【京都】ショック!「高島屋 洛西店」ついに閉店へ 40年の歴史を支えた街の百貨店

西京区・洛西ニュータウンの中心に位置する「高島屋洛西店」が、2026年8月に閉店へ。1982年の開業以来、地域の象徴として親しまれてきた百貨店が姿を消します。少子高齢化と人口減少が進む中、街の再生が問われる転機を迎えています。

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「高島屋 洛西店」ついに閉店へ

西京区の巨大住宅地「洛西ニュータウン」。その生活の中心地・洛西バスターミナル周辺には、高島屋やショッピングセンター、区役所、郵便局、ホテル、温泉、図書館などが集まり、ニュータウン住民の暮らしを支えてきました。

この街は1971年頃に開発が始まり、「地下鉄東西線の延伸」がうたわれて誕生したニュータウン。しかし、バブル崩壊や建設費高騰、地下鉄の慢性的な赤字などの影響で、現在に至るまで鉄道の延伸は実現していません。
一方で、バス路線は非常に充実しており、阪急 桂駅や洛西口駅、JR桂川駅、市内中心部へも1本でアクセスできます

1982年4月に開店した「高島屋 洛西店」。3階建てで駐車場も完備し、開業以来40年以上にわたり地域住民に親しまれてきた百貨店です。
鉄道が通っていないエリアに立地する高島屋は全国的にも珍しい存在でした。

しかし、2026年8月3日をもって閉店することが発表され、世間では大きなとニュースとなりました。

写真の通り、平日昼間で人通りはまばら。少しさびしげな風景が広がっていました。

高島屋洛西店の店頭の掲示には「閉店後は隣接する商業施設内にサテライトショップとして出店予定」との案内がありました。
売上はピーク時の半分程度にまで落ち込み、土地と建物の売却も予定されているといいます。

取材中、周辺の方々からは「よく今まで残ってくれた」「寂しくなるけど仕方ない」といった声が聞かれました。

生活環境は充実している洛西エリア

高島屋の隣には複合商業施設「ラクセーヌ」があり、食品スーパー、ドラッグストア、家電量販店などが並び、生活に必要なものはひと通り揃います。

さらにニトリもあります。

また、窓口もある京都銀行・三菱UFJ銀行のほか、他行のATMもあり、日常生活は十分にカバーされています。
小川珈琲のテナントもあり、地域の憩いの場となっていました。

「京都 竹の郷温泉 万葉の湯」や「ホテル京都エミナース」もすぐ近くにあり、宿泊やリフレッシュにも便利な立地です。
「万葉の湯」は、温泉好きからも評判のいい天然温泉の入浴施設です。

手前は便局、奥には区役所、そのすぐそばには図書館も。少し足をのばせば総合病院もあります。
歩行者と車道がうまく分離されていて安心、鉄道が通っていないとは思えないほど生活環境が充実しており、このエリア内だけで日常の用事がすべて完結します。

洛西ニュータウンは竹林に囲まれ、自然豊かな環境が魅力の一方で、近年は少子高齢化と人口減少が進行中です。
令和2年時点での高齢化率は約43%。平成2年には約3.6万人だった人口も、現在は2万人近くまで減少しています。

地形は丘陵地帯で、バスや自家用車がないと生活が不便なため、現役世代は駅近エリアへと流出。京都芸術大学の移転も影響し、学生の姿も減少しています。

長年、高島屋撤退の可能性が取り沙汰されていましたが、今回の決定が地域再編の引き金となるのか、街の今後を注視したいところです。

店舗情報

店名:高島屋洛西店
住所:京都市西京区大原野東境谷町2丁目5−5
電話番号:0753321111
閉店予定日:2026年8月3日
営業時間:10:00〜18:30