【京都史跡ぶらり】『京の七口』の鯖街道につながる交通拠点!今出川通の風景に馴染む☆「大原口道標」

汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は上京区、寺町今出川通り沿いにある古い石造りの道標。『京の七口』で知られる、大原口に位置する市の登録史跡。

目次

今出川通の風景に同化する石造りの道標

上京区、今出川通り沿い。ちょうど寺町通り信号のある北東角。交通量の多い場所でもあります。

そんな中にある、いかにも古い石造りの道標。しかもかなり大きめ。『大原口道標』です。

かつて平安京の時代に、日本全国から京へと続く街道のほとんどが整備されました。その後、豊臣秀吉によって外敵から京都を守るために設けられた大きな塀ともいえる土塁『御土居』。
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そこから洛中洛外という概念が生まれ関所設置。全国と京都を結ぶ全ての流通の拠点となり、庶民が行き交う道でもあった街道の出入口となった場所。その場所に今も地名として残る『口』。そんな『口』が市内には7つあり、俗に『京の七口』と言います。

その七口のうち、北東方面、大原や鯖街道、白川越につづくのが、ここ大原口。その道標。京都市の登録史跡にもなっています。

慶応4年(1868)4月、地元の人たち19名によって立てられたことが銘記され、4面に方角とともに22か所もの目的地名が距離とともに表示。これまで見てきた道標の中では、かなりの情報量が石に刻まれています。

北には上御霊、上加茂、くらま、大徳寺、今宮

これまでの道標の中では新しいものであるため、その保存状態の良さが際立つ印象。良質の花崗岩に流麗な書体。

東には、下かも、比ゑい山、吉田、黒谷(金戒光明寺)、真如堂、坂本城

西には、内裏、北野、金閣寺、御室、あたご

そして、南には、かう堂(革堂)、六角堂、六条(本願寺)、祇園、清水、三条大橋と刻まれ、当時の人が目指す主要スポットがわかります。

現代の町並みに、かなりの存在感を放つ道標。
昔ならもっと、遠くからでも目に付く存在であったんだろうな、と容易に想像できるほど。

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基本情報

名称:大原口道標
住所:京都市上京区表町