【京都新店】職人技と科学が生む、新しい鮨のかたち 御所南にオープン「八八(やや)」

御所南に2026年6月オープンした鮨店「八八(やや)」。ネタだけではなく、シャリの温度や水の硬度まで科学的に追求し、シャリにもこだわった一軒です。ランチは4,180円から、今回はディナーのプレミアムコース(16,280円)の内容をご紹介します。アルコールペアリングもお値打ちでおすすめです。

目次

グルメ激戦区、御所南に新たな鮨店が誕生!

落ち着いた町並みが広がる御所南エリア。飲食店の激戦区としても知られるこの場所に、2026年6月、新たな鮨店「八八(やや)」がオープンしました。職人の技術に加え、シャリの温度管理や水の硬度など科学的なアプローチも取り入れた、新感覚の鮨コースを楽しめます。

ランチは4,180円から、ディナーは9,680円からと、職人が一貫ずる握る本格鮨としては比較的利用しやすい価格帯。今回は、16,280円のプレミアムコースをご紹介します。

暖簾をくぐると、奥へと続く趣のあるアプローチ。その先には、歴史ある京町家をリノベーションした建物が広がります。ガラスを多く取り入れた設計で、開放感がありながらも上品な雰囲気です。

店内には、美しい杉の一枚板カウンターが存在感を放ち、テーブル席が2卓。さらに個室も用意されており、会食や接待、記念日、デートなど、さまざまなシーンで利用できます。予約制なのでご注意ください。

ドリンクペアリングは5,500円。日本酒とワインのどちらかを選べるだけでなく、途中で変更できるのもうれしいポイントです。この日は日本酒からスタート。

ディナーのプレミアムコースは約20品の構成。まずは冷製茶碗蒸しからスタート。いくらとトリュフがアクセントとなり、だしと玉子のやさしい旨味が広がります。

続いて、つまみが2品。稚鮎には柚子とトマトを合わせ、ほろ苦さと爽やかな酸味が心地よく、コースの幕開けにぴったりです。

薬味をたっぷり使ったアテ巻きは、食感も楽しく、一口ごとに表情が変わります。

沖縄産もずくに北海道産たこ、きゅうり、長芋を合わせた一皿はさっぱりと。日本酒もすすみます。

八八では、米は八代目儀兵衛による特別ブレンド米を使用し、水の硬度まで管理。さらに専用の温度管理ができるシャリ桶を採用することで、一般的には人肌くらいと言われますが、それよりもやや高めの温度設定にしています。
職人の経験や勘に頼ってきた部分を科学的なアプローチで数値化し、再現性を高めているのも、この店ならではの特徴です。

江戸前寿司とは一線を画す

ここで、まずは炊きたてのシャリだけを味見。体験としておもしろい提供の仕方です。

つまみを楽しんだところでネタケースが運ばれ、いよいよ握りがスタートします。

最初は中トロ。脂の多い部位だからこそ、シャリの温度がネタの脂をゆるやかに溶かし、一体感が際立ちます。シャリの温度やほどけ方、酸味とのバランスがよく分かる一貫で、この後の握りへの期待が一気に高まります。

この日の光り物はあじ。。身はしっとりとした食感で、ほどよく脂ものっています。シャリの酸味が青魚の旨味を引き立て、後味はすっきり。

粒貝はすだちが爽やかに香り、コリコリとした食感も心地よい一貫です。

穴子は炭の香りをまとわせ、ふっくらとした身と脂の旨味を楽しめます。

ペアリングは途中まで日本酒、その後はワインへ変更。料理に寄り添う穏やかな内容で、7〜8杯ほど提供されます。お酒好きならぜひ合わせて楽しみたいところです。

玉は甘みのあるやさしい味わい。だし巻き玉子を思わせるような仕上がりで、添えられただしをいただくとほっとします。

ここでシャリも炊き替え。コースの進行に合わせて新たに炊き上げることで、常に理想の状態を保っています。

白身はキジハタ。身が締まり、凝縮感のある旨味が印象的です。

肉厚な車海老は、絶妙な火入れでぷりぷりの食感。

太刀魚の西京焼きは、串焼きのねぎまを思わせるようなスタイル。凝縮された旨味に、ねぎの甘みがよく合います。

塩締め熟成鮪は、ねっとりとした食感と脂の甘みが心地よく、とろけるような味わい。

有明海産の海苔で包んだうなぎの手巻きは、炭の香りも加わり、うなぎのふわっとした身の食感が際立ちます。

鮑の肝ソースリゾット風は、ぷりぷりの鮑と濃厚な肝ソースが主役。シャリの酸味が肝の旨味を引き立て、リゾットのような一体感があります。

キャビアのせの雲丹子丼は、雲丹の濃厚な旨味を温かなシャリがより引き立て、キャビアの塩味が全体を引き締めます。

黒毛和牛ランプのステーキ握りは、炭火で香ばしく焼き上げ、西京漬けのソースを合わせた創作寿司。肉は温かいことで脂の旨味がより感じられ、和の要素を取り入れたソースともよく合います。

とろたくは手巻きではなく握りスタイル。空気を含ませたシャリがふんわりとほどけ、ネタとの一体感も印象的。一般的なとろたくとはひと味違う食感を楽しめます。

最後は赤だしでひと息。

甘味は抹茶アイスとあんこの最中。抹茶のほろ苦さとあんこの甘みが、食後を心地よく締めくくります。

さらに炙り鯖寿司のお土産付き。この内容で16,280円という価格は満足度が高く、アルコールを楽しまれる方ならペアリングとの組み合わせもおすすめです。

職人の技術はもちろん、シャリの温度や水の硬度などを科学的なアプローチで追求した、新しいスタイルの鮨店。伝統と再現性を融合させた一軒として、今後も注目を集めそうです。

店舗情報

店名:京都すし処  八八(やや)
住所:京都市中京区柳馬場通丸太町下ル4-182
営業時間:11:30〜15:00 / 17:30〜22:00
定休日:不定休
https://www.instagram.com/yaya_sushi_kyoto/