京都御所と老舗和菓子の歴史を物語る『道喜門』
上京区、古都・京都の中心に位置し、そのシンボル的存在でもある「京都御苑」。地下鉄でもアクセスでき、街中にもかかわらず四季折々で自然を満喫できる市民憩いの場。今回は御所東側の清和院御門から御苑内へ。
江戸時代には140もの宮家や公家の邸宅が立ち並んでいた場所。面積約65haの広大な敷地を誇り、いつでも自由に入ることができます。今では散歩やジョギングなど運動に励む人がいたり、公園で遊ぶ子供もいたり、市民憩いの場としても活用されています。
その御苑内のさらに中心に位置する京都御所。その南側。
御所の正門となる建礼門。天皇皇后と外国元首級のみが通ることのできる、最も格式の高い門。切妻屋根、檜皮葺き(ひわだぶき)の四脚門。
めったに開門されることのない建礼門ですが、昨年の即位の礼の記念行事に際し、開門されたことが話題となりました。
めったに開門されることのない建礼門ですが、昨年の即位の礼の記念行事に際し、開門されたことが話題となりました。
その建礼門東側。
塀の一部に設けられた、この門。こちら宮中の通用門として活用され、通称『道喜門』と呼ばれています。その名の由来として、粽で有名な和菓子の老舗『川端道喜』と深い関わりがあります。
元々は御所の近くにお店があったそうですが、現在左京区下鴨にある川端道喜。創業1512年の和菓子の老舗で和菓子の歴史を語る上でも重要なお店。特に昔から粽(ちまき)がこちらの看板菓子。宮中や織田信長、豊臣秀吉にも献上した歴史上でも重要な和菓子店。
室町時代の末期、応仁の乱など戦乱荒れ果てた京都。年貢の取り立ても立ち行かず、御所では天皇の食事もままにならないという財政上困窮状態が続いていました。
そんな折、天文五年に織田信長が上洛。御所の近くで餅屋を営む初代道喜は、商売と並行して御所修理の工事奉行としてその監督に。その工事の際資材を運び込むためにつくられたこの門こそが『道喜門』。
そんな折、天文五年に織田信長が上洛。御所の近くで餅屋を営む初代道喜は、商売と並行して御所修理の工事奉行としてその監督に。その工事の際資材を運び込むためにつくられたこの門こそが『道喜門』。
さらに、初代道喜は天皇ために毎朝食事を運び、その際この門から献上されたと言われています。
明治初期まで300年ほどの間それは毎朝続き、天皇の代替わりがあってもそれは続いたと言われています。
そんな老舗銘菓ゆかりの門。名物の粽も味わいながら観光してみると面白いですね。
明治初期まで300年ほどの間それは毎朝続き、天皇の代替わりがあってもそれは続いたと言われています。
そんな老舗銘菓ゆかりの門。名物の粽も味わいながら観光してみると面白いですね。
道喜門への口コミ
道喜門は御所の南側 建礼門の東にある通用門↓。
— マーくん@北河内 PrayforKyotoAnimation (@ko_0021) February 2, 2020
御朝物=中心にひと口大の餅を入れ、少量の塩で炊いた小豆を丸めたもので野球ボール大。毎朝欠かさず、唐櫃に入れて御所に届けられ、やがて「朝餉の儀」という毎朝の儀式に欠かせぬものへと昇華。朝儀衰微の象徴かな。 pic.twitter.com/R6yNApGLXt
基本情報
名称:建礼門(京都御苑内)
住所:京都市上京区京都御苑
住所:京都市上京区京都御苑