかと、新鮮な発見でした。
続いては、おぼろ昆布削りの実演です。これが想像以上に迫力のある体験でした。専用の器具に固定した昆布を、刃物を使って薄く削っていきます。
大きな昆布の表面から、透けるほど薄いおぼろ昆布が次々と生まれる様子は、見ているだけでも面白いもの。
大きな昆布の表面から、透けるほど薄いおぼろ昆布が次々と生まれる様子は、見ているだけでも面白いもの。
かつては昆布を足で押さえながら削る方法もあったそうですが、こちらでは特注の固定器具を使用されています。
実際に削る様子を目の前で見たのは初めてでしたが、想像以上に力のいる作業で、職人技の奥深さを感じました。
実際に削る様子を目の前で見たのは初めてでしたが、想像以上に力のいる作業で、職人技の奥深さを感じました。
さらに驚いたのが、その香りです。昆布を削るたびに、ふわっと広がる独特の香り。昆布そのものの豊かな香りが感じられます。
削りたてのおぼろ昆布は、その場で試食させてもらえます。口に含むと、驚くほど繊細な舌触り。
ほとんど噛む必要がないほど柔らかく、舌の上でゆっくり溶けていくような感覚です。
旨味も決して強烈ではなく、穏やかなのに存在感がある。普段食べているおぼろ昆布とは、まったく違う印象を受けました。
削りたてのおぼろ昆布は、その場で試食させてもらえます。口に含むと、驚くほど繊細な舌触り。
ほとんど噛む必要がないほど柔らかく、舌の上でゆっくり溶けていくような感覚です。
旨味も決して強烈ではなく、穏やかなのに存在感がある。普段食べているおぼろ昆布とは、まったく違う印象を受けました。
昆布について学び、実際に味わったところで、いよいよラーメンが登場します。
提供されるのは「昆布らぁめん」。澄んだスープと麺、そして先ほど目の前で削られたおぼろ昆布が盛り付けられています。
提供されるのは「昆布らぁめん」。澄んだスープと麺、そして先ほど目の前で削られたおぼろ昆布が盛り付けられています。
まずはスープから。ベースとなるのは、真昆布、羅臼昆布、利尻昆布をブレンドした出汁。
超軟水を使い、魚介類や鰹節、するめ、貝類、木の実、茶葉などの旨味を重ねて仕上げています。
鶏ガラや豚骨などの動物系食材、一般的なラーメンに使われるかえしは不使用。素材の旨味を引き出し、昆布の存在感を最大限に生かしたスープです。
ひと口飲むと、まず感じるのは優しく、まろやかな旨味。刺激的な塩味や脂の力強さで食べさせるラーメンとは、まったく異なる方向性です。
昆布の旨味を中心に、さまざまな素材の味わいが重なり、奥行きのある仕上がりになっています。
これだけ優しい味わいなのに、物足りなさを感じないのが不思議なところ。昆布が単なる出汁の下支えではなく、しっかりと主役になっていることがよくわかります。
超軟水を使い、魚介類や鰹節、するめ、貝類、木の実、茶葉などの旨味を重ねて仕上げています。
鶏ガラや豚骨などの動物系食材、一般的なラーメンに使われるかえしは不使用。素材の旨味を引き出し、昆布の存在感を最大限に生かしたスープです。
ひと口飲むと、まず感じるのは優しく、まろやかな旨味。刺激的な塩味や脂の力強さで食べさせるラーメンとは、まったく異なる方向性です。
昆布の旨味を中心に、さまざまな素材の味わいが重なり、奥行きのある仕上がりになっています。
これだけ優しい味わいなのに、物足りなさを感じないのが不思議なところ。昆布が単なる出汁の下支えではなく、しっかりと主役になっていることがよくわかります。
そして、このラーメンを語るうえで欠かせないのが麺です。使用されているのは、京都を代表するラーメン店「らぁ麺 とうひち」が、喜一のために製造している全粒粉入りの特製麺です。
とうひちは京都のラーメンシーンを牽引してきた人気店。その技術が、この昆布ラーメンにも生かされています。
麺は細めで、全粒粉特有の粒が見える仕上がり。すすってみると、しなやかな口当たりのなかに、ほどよい歯切れと小麦の風味が感じられます。
繊細な昆布スープに寄り添いながらも、麺そのものの存在感はしっかり。スープと麺が互いの持ち味を引き立て合う、非常にバランスのよい組み合わせです。
具材には、鶏むね肉チャーシュー、炊いたタケノコ、炙ったお揚げ、ネギ、おぼろ昆布など。しっとりと仕上げられた鶏チャーシューに、タケノコの食感がアクセント。
全体として軽やかな印象ですが、食感や旨味に変化があり、満足感のある一杯です。
とうひちは京都のラーメンシーンを牽引してきた人気店。その技術が、この昆布ラーメンにも生かされています。
麺は細めで、全粒粉特有の粒が見える仕上がり。すすってみると、しなやかな口当たりのなかに、ほどよい歯切れと小麦の風味が感じられます。
繊細な昆布スープに寄り添いながらも、麺そのものの存在感はしっかり。スープと麺が互いの持ち味を引き立て合う、非常にバランスのよい組み合わせです。
具材には、鶏むね肉チャーシュー、炊いたタケノコ、炙ったお揚げ、ネギ、おぼろ昆布など。しっとりと仕上げられた鶏チャーシューに、タケノコの食感がアクセント。
全体として軽やかな印象ですが、食感や旨味に変化があり、満足感のある一杯です。
途中から追いおぼろ昆布を追加。昆布の旨味が重なり、スープの印象も変化していきます。
そして、最後には五辻の昆布の佃煮を添えた小さなおにぎりも登場。昆布の旨味が染み込んだ佃煮と白米の組み合わせは、やはり間違いのないおいしさです。ハートにカットされた昆布もユーモアがありますね。
ラーメンからおにぎりまで、まさに昆布づくし。昆布のさまざまな味わいを楽しめる、ちょっとしたフルコースのような充実具合でした。
そして、最後には五辻の昆布の佃煮を添えた小さなおにぎりも登場。昆布の旨味が染み込んだ佃煮と白米の組み合わせは、やはり間違いのないおいしさです。ハートにカットされた昆布もユーモアがありますね。
ラーメンからおにぎりまで、まさに昆布づくし。昆布のさまざまな味わいを楽しめる、ちょっとしたフルコースのような充実具合でした。
食事を終えたら、1階の五辻の昆布へ。店内には、おぼろ昆布や塩昆布、佃煮など、さまざまな昆布商品が並んでいます。
定番の商品はもちろん、昆布を使ったポテトチップス「ぽて昆」など、気軽に楽しめる商品も充実。伝統的な昆布の食文化を守りながら、新しい楽しみ方も提案されています。
今回は、おぼろ昆布と塩昆布を購入しました。ラーメンを食べる前と後では、昆布売場を見る目も少し変わっている気がします。
実際に昆布の違いや職人技を知ったことで、普段の料理にももっと昆布を取り入れてみたくなりました。
定番の商品はもちろん、昆布を使ったポテトチップス「ぽて昆」など、気軽に楽しめる商品も充実。伝統的な昆布の食文化を守りながら、新しい楽しみ方も提案されています。
今回は、おぼろ昆布と塩昆布を購入しました。ラーメンを食べる前と後では、昆布売場を見る目も少し変わっている気がします。
実際に昆布の違いや職人技を知ったことで、普段の料理にももっと昆布を取り入れてみたくなりました。
約45分という限られた時間ですが、これほど昆布と向き合ったことは、これまでなかったように思います。昆布は日本料理の出汁に欠かせない食材ですが、普段はどちらかというと料理を支える存在。
その昆布を主役に据え、ラーメンという身近な料理で表現する。日本の出汁文化の奥深さと、昆布の持つ可能性を改めて感じる体験でした。
五辻の昆布は、2026年2月に発生した近隣火災の影響で倉庫が全焼する被害にも見舞われました。大変な状況のなかでも営業を続け、昆布の魅力を発信されている姿には、頭が下がる思いです。
ラーメン好きの方はもちろん、京都の食文化に興味がある方にも、ぜひ一度体験してほしいお店です。昆布のおいしさを、きっと再発見できると思います。
その昆布を主役に据え、ラーメンという身近な料理で表現する。日本の出汁文化の奥深さと、昆布の持つ可能性を改めて感じる体験でした。
五辻の昆布は、2026年2月に発生した近隣火災の影響で倉庫が全焼する被害にも見舞われました。大変な状況のなかでも営業を続け、昆布の魅力を発信されている姿には、頭が下がる思いです。
ラーメン好きの方はもちろん、京都の食文化に興味がある方にも、ぜひ一度体験してほしいお店です。昆布のおいしさを、きっと再発見できると思います。
店舗情報
店名:昆布と麺 喜一(きいち)
住所:京都市上京区西五辻東町74-2 五辻の昆布 本店2階
営業時間:11:00〜、12:00〜、13:00〜(3部制、各回約45分)
席数:10席(完全予約制)
定休日:不定休
電話:080-7227-7500
予約・公式サイト:https://itutuji.com/kiichi/
Instagram:https://www.instagram.com/kiichi5224/
住所:京都市上京区西五辻東町74-2 五辻の昆布 本店2階
営業時間:11:00〜、12:00〜、13:00〜(3部制、各回約45分)
席数:10席(完全予約制)
定休日:不定休
電話:080-7227-7500
予約・公式サイト:https://itutuji.com/kiichi/
Instagram:https://www.instagram.com/kiichi5224/
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キョウトピラーメン部
