難読地名『雲母(きらら)坂』を行き来する比叡山修験者ゆかり
入り口の傍らには、こんな茄子のオブジェが。
こちらの名物『雲母(きらら)漬』の主原料である、小茄子を象ったもの。そして、京都難読地名の一つに数えられる『雲母(きらら)坂』にもかかわりのあるお漬物が今回の主役。
こちらの名物『雲母(きらら)漬』の主原料である、小茄子を象ったもの。そして、京都難読地名の一つに数えられる『雲母(きらら)坂』にもかかわりのあるお漬物が今回の主役。
店舗は古いお屋敷からなり、こちら南側にも入り口が。
屋敷前のお庭には、石碑があったり銅像があったり。
江戸時代・元禄(げんろく)年間、今で言う事務職員のような役割「雑掌(ざっしょう)」として公家の鷲尾家(わしおけ)に仕えた田辺家邸がこちらの建物。
当時、鷲尾家はこのあたりに家領を有し、その管理を田辺家が担っていました。そして、比叡山へ続く雲母坂が近くにあることから、田辺家がその番所を兼ねることもあったとか。
雲母坂は一乗寺から比叡山、山王院に通ずる坂道で、修行僧をはじめ宮中使者も行き来したことから『勅使坂』とも呼ばれ、そんな雲母坂の番所に茶店を設け、そこで振舞っていた味噌漬が『雲母漬』。
当時、鷲尾家はこのあたりに家領を有し、その管理を田辺家が担っていました。そして、比叡山へ続く雲母坂が近くにあることから、田辺家がその番所を兼ねることもあったとか。
雲母坂は一乗寺から比叡山、山王院に通ずる坂道で、修行僧をはじめ宮中使者も行き来したことから『勅使坂』とも呼ばれ、そんな雲母坂の番所に茶店を設け、そこで振舞っていた味噌漬が『雲母漬』。
屋敷内は、当時の番所的風情を思わせるような、巨岩や休憩処が設けられていて、試食用に雲母漬が置いてありました。難所であった急峻な雲母坂の和労堂として、多くの人々が集い、その疲れを癒したのがこの雲母漬であったとか。
屋敷の奥に販売スペース。取り扱い商品も至ってシンプルで、雲母漬、しば漬、花胡瓜の3点。
で、こちらがそのきららづけ。ひらがな表記になっています。考えてみると、これカタカナ表記ならキラキラネーム風でもあります(笑)ま、余談はさておき。
こちらが購入した雲母漬170gタイプ860円。
中はこんなふうに真空パックになった状態。
その作り方としては、塩漬けした小茄子を京都独特の白味噌で漬けた、一子相伝の手づくり製法とか。一瞬ここだけ見るとタピオカミルクティー風にも見えるような、小茄子のおつけもの(笑)
主原料の小茄子は契約栽培の国産。小茄子自体夏の野菜というイメージですが。賞味期限は味噌漬ということで比較的長く、45日間。
ちょうど家の山椒の木に若葉と花が生えていたので、盛りつけにあしらってみました。
そして、実食。味噌とともにいただきます。
小さい頃、類似する小茄子の味噌漬を実家でも販売し、食べたことも記憶としてありますが、この雲母漬は白味噌がポイントに。封を開けた時から、そのいい香りがしていて、実際食べてみると、白味噌の美味しさが際立ちます。白味噌をベースに醤油、砂糖、水あめ、食酢、唐辛子などを混ぜ合わせた調味味噌を塩漬けの小茄子に和えたような、和え物的構造。それでも、味噌と小茄子の親和性よく、全体的にいいバランスの味わい。あと、白味噌に大豆感があり、それも美味しさのポイントに。木の芽もよく合います。
小さい頃、類似する小茄子の味噌漬を実家でも販売し、食べたことも記憶としてありますが、この雲母漬は白味噌がポイントに。封を開けた時から、そのいい香りがしていて、実際食べてみると、白味噌の美味しさが際立ちます。白味噌をベースに醤油、砂糖、水あめ、食酢、唐辛子などを混ぜ合わせた調味味噌を塩漬けの小茄子に和えたような、和え物的構造。それでも、味噌と小茄子の親和性よく、全体的にいいバランスの味わい。あと、白味噌に大豆感があり、それも美味しさのポイントに。木の芽もよく合います。
そして、日本酒のアテとして完全食ですこれ。ようやく、この美味しさをわかるような年齢になったというか(笑)これは酒盗的おつけもの。これを楽しみに雲母坂を越えた古の人々の気持ちがわかるような、そんな老舗の味です。
そんな一乗寺にある、元禄二年(1689)創業の京漬物の老舗。