【京都秋の花】『源氏物語』執筆地の桔梗庭園☆ブラタモリ注目の豊臣秀吉史跡も「廬山寺」

汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は京都御所、東側の清和院御門スグの場所にあるお寺。女性作家・紫式部の邸宅址でもあり、庭園の桔梗も絶賛開花中。

目次

紫式部『源氏物語』執筆地にある桔梗庭園が見頃

上京区、御所東。すぐ近くには秋の七草・萩の名所として知られる神社『梨木神社』がある場所。こちらに天台圓淨宗の本山『廬山寺(ろざんじ)』があります。

ふと見ると、「桔梗が咲いています」の文字。桔梗は夏から花を咲かせていたりしますが、萩と同じく秋の七草の一つ。ちょうどいいタイミングなので、こちらのお寺も久々にお参りすることにしました。

お寺の境内入ってすぐの場所に手水舎があり、その傍らの手水鉢には紫と白の桔梗が浮かんでいます。白い桔梗、個人的にはちょっと珍しい印象で、紫とのコントラストが清楚に見えます。

天慶年中(938~947)、比叡山天台18世座主元三大師良源により船岡山の南に與願金剛院を創建。一方で寛元3年(1245)法然の弟子である住心房覚瑜が出雲路に寺を建立し、宋の廬山にならい廬山寺と号しました。

南北朝時代、この2つの寺の住持を兼務していた明導照源により、応安元年(1368)與願金剛院が廬山寺を吸収合併。中国の廬山にならって蓮社を結び道俗貴賎が群集し、正式名称『廬山天台講寺』となりました。

室町時代に応仁の乱で焼失した後、元亀3年(1571)、織田信長の比叡山焼き討ちは正親町天皇の女房奉書により免れたが、豊臣秀吉の寺町建設によって天正元年(1573年)に現在地に移転。

度重なるの大火で、現在の現在の本堂は寛政6年(1794)に仙洞御所の一部を移築して作られたものになります。

こちらは元三大師堂。奥には元三大師を祀る扉付仏壇があります。元三大師は神社仏閣にある「おみくじ」の創始者。「角(つの)大師」「豆大師」「厄除け大師」などの異名をもち、角の生えた角大師像の厄除け札が有名で、京都や滋賀の家によく貼られているのを見かけます。

こちらは平安時代中期の長編物語『源氏物語』の作者・紫式部の邸宅址ということもあり、古くなった筆を供養する筆塚もあり。

それにちなみ、紫式部とその娘・大弐三位の歌碑があります。

境内の東、河原町通側に墓地があり、ビルを背景に小高い丘がありますが、これは豊臣秀吉がかつて洛中の周りに築いた土塁『御土居』の一部で、今も見ることができます。NHK番組『ブラタモリ』で紹介されて以来、一気にその認知度が上がりましたね。

そして、本堂。
中はお庭以外撮影禁止になっていますが、本尊は阿弥陀三尊(阿弥陀如来、左脇侍観音菩薩、右脇侍勢至菩薩)を祀っています。

こちらが『源氏庭』。お庭は昭和40年に整備されたものですが、源氏物語の花散里の屋敷はこのあたりであったといわれています。そして、観賞しやすいように舞台も設けてあります。

お庭は白砂の海、それに浮かぶ苔の島といった印象の構成で、その苔島に凛と咲く紫色の桔梗の花。若干、カエデの色づきもあり、秋らしい風景を展開中。桔梗の見頃はまだしばらく続くそうです。

紫式部の邸宅跡で歌碑あり、さらに豊臣秀吉の都市整備遺構・御土居跡もあり、秋の七草桔梗も咲き、歴史が重層するのを目の当たりにできる貴重なお寺。オススメです!

詳細情報

名称:廬山寺
場所:京都市上京区寺町通り広小路上る北之辺町397
電話番号:075-231-0355
拝観時間:9:00~16:00
休日:源氏庭の拝観休み:1月1日・2月1日~2月9日・12月31日
料金:大人500円 小中学生400円
公式サイト:http://www7a.biglobe.ne.jp/~rozanji/index.html